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2023.09.20

AWSのPaaS、主な機能を紹介

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目次

AWS(Amazon Web Services)はクラウドコンピューティングサービスの草分け的存在です。サービス開始は2006年で、ネットワークやクラウドサービスの発展とともに、現在までサービスを拡大してきました。
本記事では、PaaS(パース)の側面から、AWSの機能を解説します。

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AWSにおけるPaaSの特徴

クラウドコンピューティングには大きく3つのタイプがあります。PaaSもそのひとつで、「Platform as a Service」の略称です。

クラウドコンピューティングにはタイプがいくつかあり、システム全体のどこまでをクラウドに任せ、どこを社内開発するかによって分かれています。それぞれの違いを、まず簡単に紹介します。
PaaSはクラウドITのハードウェア部分と基本となるOS、ミドルウェアを合わせた基幹部分(プラットフォーム)を提供するタイプです。
クラウドはその他に、ハードウェアやネットワークなどのインフラ部分だけを提供するIaaS(Infrastructure as a Service、イアース)、PaaSにアプリケーションをプラスしたSaaS(Software as a Service、サースまたはサーズ)というタイプがあります。

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無料で始められる

AWSは柔軟性の高いサービスで、基幹システムに100以上もの多様なサービスを組み合わせられるサービスです。オンプレミスでシステム運用をする場合、機器の費用だけでも多大なコストになりますが、AWSの導入費用は無料です。
また、オンプレミスにおけるハードウェアはサービス規模に合わせた拡張や故障部品のメンテナンスなど、運用にも大きなコストがかかります。一方、クラウドであるAWSはメンテナンス費用もかかりません。
このため、AWSによって、事業やビジネスを始める際の初期投資を格段に抑えられるのは、大きなメリットです。

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従量課金でコストを最適化できる

AWSは個々のサービスをどの程度利用したかで費用が決まる、従量課金制で提供されています。不要なサービスを契約しない、使わないことがコスト削減につながります。
しかし、Webサーバーとして利用する場合、アクセス数を低く見積もった設定をしていると、アクセスが集中した場合にレスポンスの低下などを招く懸念があります。
この点、AWSは拡張性が高く、自由に規模の設定が可能です。アクセスが増えればサーバーも増える、少ないときは自動で減るといった対応も可能で、無駄が発生しにくい仕組みになっています。

公的機関でも利用される高セキュリティ

昨今のニュースでは、顧客リストの漏えいについて取り上げられることが増えました。原因は様々ある中、サーバー上のセキュリティホールを悪用されるケースもあります。そのため、クラウドサーバー上へ大事なデータを保存することに、不安を感じられる方もいらっしゃるでしょう。
しかし現在では、オンプレミスでセキュリティ対策を行うより、クラウドコンピューティングの方が堅牢(けんろう)であることも多いようです。
オンプレミスでは一人のエンジニアがいくつもの業務に対応せざるを得ませんが、クラウドコンピューティングでは大勢のセキュリティの専門家がサーバーの安全性を見張ります。行政機関や金融機関など、高度なセキュリティを必要とする組織が採用している事実からも、AWSのセキュリティは高いといえるでしょう。
また、世界中にデータセンターを分散・設置しているため、災害などが局所的に発生した場合のデータの安全性、安定したトラフィックを担保しています。

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PaaSの使用に適したシーン

前述したAWSの特徴それぞれがPaaSを使用する理由にも当てはまります。
特に大きなメリットは、初期費用がかからないことです。新規事業を始めたい企業やスタートアップには大きなメリットになります。
人材も資金にも余裕がない企業にとって、Webサービスで最もコストのかかる導入費用が0円は魅力的で、事業拡大に弾みをつけるでしょう。その後のメンテナンス費用が不要というのも大きなアドバンテージになります。
Webマーケティングに必要なサービスや分析機能、アプリケーションの開発環境など、サービスが充実している点もPaaSのおすすめポイントです。これらは従量課金制のため、興味ある機能の検証もしやすく、理想のシステム構成を自在に組み替えながら検討することにも向いています。
低コストでオリジナリティの高いWebサービスを始めたい、そんなニーズにPaaSは最適です。

続いて、AWSの数あるサービスの中から、ぜひ知っておきたい機能の概要を3つ紹介します。

AWSの主要PaaS機能その1:Amazon S3

Webマーケティングに興味のある方なら耳にしている、AWSの代表的なサービスのひとつです。
S3はSimple Storage Serviceの頭文字で3つ「S」が続くことからS3と呼ばれています。その名の通り、データを保存するサービスです。PCでいうところのハードディスクやSSD(Solid State Drive、ソリッド・ステート・ドライブ)のように、システムやファイルなどをクラウド上に保存できます。
クラウドにデータ保存するサービスは様々あります。中でもS3の特徴は保存制限が無制限であること、1ファイルの最大容量が5TBもあること、他のデータセンターへバックアップがとられており安全性が高いという点です。
PaaSを構成するサービスとして利用する以外にも、オンプレミスのシステムと組み合わせて、シームレスな外部ストレージとして利用することもでき、ビッグデータの分析にも利用できます。

AWSの主要PaaS機能その2:AWS Elastic Beanstalk

AWSを利用してシステムを構築する際、ユーザーがインフラ環境を考慮しなくても、アプリケーションの環境設定や管理を自動で行うサービスです。

アプリケーションを設定すると自動的に実行環境を作成するため、アプリケーションの比較をしたり、試作中のアプリケーションのテストをしたりする際、多くの手間を省くことができます。

AWSの主要PaaS機能その3:AWS Lambda

先述のAWS Elastic Beanstalkは、プログラムの実行環境を自動で作成するサービスでした。このAWS Lambda、は環境の用意なしで、プログラムを手軽に実行するサービスです。
必要なOSなどはAWS側が自動で準備しプログラムの動作を確認できるため、わざわざテスト環境を作ったり、その分のサービスコストを負担したりする必要がありません。手軽に素早くアプリケーション開発を進められます。

テクバンが提供するAWSの運用サービス

無料で導入が可能で、様々なサービスを利用できるAWSですが、うまく使いこなすには、それなりの知識と経験が必要です。長く続いているサービスであるため、事例も豊富で参考書籍も多く見かけるでしょう。AWSの機能を使いこなすため、個人個人の学びは大変有意義です。
しかし、勉強するより定型化した業務や定常の運用管理は、経験豊富な事業者にアウトソーシングすることで、全体的な活用を促せるのではないでしょうか。このメリットは大きく、定型業務を外注化することで、担当者はAWSの活用に集中できるようになります。
また、似たような利用事例がないか、どのサービスを活用すべきかなど事業者に相談できる点も利点です。
では、アウトソーシング先を検討する際の参考として、テクバンの「Amazon Web Services(AWS)運用サービス」をご紹介します。

サービス内容と特徴

  • 24時間365日体制でネットワークやサービスのパフォーマンス状況を測定し、問題発生時はアラートでお知らせ
  • アラート後、発生原因を突き止め、再起動など復旧措置を実施
  • 各種サービスの設定変更やOSのセキュリティ更新、利用者の登録や権限付与を代行
  • 故障状況や各リソースをグラフ化。Webサイトを通じてユーザー側でも閲覧可能に

導入メリット

  • 社内人員では確保しにくい運用管理の代行により、低コストで安全性の向上を実現
  • 日常業務(設定変更、アカウント登録など)を代行することで、社内人員をアプリケーション開発やユーザビリティの向上などの業務に集中させられる
  • 障害の予兆や発生に素早く対応可能になり、サービスレベルの向上が期待できる

各種料金設定

5,000円〜のエントリープラン、15,000円〜のスタンダードプラン、30,000円〜のプロフェッショナルプランの3プランをご用意しています。プランによってトラブル時の対応や代行業務の内容が細かく異なります。
実際の料金は、お客様ごとのAWSの利用サービスと、それらに対するサポートの程度で変わります。
テクバンではAWSの導入代行サービスも行っています。導入代行と同時に運用代行プランを申し込まれた場合は不要ですが、運用代行のみ申し込まれる場合は、初期費用(60,000円〜)をいただいております。詳細はお問い合わせください。
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Amazon Web Services(AWS)導入支援サービス

PaaS導入でアプリケーション開発・運用を効率化

Webサービスを立ち上げるには、様々なハードウェア、ソフトウェアが必要となり、それら設定は簡単とはいえないでしょう。何よりもすべてを自社運営で行うには、多くの初期費用と運用費用、そして人材が必要なのは避けられません。
これを解決するのが、クラウド上で提供されるPaaSタイプのコンピューティングサービスです。
自社でシステムを運営するのに比べて、圧倒的にローコストで各種設定も容易となります。
さらに、ノウハウのある業者にアウトソーシングすれば、Webサービスの利用が迅速にスタートでき、活用も広がります。ぜひ検討してはいかがでしょうか。

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