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2023.03.31

サーバー保守ってどんな業務? 業務内容や保守の重要性を解説

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目次

IT社会の現代において、システムを安定的に稼働させるサーバーやネットワーク機器の存在は必要不可欠です。Webサーバー、メールサーバーなど複数のサーバーを抱える企業では、サーバー保守という業務が重要な役割を担っています。

本記事では、サーバー保守の業務内容やサーバー運用との違い、保守の重要性について解説します。サーバー保守についてお悩みの方やアウトソーシングを検討している方はぜひ参考にしてください。

トラブルは最小限に! サーバー、ネットワーク 管理を最適化するポイント

サーバー保守とは

サーバー保守とは、主にメンテナンスやトラブルが発生した場合の復旧作業など、常に安定稼働できるようサーバーを管理する業務です。主に以下のようなサーバーが対象となります。

  • Webサーバー
  • アプリケーションサーバー
  • データベースサーバー
  • メールサーバー
  • DNSサーバー
  • FTPサーバー

各サーバーには企業の機密情報やデータが格納されており、業務に関わるシステムが稼働しています。そのため、機器の故障やサイバー攻撃などによりサーバー障害が発生した場合は、自社のシステムやサービスも停止するため、業務の遂行に支障が出る可能性があります。各所への影響範囲も大きいため、保守担当には速やかな復旧作業が求められます。サーバー保守は、企業の根幹であるシステムを支える重要役割を担っています。

関連の記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
▼サーバーの死活監視とは? 監視の種類と実施方法を解説

サーバー保守とサーバー運用の違い

「サーバー保守」と「サーバー運用」はどちらも同義として認識されていることが多いですが、厳密には役割や業務内容が異なります。

サーバー保守 サーバー運用
役割 障害を復旧する 障害を未然に防ぐ
主な業務 システムの障害発生時における
復旧作業や修理など
システムの定期点検やバックアップ対応など

どちらもサーバーを安定稼働させることを目的としていますが、システムに障害が発生した場合に復旧作業を行うのが「サーバー保守」、システムを定期的に点検したり、バックアップを取得したりするのが「サーバー運用」です。サーバー保守が、トラブル時など突発的に発生する業務であるのに対して、サーバー運用は、日常的に監視が必要な定型業務とされています。
しかし、ほんとんどの企業で保守業務と運用業務を区別することは少なく、1人の担当者が兼務することが多い傾向にあります。

サーバー運用については、以下の記事で詳しく解説しています。
▼サーバー運用の業務とは? 仕事内容やサーバー管理/保守との違い、効率的な方法をご紹介

サーバー保守とサーバー運用の違い

サーバー保守の具体的な業務内容

前項にて「障害を復旧する」のがサーバー保守の役割であると解説しましたが、具体的にどんな業務を対応するのか解説します。

1.障害や不具合の対応

「サーバー運用」で不具合を未然に防ぐ努力をしていても、システムを運用している以上、障害が発生することは避けられません。障害や不具合が発生した場合、システムの問題点を探し出し、迅速な復旧作業を行います。状況の把握、問題の切り分けなど原因究明を行い、復旧計画を立て、早急に対応することが求められます。担当者は、問題を素早く特定するためサーバーやネットワーク機器などに詳しく、システム全体に精通していることが前提となります。

2.メンテナンス

システムを安定稼働させるため、サーバーを定期的にメンテナンスする必要があります。
ハードウェアなどの物理的な機器は、経年劣化による寿命を迎えて破損することもあるでしょう。稼働状況などを確認して劣化部分がないか点検したり、場合によっては補修や部品交換、サーバー全体のリプレイスを行ったりします。その他、エラーログのチェックやデータ容量を点検して、蓄積された不要なファイルを削除するなどサーバー動作の最適化を行います。

3.システムのアップデート

システムのアップデートやバージョンアップもサーバー保守の業務に含まれます。
旧バージョンのシステムは、メーカーからのサポートを受けられない他、セキュリティリスクが高まるため注意が必要です。バグの改善、セキュリティの向上、新機能の追加などが行われるため定期的にアップデートを実施しましょう。アップデートする際は、サーバーによって不具合が起きるケースもあるため、他システムへの影響がないか、正常に稼働しているかどうかも必ずチェックします。

4.バックアップ

障害が発生してデータがすべて消えてしまった場合に備えて、定期的にバックアップを取得します。バックアップデータがあれば、元のバージョンや履歴データなどを速やかに復旧させることができます。厳密にはバックアップのスケジュールを計画し設定まで行うのが「サーバー運用」、実際にバックアップを実行するのが「サーバー保守」の役割とされていますが、どの企業でもまとめて管理するのが一般的となっているようです。

サーバー保守の重要性

ここからは「サーバー保守はなぜ必要なのか」「サーバー保守を行わなかった場合のリスク」について解説していきます。

1.システムの安定稼働のため

システムトラブルが発生した場合、全事業領域で業務が停止する可能性もあるため企業にとって販売機会の大きな損失につながりますいざという時、速やかに復旧できるよう日頃から保守体制を整えておくことで、事業継続性を確保することが可能です。
また、サーバーの使用率や稼働状況、機器の状態を把握しておかないと、トラブルの予測やその対処を想定することは難しいでしょう。定期的にメンテンナンスを行うことで、トラブルにつながりやすい不調などに気づいて対策をすることができます。
システムを安定稼働させるためには、サーバー保守の存在が必要不可欠です。

2.企業としての信頼確保のため

サーバーダウンなど障害が発生し、取引機能がストップした場合、業務の遂行に支障が出るだけでなく、企業としての社会的信頼を損失することにつながります。
企業HPECサイトなどのWebサイトを運営している場合だけではなく、自社システムをサービスとして提供している場合などでも、サービスが停止することによって顧客や取引先に与える影響は計り知れません。
サーバーは企業活動の基盤であり、それらに障害が発生すると企業の信用や事業存続に大きなリスクが伴います。日頃の定期メンテンナンスを怠ってしまうと、こうした障害が発生しやすくなるため注意が必要です。

3.セキュリティ対策のため

サイバー攻撃は年々多様化・複雑化・高度化し、企業システムの脆弱性を突いてきます。攻撃によってシステムに不具合が生じれば、個人情報や機密データの漏えいなど重大なセキュリティ事故につながる可能性が高くなります。
サーバー保守は、定期的にシステムのアップデートやバージョンアップを行い、常に最新のセキュリティ対策を実施する必要があります。
安全なセキュリティ環境を提供し、企業の情報資産を守ることもサーバー保守の大事な役割といえるでしょう。

サーバー保守を行わずシステム障害が発生した場合のリスク

サーバー保守の方法

サーバー保守を実施する方法は各企業によって様々であり、主な体系は以下の通りです。

  1. 専門のエンジニアを雇用
  2. スポット保守を依頼
  3. アウトソーシング

それぞれ詳しくみていきます。

1.専門のエンジニアを雇用

サーバー保守を自社で内製するには、専門のエンジニアを雇用するか、あるいはITに強い社員を保守要員として育成する必要があります。
自社要員であれば、問題が発生した際にすぐに対処できる安心感があり、自社にノウハウが蓄積していくメリットがあります。
しかし、保守担当にはトラブルに対応できるシステム全般の知識と経験が必要なため、労働人口が減少化傾向にある日本では人材確保が困難といわれています。企業規模によっては数名のチーム体制で運用する必要もあるでしょう。
人材を育てるにも一朝一夕にいかないため、計画的な体制作りが必要です。

2.スポット保守を依頼

スポット保守とは、保守契約を結ばすに、サーバーに不具合やトラブルが発生した時や部品交換をしたい時など、依頼主が求めたタイミングの時だけ保守対応してくれるサービスです。
年間の保守契約を結んでいる場合は、月々に決まった金額を支払うため、その月に全く問題が発生しなかったとしても請求が発生します。
一方、スポット保守は月々の費用が発生せず、依頼した時だけ作業費や交通費などを都度支払うシステムです。あまり修理が発生しない場合はコストを抑えられるという面もありますが、依頼の頻度によっては都度交通費などを支払わなくてはならないため、費用が割高になる可能性もあります。また、トラブルが発生してから解消まで時間がかかるといったデメリットもあるため注意が必要です。

3.アウトソーシング

ベンダーや代理店と保守契約を結び、サーバー保守をまるごと代行してもらう方法もあります。「社内で人材の確保ができない」「システムに詳しい人がいない」「担当者が他業務も兼務しているため負担が大きい」といった場合は、専門知識を持った外部企業に頼ることも有効な手段です。
障害は24時間365日いつでも発生する可能性がありますが、常にサーバーを監視し、いつでも対処できる体制を整えておくことは難しいでしょう。保守サービスを提供するベンダーや代理店は、そうした営業時間外の対応も受け付けてくれたり、報告やレポート作成も臨機応変に対応してくれたりします。
年間の保守契約を締結し、月額の固定料金を支払うのが一般的であり、企業によっては高額に感じる場合もあるため、自社に合ったベンダーやプランをよく比較検討する必要があります。

サーバー保守をまるごとアウトソーシング

テクバンのサーバー監視サービス Techvan Remote Center

マルチベンダーとして幅広い知識とITスキルを持つテクバンでは、24時間365日リモート監視する Techvan Remote Center というサービスを提供しています。経験豊富なITエンジニアがお客様のサーバーやネットワークを監視し、少しでも異常を検知したら即座に対応、トラブルを未然に防ぎます。小規模からの対応や「休日夜間のみ」といった必要な部分だけの最低限のコストでアウトソースすることも可能です。
お客様の課題に合わせた保守サービスをご提案いたしますのでお気軽にご相談ください。

テクバンの運用保守・監視・障害支援に関するアウトソーシングサービスの導入事例についてご紹介しております。ぜひご参考ください。
もうアウトソースで悩まない。インフラ運用保守を上手に委託する方法

サーバー保守はシステムの安定稼働に必要不可欠

サーバー保守の業務内容や重要性について解説してきました。
企業活動に必要不可欠なサーバー保守が軽視されると、自社のみならず顧客や取引先へ多大な影響を及ぼすことにつながります。サーバー保守の役割や重要性をよく理解し、自社にとってより効率的な運用を目指しましょう。
「サーバー保守やサーバー運用に課題を抱えている」「保守担当者の業務負担を減らしたい」「適切な保守体制を整えたい」などサーバー保守業務にお悩みであれば、経験豊富なプロに相談してみてはいかがでしょうか。
テクバンがお客様の課題を洗い出し、ご予算に応じた最適な保守体制を整えます。お気軽にお問い合わせください。

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