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2022.10.03

ヘルプデスクをアウトソーシング! メリット・デメリットや委託先の選定ポイント

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目次

昨今、DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業が増加しています。DXを進めるために、作業の自動化やペーパーレス化といった改善やデジタル化の実現には、情報システム部門、通称「情シス」の役割が必要となります。

新しいシステム導入に必要な企画立案やシステム構築、さらに導入に伴い従業員へのレクチャーなど影響は大きく、様々な業務を行わなければいけません。その結果、情シスの業務過多という問題を生み出します。
しかし、こうした重要なコア業務を進めようとしても、定常業務に追われ、なかなか手が回らないといった状況に悩まされている企業も多いのが現状です。

そこで、DX推進のカギとなるのがヘルプデスク業務を代行するアウトソーシングの活用です。

本記事では、ヘルプデスク業務を社外にアウトソーシングするメリット・デメリットとともに、アウトソーシング先の選定ポイントもご紹介します。

アウトソーシングすることで得られるメリットがわからない方や、事業委託先の選び方に悩んでいる方は、ぜひ本記事をご参考になさってください。

関連記事をご用意しております。ぜひ、ご参考ください。
▼ヘルプデスクは外注できる? アウトソーシングのメリットやデメリットを解説
▼社内ヘルプデスクとは? メリット、業務課題と効率化する方法のヒントを紹介
▼ヘルプデスクサービス選びのポイントは? 導入メリットやサービス内容を解説

サポートデスクの アウトソーシングを 失敗させないポイントとは

ヘルプデスクのアウトソーシングとは?

ヘルプデスク業務を担う情シスでは、カバーすべき業務範囲が広く様々な業務を担当しています。「IT戦略」「基幹システムの運用・保守」「社内インフラの運用・保守」「ヘルプデスク」など、どれも企業を運営していく上で欠かせない業務です。

しかし、情シスのリソースを圧迫しているのであれば、専門的な知識やスキルを持っている人材の増員が必要です。こうした課題に悩むようであれば、ヘルプデスクのアウトソーシングを検討しましょう。情シスが抱えていた業務負担から解放され、企業の運営に関わるコア業務に注力できます。

ヘルプデスクの主な業務は、円滑に業務を進めるために従業員からの質問やトラブルに関する窓口・問い合わせ対応です。それら問題解決するための対応をアウトソーシングできます。
ヘルプデスクが対応する主な問い合わせ内容について、次項より解説します。

ヘルプデスクのアウトソーシングとは?

1.情報システムやソフトウェアの使い方

社内で使用しているITシステムやソフトウェア、ソリューションなどに関して、設定の仕方や操作手順がわからないといった問い合わせに、ヘルプデスクは対応します。

情シス担当者の中にはノウハウが少なく、適切な対応ができないと悩みを抱えるメンバーもいることでしょう。しかし、専門的な知識を身につけようにも業務に追われているため、勉強する時間が取れないといった課題があります。

2.OA機器のトラブル発生時の対応

PCや複合機などオフィスで使用するOA機器で、動かない、故障したといったトラブルに関する問い合わせにも、ヘルプデスクは対応します。

情シス担当者では、規模の大きいトラブルの場合は対応しきれない場合もあり、そうなればメーカーやベンダーへ修理の依頼をしなければなりません。
さらに他の業務も担当している情シスでは、突発的なトラブルの問い合わせに対して迅速な対応が難しいといった課題があります。

ヘルプデスクのアウトソーシング・メリット

こうした社内のヘルプデスクが抱える課題を解決できるのがアウトソーシングです。得られるメリットは業務改善だけではありません。
以下では、ヘルプデスクをアウトソーシングするメリットや費用対効果を4つご紹介します。

1.業務効率向上により企業活動が活性化

ヘルプデスク業務はアウトソーシングすることにより、業務効率が向上し企業活動の活性化につながります。

そもそも情シスは1人や少人数の体制、または他部署との兼任している企業が多いです。少人数で業務を回せない他に、自社にスキルのある人材がいない、時間が足りないといったことに頭を悩ませています。

アウトソーシングすることで、専門的な知識を持つスペシャリストに迅速な対応をしてもらえ、安心して任せられます。
さらに、社内リソースを温存できるため、担当者は企業の発展に貢献するコア業務に注力できます。
こうした業務効率化によって生産性が上がり、結果として企業活動の活性化へつながるのです。

2.コスト削減を目指せる

アウトソーシングすることで、固定費を削減できるためコスト削減を目指せます。

スキルのある人員を増やしたいと考え、新たに採用・育成していく場合、採用コストや教育コスト、環境整備など多くの人件費と時間がかかってしまいます。

そこでアウトソーシングでリソースを調達することにより、固定費がかからずコストを抑えられます。また、繁忙期や閑散期などの時期や人の入れ替わるタイミングに合わせて人員の調整もできるため、スムーズな運用が可能です。
さらに、問い合わせ対応よりも重要な業務に自社の従業員を配置することで、より効率的な人員配置・確保が実現できます。

コスト削減を目指せる

3.従業員に対し高品質な対応が可能

スキルのある専門家が業務を遂行することで、困っている従業員に対し、レベルの高いサービスを提供できます。

問い合わせ後、解決まで時間がかかり、待ち時間ができてしまうと従業員のストレスになってしまったり、時には業務が停止したりする場合もあります。

そのため、スキルや知識面で課題のある情シス担当者が対応するよりも、専門分野の知識に富んだ人材をアウトソーシングすることで適切な対応が可能となります。

従業員は、問い合わせた内容に対して最も適切な回答をもらえるため満足度向上にもつながるでしょう。アウトソーシングすることで、迅速な対応、従業員ストレスの軽減、さらに緊急性の高いトラブルのスムーズな解決につながるため、業務の効率化を期待できます。

4.ノウハウの蓄積が可能

アウトソーシングにより、ヘルプデスク業務に関するノウハウを社内に蓄積、シェアすることが可能です。

ヘルプデスクは様々な部署の対応を行う必要があるため、それぞれの部署に対し適切な対応をするノウハウやナレッジが部署ごとに分散されてしまいます。
また、業務が属人化している場合は、担当者の突然の退職や人事異動によって部門内の混乱が予想されます。

こうした課題の解決手段としてアウトソーシングが最適です。高度な専門性を持つプロが問い合わせ内容をナレッジとして蓄積することで、情報が分散せずノウハウとして集約されていきます。
その結果、属人化やスキルのばらつきを防ぐことが可能なのです。また、情報を蓄積し頻度の高い問い合わせを洗い出し、再度検討することで対応品質の向上も実現できます。

ヘルプデスクのアウトソーシング・デメリット

便利なアウトソーシングといえど、必ずしもメリットだけとは限りません。リサーチ不足やアウトソーシングの方法など様々な原因によるデメリットもあります。
以下では、アウトソーシングにおける4つのデメリットをまとめました。

1.情報漏えいの可能性が高まる

情報漏えいは企業にとって大きな問題です。
アウトソーシングにより情報漏えいの可能性が高まります。なぜなら、委託元の情報を共有する必要があり、外部の人間が企業の経営に関わる機密情報や従業員・顧客の個人情報といった重要な情報に触れることになるからです。

そうした状態で、情報管理が不十分であったり、セキュリティーポリシーが適切に定められていなかったりすると、さらに情報漏えいのリスクを高めてしまいます。また、委託先がしっかりとしたセキュリティ対策を講じていない場合も、危険が高まります。

情報漏えいのリスクに不安を感じる場合は、公開している情報や被害の少ない部分など比較的問題のない部分をアウトソーシングするという手段もあります。

2.場合によってはノウハウが蓄積しない可能性

アウトソーシングの形態によっては、ノウハウが蓄積しない場合もあります。

委託先のスタッフがすべての問い合わせ対応を行うため、情シスに社内の情報が入ってこない状況になります。その結果、社内には知識やノウハウが蓄積されず、内製化した際に今までの質の高い対応ができないというデメリットがあります。

こうしたデメリットを割けるために、自社の情シス担当者にもナレッジを共有してもらう仕組みを作りましょう。定期報告会を行いどのような問い合わせがあったのか、どのような対応をしたのかという情報共有がおすすめです。
また、自社に常駐してもらう場合は、定期的な勉強会を開催して社員にレクチャーしてもらうのも有効でしょう。

場合によってはノウハウが蓄積しない可能性

3.導入までに時間がかかることも

アウトソーシングを依頼し、実際に自社に人員が配置されるまで、どうしてもスピード感に欠けるというデメリットもあります。

委託先は委託元のヘルプデスク業務を把握するだけでなく、各種製品やサービス、やり取りを行う関連部署の業務などを深く理解する必要があります。そのためサービスを開始するまでに時間を要するケースが多いのです。

さらに委託元側でも、企業情報や使用している製品・機器についてなど様々な情報を提供し、体制を整える必要があります。このように、双方のやりとりにも時間と労力が必要なのです

4.コストがかかる場合もある

アウトソーシングは、人件費など固定費の削減を目指し導入する企業が多いですがコストがかかるケースもあります。

導入費用やランニングコストはもちろんですが、特に注意すべきなのはオプション機能です。不要なオプションがついているプランを契約してしまうと、本来必要ではない無駄な費用がかかってしまいます。

加えて、料金形態には「固定型料金方式」と「従量型課金方式」などがあり、問い合わせ件数に応じて料金が変わってくるため、企業の実態にそぐわないプランを契約してしまうとコストが高くなります。

なるべく無駄な費用をかけずにスモールスタートできる委託先を探すとよいでしょう。長期的に考えてコスト削減が実現できる場合もあるため、複数の業者から見積もりを取って検討するのがおすすめです。

アウトソーシング先の選定ポイント

アウトソーシングを成功させるためにも、委託先を慎重に選ぶことが大切です。しかし、初めて外部への委託をするという場合、どのように委託先を決めればよいのかわからないという方もいるでしょう。
以下では、委託先を選定する際に重要な選定ポイントを3つ解説します。

1.自社に最適なサービスを提供してもらえるか

委託先が自社にとって最適なサービスを提供しているかどうかは、委託先選定の際に重視すべきポイントです。そのためにも、どのような業務をアウトソースするのかは事前に、具体的かつ明確にしておきましょう。
加えて、従業員数の多さや、リモートワークに対応しているか、24時間365日対応は可能かどうかといったことなど、自社の業務環境や要望に合っているのかも確認すべきポイントです。

また、繁閑の差が激しい場合、業務の増減を想定し社内状況に合わせた対応をしてもらえるのかといった点も、サービス選定時に参考になります。
アウトソーシングでは委託先のルールに委託側が合わせなければいけない場合も多いため、企業の業務環境とヘルプデスク業務の状態に応じたサービスを提供しているのかをチェックしましょう。

2.セキュリティ対策は充実しているか

情報管理の方法や、セキュリティ対策が万全かという点も非常に重要です。
委託先で情報セキュリティ対策基準が統一されているか、リスク管理が行われているかどうかは必ずチェックしましょう。

しかし、セキュリティ対策が十分にされていても、従業員から情報漏えいが起こる可能性はゼロではありません。そのため、従業員へのセキュリティ教育が徹底されているのかも委託先を見極めるポイントです。

プライバシーマーク、ISMS認証マークといった第三者認証を取得済みであるかという点や、受託業務の実績が豊富であるかなども信用できる検討材料になります。情報漏えいやインシデントへの対策を委託前にヒアリングするのもひとつの手です。

3.自走できる委託先が望ましい

委託先が自走する能力があるかどうかという点をチェックしましょう。

委託先が自ら引っ張って、フロー整備やマニュアル作成など対応できるか、また定期的な報告やアラートをあげるといった対応ができるかという点はアウトソーシングにおいて重要です。
自走できない委託先の場合、委託元の管理者の管理工数が増えてしまいます。

多忙なためアウトソーシングしているにもかかわらず、アウトソーシングしたことで社内の作業が増えたりより手間がかかったりするのは避けたいことです。実績の多さなどを確認して、自走できる能力のある委託先なのか見極めるのがおすすめです。

ヘルプデスク業務の負担を軽減させよう

社内のヘルプデスク業務をアウトソーシングすることで、情シスの負担を軽減できます。

他にもコスト削減や、従業員の満足度向上が実現できるため企業の生産性向上も見込めます。業務効率化を実現するためにも、リソース不足、スキル不足といった課題を抱えている方にアウトソーシングは最適なサービスです。

ご紹介してきたようにメリットもデメリットもありますが、自社にとってどちらが大きいのかを慎重に判断しましょう。課題を洗い出し、ニーズの合う委託先を見極めることで、最適なアウトソーシングを実現できます。

テクバンも社内ヘルプデスクサービスを提供しています。情シスの負担削減を目指し、スペシャリストが対応いたします。お客様の要望に柔軟に適したサービスを提供しておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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