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2022.10.04

ヘルプデスクは外注できる? アウトソーシングのメリットやデメリットを解説

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目次

ヘルプデスクは、お客様や社内の人から受ける問い合わせに対応する業務を行っており、とても重要な仕事です。
しかし、業種・業態を問わず、事業規模の拡大に伴って、ヘルプデスク業務の負担も増大します。本来のコア業務になかなか取り組めず、お悩みの方もいるのではないでしょうか?
そのようなときは、アウトソーシングサービスの活用を考えましょう。
この記事では、具体的な検討を始める前に知っておきたい、ヘルプデスクのアウトソーシングに関するメリットとデメリット、費用や外注先選定のポイントなどについて徹底解説します。

人口減少時代に ビジネスを成長させる アウトソーシング活用法

ヘルプデスクのアウトソーシングとは?

ヘルプデスクとはどんな業務なのでしょうか? カスタマーサポートとの違いや、アウトソーシング可能なヘルプデスク業務について解説します。

ヘルプデスクとは? カスタマーサポートとの違い

ヘルプデスクとは一般的に、IT関連のトラブルに関する問い合わせ受付や修理の対応を行う窓口のことをいいます。社内外の問題を適切に処理して解決に導き、従業員の円滑な業務を支えるのがヘルプデスク担当者の役割です。情報システム部門の担当者が、他業務と兼任しながら対応するといったケースも多くあります。
よくカスタマーサポートと混同されがちですが、カスタマーサポートは対顧客のみであり、ヘルプデスクは顧客の対応だけでなく、社内のサポートを行う場合も含みます。ヘルプデスクはカスタマーサポートに比べて、専門的なスキルや知識を必要とする場合が多いことも両者の違いといえます。

ヘルプデスクとカスタマーサポートの違い

アウトソーシングできるヘルプデスク業務

では、具体的にどのようなヘルプデスク業務がアウトソーシング可能なのでしょうか。社内サポート、社外(お客様)サポート、それぞれ解説します。

1.社内サポート

社内サポートは、社内従業員からの様々な問い合わせに対応する業務です。システムやPCなどについて、専門的なスキルや知識が必要不可欠です。

この問い合わせに関する業務を、アウトソーシングサービスでは一括で対応することが可能です。ベンダーが設置しているヘルプデスクを利用する方法が代表的ですが、緊急時の対応や問い合わせの数によっては、常駐スタッフを配置したほうが安心なケースもあります。

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2.社外(お客様)サポート

製品やソリューションを提供している企業が、ユーザー向けに開設している窓口を社外にアウトソーシングするケースですが、様々な形式でサービスが提供されています。

お客様からのお問い合わせに、電話やFAX、メールなどを通じて対応し、24時間365日、いつでもサポートを行っているサービスであれば、企業の都合に合わせた時間契約でサポートを依頼することも可能です。

また、お客様向けの利用マニュアルやFAQの作成など、社内システムの利用支援まで依頼できるサービスもあります。

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ヘルプデスクをアウトソーシングする費用

ヘルプデスクの外注にかかる費用は、主に「業務内容」と「業務量」、そして「技術的な難易度」によって決まります。また、提供会社によって料金形態は問い合わせ件数に関係なく毎月固定の料金を支払う「定額制」や問い合わせ件数に応じた料金を支払う「従量課金制」など様々です。

問い合わせ内容に応じた部署につなぐ一次対応の場合は、問い合わせ数100~1,000件で費用の相場はおよそ10万~100万、テクニカルサポートのような高度の知識を必要とするヘルプデスクの場合は、10万~150万円ほどが費用の相場になります。さらに、365日24時間ヘルプデスク対応を行ってほしい場合は、10~100件あたりで20万~50万円と高額になります。

依頼するサポート内容によっては、相場金額よりさらに上がることもあるため、そこまでの対応が本当に必要かどうか確認することが大切です。

ヘルプデスクのアウトソーシング メリット

ヘルプデスクをアウトソーシングすることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

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本来の業務に注力できるため、業務効率化につながる

社内外から寄せられる多くの問い合わせにより、ヘルプデスクを担当する社員のリソースは常に圧迫されてしまいます。ヘルプデスク業務をアウトソーシングすることで、社員は時間的にも精神的にも余裕を持てるようになり、本来のコア業務に集中して取り組める環境が整い、業務効率化につながります。これはアウトソーシングを利用する上での大きなメリットです。

また、予想外のクレーム対応などで、担当者に過剰な心的ストレスがかかるため、負担軽減につながります。

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アウトソーシングすれば本来の業務に注力できる

サービス内容が向上する

ヘルプデスクのアウトソーシングを利用すれば、経験豊富で専門知識に長けたプロのスタッフによるサポートを受けられるため、サービスの品質や対応スピードのさらなる向上が期待できます。常に高レベルのサービスが維持されるため、業務繁忙期に関わらず、一定のサービス品質を維持できます。結果的に、顧客満足度の向上につながります。

また、繁忙期と閑散期で問い合わせ件数が変わる場合も、契約変更などで対応体制を柔軟にコントロールできることも利点です。

ヘルプデスクにかかるコストが削減できる

ヘルプデスクの業務を効率よく進めるために人員を増やすべきでは、と考えている方もいるかと思います。しかし、新たに人材を採用するには単純に人件費がかかるだけでなく、教育コストや環境の整備など、一人雇うだけでも多くの時間と手間を要します。

その点、アウトソーシングサービスでは人手が欲しい時にすぐ人材を確保でき、専門知識を持ったスタッフが対応してくれるため、教育にかかるコストを軽減できます

ヘルプデスクのアウトソーシング デメリット

多くのメリットがある一方で、ヘルプデスクをアウトソーシングするデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

情報漏えいリスクが高まる可能性がある

ヘルプデスクをアウトソーシングするということは、外部の企業が自社の重要な機密情報に触れる機会が増えるということです。これは情報が流出するリスクが増加することにつながります。

アウトソーシングを受託する側も、何らかの対策を講じているはずですが、情報漏えいのリスクをゼロにすることは難しいです。アウトソーシングサービス業者を選ぶ際は、情報漏えいや各種インシデントへの対応策がある企業であるか、社員に対して十分な教育をしているかを事前に確認するようにしましょう。

社内にノウハウが蓄積されない

アウトソーシングを利用した場合、専門知識や経験豊富なスタッフが社内外すべての問い合わせに対応してくれるが故に、社内の人材育成につながらない可能性があります。同じ品質を保って対応できるような、ノウハウが蓄積されないというデメリットがあります。

こうした事態を避けるため、アウトソーシングサービスを利用する際は、「業務フローやマニュアルを作成する」「共有の場を定期的に設ける」といった業務を同時に依頼すると、最新の状況をある程度把握することができ、人材育成や内製化に成功するでしょう。

準備に時間がかかる

ヘルプデスク業務をアウトソーシングする場合、自社の製品・サービスについて、委託先に深く理解してもらう必要があります。安心して業務委託できる体制を構築するには、それなりの時間と労力を要するため、準備に時間がかかります。

しかしながら、対顧客のヘルプデスクで対応するのは、一般ユーザーが相手の場合がほとんどのため、対応パターンが比較的マニュアル化しやすく、準備時間を削減することができるでしょう。

失敗しない外注先を選定する際のポイント

ここまでヘルプデスク業務をアウトソーシングする内容や、メリット・デメリットについて解説しました。本項では、様々なヘルプデスク外注先がある中で、良い業者を選定するポイントを紹介します。

外注先選定のポイントを解説

外注先と契約する前に、実績を確認する

ヘルプデスクを依頼する際、これまでどんな業務を請け負ってきたのかという、実績の確認が必要です。どういった企業で、どのようなヘルプデスクを経験してきたのかを問い合わせることをおすすめします。これまでの業務内容や仕事を請け負った企業の紹介などが公式サイトに掲載されている会社もあるので、チェックしてみると良いでしょう。

ただし、経験豊富で請け負った件数も多い大手に任せれば絶対安心できる、というわけではありません。費用も高くなりがちなため、業務内容と費用のバランスを必ず見極めるようにしましょう。

サービス内容が費用に見合っているか

サービス範囲の確認は、必ず行っておきましょう。よく確認せずに「価格が安いから」と安易に契約してしまうと、欲しいサービスが受けられない場合があります。
必ずサービスの範囲や質、費用のバランスが取れているのかを、事前の打ち合わせで確認しましょう。費用以上にサービスの質が良い外注先であれば、トラブル発生時でも安心して任せられます。

セキュリティ面で、万全な対策が取られているか

外注先に依頼を行うことは、大前提として「社内の情報が外部に知られる」というリスクがあります。特に、社外からの問い合わせ内容・社内共有事項などは、漏えいしないよう徹底的に管理しなくてはいけません。
そのため、情報漏えいが起こらないようにヘルプデスクに自社の社員を置き、定期的なセキュリティ研修を行うなど、厳重な管理を行いましょう。

イレギュラーが生じた場合の対応範囲を確認

ヘルプデスク業務をアウトソーシングする際に、クレーム対応も含まれている場合は、イレギュラー時の対応範囲も確認しておきましょう。内容によっては、対応範囲外の可能性もあるため、事前確認の際にすり合わせをしておくと安心です。
実際に問い合わせが来た事例を基に、それが対応できる範囲かを合わせて確認すると、より明確に範囲が定まり効果的です。

対応にスピードや柔軟性があるか

スピーディーに問題解決ができるような仕組みがすでに確立している外注先の場合、生産性の向上が期待できます。よくある問い合わせなど、過去の事例を的確に整理しておけば、問い合わせ時の回答まで短時間で行うことができ、サービスの品質も向上します。
また、問い合わせ中にトラブルが発生しても、早期解決が期待できるため、ユーザーからの信頼度も上がり、結果的に企業のブランドイメージ向上にもつながります。

ヘルプデスクサービスについて他の記事でも紹介しています。詳しくは下記をご覧ください。
▼ヘルプデスクサービス選びのポイントは? 導入メリットやサービス内容を解説

ヘルプデスクの外注化で業務を効率化

今回の記事では、ヘルプデスクのアウトソーシングを検討する際に、あらかじめ知っておいたほうが良いこと、外注先を選定する際のポイントについて紹介しました。

ヘルプデスクの膨大な業務量に圧迫され、本来やるべき仕事にまで手が回らない場合は、アウトソーシングサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。サービス向上や業務効率化を実現するため、自社に合った最適な方法を探してみてください。

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▼ヘルプデスクをアウトソーシング! メリット・デメリットや委託先の選定ポイント

お役立ち資料や導入事例は下記をご覧ください。
委託前に知っておきたい、ヘルプデスクをアウトソーシングする際の重点ポイント
【事例】属人化している業務をアウトソース。フローやマニュアル整備で業務の安定化

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