サイボウズ社(Cybozu)の展開する業務改善向けクラウド型プラットフォームサービス「kintone(キントーン)」には、スタンダードコースとライトコースの2つの料金プランがあります。各プランには利用できる機能や利用価格など異なる部分と共通点があり、業務内容や目的に応じたプランを選ぶことが重要です。
kintone のそれぞれのプランの特徴と利用できる機能や月額料金を紹介します。kintone 導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
kintone プラン共通の機能や特徴
kintone で用意されているプランは、ライトコース、スタンダードコースの2つのみです。まず両方のプランにある kintone 機能を解説します。
業務内容に応じたアプリの作成と利用
kintone には、業務内容や事業、業種などに合わせて自由に作成、追加ができる業務システム「アプリ」があります。
アプリでは文字情報、画像、ファイル、計算式などを記入または挿入し、データの集積や蓄積、管理ができます。またアプリを通じてコメントをつけるなどの利用者間のコミュニケーションが可能です。さらに、アプリ同士は紐づけてデータを連携させることができます。
アプリの作成は日報、問い合わせ管理、採用管理、交通費の経費申請など、目的に応じて可能です。
また、kintone には100以上のサンプルアプリが用意されています。サンプルアプリとはあらかじめ部署や業種ごと適した機能が設定されているアプリのひな型です。サンプルアプリはそのまま使うことも、自分好みにデザインや設定をカスタマイズして使うこともできます。
サンプルアプリの活用の他に、Excel などのファイルを読み込み、既存のデータを活用したアプリの作成も可能です。
「スペース」機能を用いてコミュニケーションがとれる
プロジェクトやタスクでのやりとりに活用できる、「スペース」という機能が搭載されています。スペースでは、議題やテーマごとにコミュニケーションの場を整理して活用できるスレッドや、アプリに紐づいたコメント欄、読んでほしい人への通知機能であるメンション、1対1でのクローズドなやりとりができる個別メッセージの機能があります。
マルチデバイス仕様
kintone はパソコンの他、スマホやタブレットなどのモバイル機器でも操作できるマルチデバイス仕様です。社内はもちろん、外出先や営業回り中、リモートワーク中のメンバーや社員ともデータの共有ややりとりができます。
日中英3か国語対応
kintone は日本語、英語、中国語の3か国語に対応しています。他言語のメンバーや、海外拠点とのやりとりにも利用可能です。
サイボウズの他製品との連携ができる
サイボウズ社がリリースしているグループウェア「Garoon」や、メール共有サービス「メールワイズ」と連携できます。案件管理アプリとスケジュールを連携させる、顧客管理アプリからメールを一斉送信する、といったこともできます。
ユーザー数に合わせた容量
kintone は1ユーザーあたり5GBの容量が使えます。なお全体容量ではなくユーザー単位で容量が追加されます。月額1,000円(年額11,760円)で10GBのディスク容量追加も可能です。
メールと電話によるサポートあり
月~金曜日の9:00~12:00、13:00~17:30(祝日・年末年始は除く)の営業時間内において、メールや電話によるサポートに対応しています。初期設定がうまくいかない、アプリが作成できないなどのトラブル発生時にも問い合わせが可能です。
1ユーザー単位、1か月単位での契約が可能
kintone は5ユーザー以上から1ユーザー単位で契約できます。月額利用料金は、プランで一括ではなく利用ユーザー数で料金が変動するため、少人数の会社や事業所でもコスト面で使いやすいでしょう。契約も1か月ごとのため、長期間の契約縛りもありません。必要に応じてすぐに解約できます。
kintone の利用料金についてさらに詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▼kintone ライセンス別の料金や特徴一覧
万全のセキュリティ対策
外部からの不正アクセスや情報漏えいなどを防ぎ、大切なデータを守る堅牢なセキュリティ対策の基盤が kintone にはあります。アクセスできるIPアドレスの制限、認証アプリによる2要素認証、操作権限をこまかく管理できるアクセス権の付与、さらに有料オプションで接続できる端末を制限するセキュアアクセスなどのセキュリティ機能を搭載しています。
サイボウズ社は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得しており、情報セキュリティ強化に取り組んでいます。
kintone のセキュリティ対策について、さらに詳しい記事をご用意しております。
▼kintone のセキュリティは安心? 製品の各種機能と設定を解説
この他に、kintone の活用法に悩む企業ご担当者の参考になる記事をご用意しています。
▼kintone(キントーン)の使い方|基本機能・活用法は?
▼kintone の活用についてご紹介! 導入事例を参考に詳しく解説
kintone のスタンダードコース、ライトコースの違い
次に kintone のスタンダードコースとライトコースの違いを解説します。
登録アプリ数、スペース数がスタンダードコースの方が多い
上位プランであるスタンダードコースの方が、登録アプリ数とスペース数を多く使えます。スタンダードコースは登録できるアプリ数1,000個、スペース数500個であるのに対して、ライトコースはアプリ数200個、スペース数100個までとなっています。
拡張機能が使えるのはスタンダードコースのみ
JavaScriptやCSSファイルをダウンロードするプラグインや、APIやWebhookを利用した外部サービスとのデータ連携による kintone の拡張機能は、スタンダードコースのみ対応しています。
すでにパッケージ化されている機能を kintone へ読み込むだけで導入できるため、開発やプログラミングの知識など不要でカスタマイズできるのもメリットです。
kintone のプラグインなど拡張機能について、詳しい記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
▼kintone のおすすめ無料プラグイン|機能別に紹介
▼kintone のカスタマイズ|初心者向けの方法は?
▼kintone でのJavaScript活用
無料お試しがあるのはスタンダードコースのみ
本格的に導入する前に kintone の機能を実際に触って確認したい場合、30日間の無料トライアルが用意されているので、まずは申し込んでもいいでしょう。スタンダードコースの機能がすべて使え、30日間が過ぎても自動的に課金されることもありません。
一方、ライトコースに無料お試しはなく、スタンダードコースでお試ししてから、ライトコースで契約も可能です。
kintone のお試し期間で使える機能などについて詳しい記事をご用意しております。
▼サイボウズ「kintone(キントーン)」のお試し期間で使える機能やユーザー数、注意点を解説【kintone は30日間無料試用が可能!】
チーム応援ライセンス対応はスタンダードコースのみ
「チーム応援ライセンス」とは、非営利団体のITツールやグループウェア導入をサイボウズ社が支援する取り組みです。特定非営利活動法人(NPO法人)や、サイボウズ社が規定した要件をすべて満たす任意団体、非営利型一般社団法人、非営利型一般財団法人に限り kintone などのクラウドサービスを特別価格で購入できます。
チーム応援ライセンスの対象となっている kintone のプランは、スタンダードコースのみです。チーム応援ライセンスでは、900ユーザーまで年額9,900円でスタンダードコースを利用できます。
スタンダードコースの方が月額料金は高い
上位プランであるスタンダードコースの方が月額料金は高額です。
スタンダードコースの月額料金は1ユーザーあたり1,500円(年額17,640円)、ゲストユーザー価格は1ゲストユーザーあたり月額1,200円(年額14,110円)。
ライトコースの月額料金は1ユーザーあたり780円(年額9,170円)、ゲストユーザー価格は1ゲストユーザーあたり月額580円(年額6,820円)となっています。
ただし利用するユーザー数に応じて月額料金が変動するため、企業や組織で一定の人数以上が利用する場合、想定よりも費用を低く抑えられる可能性があります。
kintone の2つのプランのうち、スタンダードコースについて詳しい記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
▼kintone のスタンダードコースとは? 機能や月額料金、ライトコースとの違いを解説
kintone は自社に合ったプランを
kintone の2つのプランであるライト、スタンダードの共通点と違いを解説しました。kintone を導入する目的や自社の規模などを考えて適切な kintone のプランを選びましょう。
導入前に費用面のみを考えてプランを選んでしまうと「アプリが追加できない」「カスタマイズができない」など、kintone の活用面で後々トラブルが発生してしまうことがあります。
kintone のプラン選びに迷ったときや、機能を使いこなせず困っているときには kintone オフィシャルパートナーであるテクバンに相談してみてはいかがでしょうか。kintone のスムーズな導入やご提案、kintone を最大限に活用できるようサポートしています。
kintone 導入の際に頼りになるサポートについて、詳しい記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
▼kintone オフィシャルパートナーとは? 導入時のお悩みを解決
※本記事の内容は2022年5月時点のものです。kintone の仕様や利用環境は変更する場合があります。
開発支援承ります
テクバンではkintoneの開発支援を受け付けております。日々の運用でお困りの方は以下より弊社サービスをご覧ください。
また、kintoneの標準機能に加えて、拡張機能であるプラグインを利用することで kintoneの活用の幅がより広がります。プラグイン選定から導入までサポートいたします。
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