情シス運用サポートBlog

2023.01.31

情シス代行を解説! そのメリットと注意点とは?

関連サービス
ヘルプデスク

目次

常に人的リソース不足に悩まされているという情報システム(情シス)部門。情シス部門ではシステム企画などレベルの高い課題を与えられながらも、PCキッティングや社内ヘルプデスクなど、手間のかかるノンコア業務も担っているため、いくらこなしても時間が足りていないのが実情でしょう。常に業務に忙殺されているため、やる気を維持することが難しくなり、情シス部門のメンバーが定着しないという課題もあります。
そのような課題に対して、有効なのが情シス部門の業務を代行するサービスの活用です。
本記事では、情シス代行サービスではどんなことをしてもらえるのか、情シス代行サービスを活用するメリット、そして、活用前に確認しておきたいチェックポイントについて解説します。

情シスの業務効率を改善! 社内SEのアウトソースで 選定の注意点とは?

情シス部門が抱える課題とは?

情シス部門が抱える課題は多岐にわたりますが、一言でいえば、多すぎるビジネスニーズに対して、不十分なリソースでしか持たせてもらえない部門といえるでしょう。

そこで、情シス業務代行サービスについて解説する前に、改めて情シス部門の現状と抱える課題について考えてみましょう。

生産性が低いと評価されやすい

情シス部門は社内ヘルプデスクやセキュリティ対策など、常になくてはならない役割を担い、重要な課題に対峙しています。
例えば、機密情報の保護、データ侵害の予防、及びセキュリティ対策の実施と更新は、情シス部門にとって重要な責任です。
このように情シス部門は重要な役割を担っているものの、事業利益につながらないノンコア業務が多いことから、非収益部門と見なされるケースもあるようです。これは情シス部門にとって非常に悩ましい課題です。重要度の高いコア業務に取り組みたいと考えているのに、誰かが対応しなければならないノンコア業務に時間を侵食された上、認めてもらえないからです。ある意味、“シャドーワーク”化しているともいえるでしょう。

関連の記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
社内問い合わせを削減する方法とは? 業務効率化へつなげるポイントを解説

業務範囲が広すぎる

情シス部門はITやシステムに関連するすべての業務を請け負うため、その業務範囲は広すぎるといえるでしょう。
例えば、ITシステムや機器に障害が発生すれば緊急対応を求められ、3~4月には社員の異動や入社が増えるため、PCキッティングやアカウント登録・削除作業は膨大に。
また、定常業務の上にシステム改修や調達、急を要するセキュリティ対策などが積み重なる場合もあります。

業務範囲が広すぎる情シス部門

IT人材不足で定着しづらい

情シス部門で人材不足が常態化している組織は多いといわれています。もともと世の中にIT人材が少ないところに、先ほど紹介した対応範囲の広さから業務過多となり、成長の実感が持てず、仕事で実現したい夢も霧散してしまうでしょう。
このように貴重なIT人材が疲弊して辞めていくという、負のスパイラルが続いているのです。

関連の記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
情シス業務はアウトソーシングできる? 対応範囲や委託先の選定ポイントを解説

情シス業務代行サービスとは?

こういった情シス部門の課題を解決する策のひとつとして、情シス業務代行サービスの活用があります。このサービスは情シス業務の一部を代行するもので、主に以下の代行サービスがあります。

  • 社内ITヘルプデスク代行
  • システム構築業務代行
  • 保守運用業務代行

活用するなら、どの代行サービスが自社にマッチするかを検討できるよう、それぞれ詳しく解説します。

関連の記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
▼ITアウトソーシングの概要やメリット・デメリット、導入ポイントについて解説!

社内ITヘルプデスク代行

情シス部門が担っていた社内ITヘルプデスクの業務を代行します。
従業員が業務用で使うPCやスマホなどのデバイス、そしてソフトウエアやシステムの操作方法や問題についての問い合わせに対応したり、また、リモートワークで使っているPCの場合、遠隔操作で問題に取り組んだりします。

関連の記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
▼社内ヘルプデスクが抱える課題と問い合わせ対応を業務効率化する方法
ヘルプデスクのアウトソーシング、外注先選定のポイントは? メリット・デメリットも解説

ITインフラ構築業務代行

ビジネスに欠かせないITインフラの構築業務を代行します。
ITインフラ構築には経験や知識、リソースが必要なため、情シスの中でも専門性の高い業務といえるでしょう。また、最新情報を取り入れながら検討し提案してもらえるため、組織にとって最適なITインフラ構築がなされます。

システム保守運用業務代行

情シス部門の業務の中でも負担の大きいシステム保守運用を代行するサービスです。
システムやネットワークの運用・監視は企業にとって重要な業務です。システムの障害範囲によっては顧客にまで影響が及ぶ場合もあり、絶対に避けなければならないもの。それには保守運用業務が適切に行われていなければなりません。

情シス代行サービスで得られるメリット

情シス業務代行サービスの利用で得られるメリットは、情シス部門の業務負担軽減にとどまりません。組織全体に様々な効果をもたらします。その一例を紹介します。

情シス部門がコア業務に専念できる

まず、メリットの1点目は情シス部門がコア業務に専念できるようになることです。
年度末から新年度のはじまりは新入社員が多く、組織体制の変更による社員の異動が多い時期のため、PCやアカウントのセッティング作業の業務がどうしても増えます。しかしそのような場合であっても、本来やらなければならないコア業務はおろそかにはできません。
このような繁忙期や人手不足の際に、ノンコア業務を情シス代行サービスに任せられれば、情シス部門は重要度の高いコア業務に専念することが可能です。生産性を向上させるための取り組みに貴重な社員を注力させられます。

プロが対応するため品質向上につながる

情シス業務の代行サービスでは、業務に精通した専門性の高いプロ人材があたります。このため、従来、社内の人材で行ってきた品質より高い成果を上げることが期待できます。
例えば、ノンコア業務でもプロは各社での代行業務で培ってきたノウハウを持ち合わせているため、業務過多だった社内人材では気づかなかったタスクを拾い上げ、その後のトラブル抑制につながったというケースもあります。

業務の効率化が進み、長期的にはコストを抑えられる

繰り返しになりますが、情シス業務の代行サービスでは専門の人材が業務にあたります。そのため、導入コストが気になるという企業もあるでしょう。しかし、代行サービスではノンコア業務を単純に任せるだけでなく、ミスなく作業効率を上げるための仕組みづくりも依頼できます。
例えば、社内で1時間かけて行っていた業務を、代行サービスではほんの15分でミスなく完了させることができれば、効率化が格段に高まります。これが積み重なり、長期的にはコスト削減につながるのです。

情シス業務代行サービスの利用で業務の効率化が進み、コストを抑えられる

情シス人材が定着し、採用や育成に悩まなくなる

一人何役もこなしていた情シス部門の人材は、多忙な状態が日常的になっていることで、未来像が描けず、意欲を下げて辞めていきます。
この環境を改善させることができるのが、情シス業務代行サービスです。
代行サービスの導入によってノンコア業務を切り離し、社内人材がコア業務に余裕をもって取り組めれば、情シス部門の意義とプライドを感じて、定着につながるでしょう。

また、情シス業務代行サービスを活用すると、究極的には自前で情シス担当者を雇用する必要がなくなります。
育成する時間もコストも不要で、求める品質で対応してもらえるため、採用や育成に悩むことがありません。

社内のIT人材の定着につながる情シス業務代行

情シス業務代行の際の注意点

これまで解説してきたように、情シス業務代行サービスを活用することで、企業は大きなメリットを得られます。ただし、このメリットを享受するには代行サービスを依頼する前に、確認すべきポイントがいくつかあります。この注意点について解説します。

依頼範囲を明確にする

まず、情シス業務代行サービスを依頼の前に、その範囲を社内で細かく認識合わせしておきましょう。メンバー間で業務の棚卸しをして、細かいタスクや対応してほしい点を明確にしていきます。
その上で、どの業務で具体的にどんなことを任せたいのか、事前に代行サービス事業者と書面を交わして確認し合うと安心でしょう。
事前に依頼範囲を明確にすることはトラブル防止と品質管理にも役立ちます。こちらが依頼内容に沿ったものと思っていた業務に対し、イレギュラー対応として追加料金が発生するというようなトラブルを防ぎます。

対応品質の確認を行う

情シス業務代行サービスを導入後は、その品質管理を定期的に行うようにしましょう。
このためには事前に作業内容と要求品質を明確に提示して、品質チェックリストなどの確認手段を用意しておく必要などがあります。
例えば、SLA(サービス・レベル・アグリメント)を取り交わすなどです。SLAはサービスの品質を明確にし、サービスの提供者・受領者の双方で取り交わすものです。

トラブル発生の場合の対応策を明確にする

情シス業務代行サービスを導入前に、トラブル発生した場合の対応策についてもお互いに認識合わせを行い、これを明示しておきましょう。
特にセキュリティインシデントは一度発生すると、組織はもちろん顧客に対しても深刻な影響を与えてしまいます。これを阻止するため、あらゆるトラブルに対する善後策を検討して、決定しておきましょう。

情シス代行利用で業務の効率化を

情シス業務を部分アウトソースすることで得られるメリットは多く、特に情シス部門がコア業務に専念することが可能になり、部門全体の生産性を高めることにもつながります。また、情シス業務代行サービスは長期的にもスポット的にも導入できるため、臨機応変に活用できそうです。
しかし、現在の情シス部門では時間的な余裕がなく、どの業務が負担になっているか、どの業務をアウトソースして任せれば生産性向上につながるかといった検討が難しい場合は、テクバンがお役に立ちます。
テクバンでは情シス部門をサポートするソリューションを取り入れる際の検討資料もご提案しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
テクバンの情シス業務代行サービスとは?

お気軽に
ご相談ください