ネットワーク監視ソリューションの選び方｜ツールとサービスを比較

サーバーやシステムの常時稼働が一般的となった現在のビジネスでは、ネットワーク監視が重要度の高い業務となっています。ネットワークの異常や障害の予兆を早期に検知し、速やかに解決するためには、ツールやサービスといった監視ソリューションを適切に活用することが有効です。

そこで本記事では、ネットワーク監視に課題がある組織や、ツールやサービスを導入検討中の企業に向けて、ネットワーク監視ソリューションについて解説します。
ツールとサービスの比較や、自社に合ったネットワーク監視ソリューションの選び方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ネットワーク障害が発生して、企業の運営するWebサイトやシステムが停止すると、事業に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
例えば、オンライン取引ができない、顧客にサービス提供ができない、製造・出荷業務がストップしてしまうなど、大きな混乱につながります。自社の機会損失だけにとどまらず、場合によっては、社会的な信頼の失墜や賠償問題に発展する可能性さえあるのです。

事業の安定性を確保するためには、ITインフラの安定稼働が必須であり、異常の早期検知や障害からの迅速な復旧が求められます。このため、ネットワーク監視ソリューションの活用は不可欠といえるでしょう。

また、ネットワーク監視ソリューションの導入は、ネットワーク監視業務の効率化だけでなく、IT部門のリソース不足の解消やコスト削減にも貢献します。うまく活用することで、企業のIT課題も解決へと導きます。

ネットワーク監視による障害回避の方法について解説した記事もご用意しております。
▼ネットワーク監視で障害発生のリスク回避！ その方法とは？

代表的なネットワーク監視ソリューションとして、「ネットワーク監視ツール」と「ネットワーク監視サービス」があります。
ネットワーク監視ツールは、ネットワークが正常に稼働しているかチェックする役割を果たし、導入後は自社で運用を行います。何らかの異常や障害が発生した際は、メール通知や電話連絡などでアラートを受け取ることができます。

一方、ネットワーク監視サービスは、ネットワーク監視に関わる業務をアウトソーシングできるものです。ネットワークや機器の常時監視から障害発生時の復旧対応まで、すべて委託することもできます。
以降で、ネットワーク監視ツールとネットワーク監視サービスのそれぞれの特徴を解説します。

ネットワーク監視ツールは、ネットワーク監視をシステムで自動化できるソフトウェアやアプリなどを指します。ネットワーク機器やサーバー、通信トラフィックなどを常時監視し、異常を検知すると、リアルタイムでアラートを発して管理者に通知します。管理者がアラートを見逃さないよう、メールやSMS配信、自動音声による電話連絡など様々な通知方法が用意されています。

また、ネットワーク監視ツールは、異常や障害発生時の原因特定にも役立ちます。異常箇所や故障箇所がレポートされるため、トラブル解消に向けて的確かつ迅速に対応できます。

ネットワーク監視ツールのメリットは、導入しやすく、コストを抑えた運用が可能な点です。
クラウド型のツールなら、サービスを申し込むだけですぐに利用を開始できます。新たに機器や製品を購入したり、システム構築を行ったりする必要がありません。短期間で導入でき、少ないコストでネットワーク監視を効率化できます。

また、無料で利用できるものから高機能なものまで様々な種類があるネットワーク監視ツールは、事業規模や予算に応じて選べる点もメリットといえるでしょう。

ネットワーク監視ツールのデメリットとして、異常や障害が発生した際に自社で対応しなければならない点が挙げられます。
ネットワーク監視ツールの主な機能は、異常の検知とアラート通知です。何らかの問題が発生した際は、自社で解決する必要があります。
このため、社内のITリソースが不足しているケースでは、障害復旧に長い時間を要する、自社で問題を解決できないといった状況に陥るリスクがあります。

ネットワーク監視ツールについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
▼おすすめのネットワーク監視ツールと選定ポイントを紹介

ネットワーク監視サービスとは、主にネットワーク監視の代行サービスを指します。
導入すれば、24時間365日体制の監視から障害発生時の対応まで、ネットワーク監視に関する一連の業務を専門業者に委託できます。
リモートによるメンテナンスだけでなく、エンジニアが現地で作業を行うオンサイト保守に対応しているサービスもあり、充実したサポートが受けられます。
テクバンのシステム運用マネジメントとは？

ネットワーク監視サービスを利用するメリットは多く、代表的なメリットとして、ネットワーク監視業務の効率化、IT部門の負荷軽減、人材不足の解消、総合的なコスト削減などが挙げられます。

また、ITソリューションに精通した事業者に業務を委託すれば、より高度なネットワーク監視が実現可能です。障害からの迅速な復旧やダウンタイムの短縮、異常予兆の早期発見なども期待できるでしょう。ネットワークインフラの安定稼働を目指す企業にとって、サービス導入は非常に有用です。

ネットワーク監視サービスのデメリットは、導入や運用にコストがかかる点です。監視するネットワークの規模が大きいほど、また、厳重なサービスを希望するほどコストが増大します。

しかし、自社でツールなどを利用してネットワーク監視を行う場合でも、IT人材の拡充や常時監視体制の構築などでコストが発生します。結果的に、ネットワーク監視サービスを利用する方が総合的なコストを抑えられるケースも多いでしょう。

ネットワーク監視サービスについては下記の記事でも詳しく解説しています。
▼ネットワーク監視サービスとは？ 導入メリットや選び方を解説

ネットワーク監視ソリューションには、ツールとサービスの選択肢があることを解説しました。では、どちらを選ぶべきでしょうか。

ネットワーク監視を自社で行う場合やコストを抑えたい場合は、ネットワーク監視ツールの利用がおすすめです。ただし、異常や障害が発生した際は自社で対応しなければならないため、専門的なITスキルや技術力が必要になります。

一方、高度なネットワーク監視を希望する企業や、IT部門の作業負荷を軽減したい場合には、ネットワーク監視サービスの利用が適しています。ネットワーク監視業務の全委託も可能なため、ITの知識やノウハウが乏しい企業にとっても有力な選択肢となるでしょう。

ネットワーク監視ソリューションの導入を検討しているものの、自社に必要な対策や最適なサービスがわからないと悩むケースも多いようです。このような場合は、まずは専門の事業者に相談することをおすすめします。

専門事業者であるテクバンでは、幅広いニーズに対応可能なITソリューションを提供しています。経験豊富なエンジニアによる24時間365日体制のネットワーク監視、現地に赴いてトラブルに対処するオンサイト保守、最新のセキュリティ対策など、ITインフラの安定稼働を支援する様々なサービスをご用意しています。

ネットワーク監視に関わる全業務のアウトソースはもちろん、部分的なアウトソースも可能です。ぜひお気軽にご相談ください。テクバンがご提供するサービスについて、詳しくは下記をご覧ください。
システム運用マネジメント
Techvan NaaS
マネージドサービス

ここまで、ネットワーク監視ソリューションの代表格である「ネットワーク監視ツール」と「ネットワーク監視サービス」の特徴や、自社に合ったソリューションの選び方などについて解説しました。
ビジネスにおいて、ITインフラのインシデント対策は不可欠です。自社に最適なネットワーク監視ソリューションを導入して、事業やサービスの安定性確保を図りましょう。
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