ファイル管理が便利なため、kintone に様々なファイルをたくさん置いているというビジネス現場は多いのではないでしょうか。
ところが kintone の基本契約ではディスク容量上限が設けられており、これをオーバーすると、追加料金が必要になったり、場合によっては利用停止に陥ったりする可能性もあるのです。
そこで、kintone ディスク容量のうっかりオーバーを回避する方法を紹介します。
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kintone のディスク容量はどれくらい?
kintone を基本契約している組織が使えるディスク容量は、5GB×契約ユーザー人数です。これはサイボウズ社が提供する Garoon、メールワイズなど、kintone を含む cybozu.com のサービスの「契約ユーザー数×5GB」となります。
例えば、kintone が5ユーザー、メールワイズ で3ユーザー契約している場合、合計ユーザー数は8ユーザーとなり、ディスク容量は40GBです。
ちなみにこれは契約しているドメイン内全体で使えるディスク容量です。1ユーザーが使えるディスク容量が5GBまでではありません。
ディスク容量超過すると即停止するの?
では業務中にディスク容量上限をオーバーした場合、どういう事態に陥るのでしょうか。
これは電気が切れるがごとく、kintone をすぐに使えなくなるわけではないため、安心してください。上限を超えた場合は、cybozu.com 共通の管理画面にアラートを表示。さらに管理者へ上限超過を通知するメール送信が、超過した日の翌日から毎日送信されます。
ただ、この状態のまま一定期間経過してしまうと利用停止となることもあります。超過が判明した時点ですぐにディスク容量や契約ユーザー数を追加、またはディスク使用量を減らす対応をとることが賢明です。
cybozu.com共通管理画面のアラートメッセージ
出典:「ディスク容量やユーザー数の上限を超えたらどうなりますか?」kintone ヘルプ
https://jp.cybozu.help/k/ja/trouble_shooting/disk_data/exceed_storage_user.html
ただ業務上、今後もディスク使用量が増える可能性が高い場合は増設オプションを購入することも容量オーバー解消のひとつの手段です。契約ドメインで、10GBずつ月1,000円で追加できます。
容量オーバー前に確認する方法は?
いきなりディスク容量オーバーのアラートが立って大慌てする前に、現状を確認することをおすすめします。
現在のディスク使用量の確認は、cybozu.com 共通管理の「契約状況」画面の「ディスク使用量」の項目で可能です。ただし、これには管理者権限が必要です。
アプリ、レコード消しても空き容量は増えない⁉ kintone のディスク使用量を減らすには?
ところで、ディスク使用量を減らすにはどうしたらいいのでしょうか。実はアプリやレコードを消したとしても使用量を減らすことはできないのです。
そこで、ディスク使用量を減らす方法を3つ紹介します。
1.添付ファイルの削除
ディスク容量は次の領域で構成されています。
- 添付ファイル領域
- 監査ログ保存領域
- データベース領域
- 空き領域
ディスク使用量は1~3を合計して算出されています。一般的な利用では、1の添付ファイル領域が増える傾向にあります。
そこでまずは添付ファイル領域に保存されている不要な添付ファイルを削除しましょう。
添付ファイル領域に含まれるデータとは、アプリの添付ファイルフィールドや、スレッドのコメントなどに添付されたファイルが該当します。
これら不要な添付ファイルを削除した分だけ使用量が減り、空き容量が確保されます。
2.監査ログの保管期間を短くする
API(Application Programming Interface)を使用するケースなど、大量のデータの追加、更新、削除を頻繁に繰り返した場合、監査ログが多く記録されることになります。そのため、監査ログの保存期間を短くしておけば、若干ですがディスク使用量への影響が低減します。
3.添付ファイルを含むアプリの履歴取得をやめる
アプリ変更履歴の中のファイルも、ディスク使用量に影響します。変更履歴を有効にしているアプリでは、レコードから添付ファイルを削除しても変更履歴には添付ファイルが残るからです。この変更履歴に残った添付ファイルを削除するには、次のどれかで対処する必要があります。
- レコードを削除する
- 添付ファイルフィールドを削除する
- レコードの変更履歴の記録機能を無効にする
「3.レコードの変更履歴の記録機能を無効にする」の場合、添付ファイルのみならず、変更履歴がすべて削除されるデメリットがあります。すべての変更履歴を消しても問題ないという現場はあまり多くないでしょう。
そのためディスク容量オーバーを回避し、変更履歴を消さないためには、添付ファイルをひとつひとつダウンロード後、添付ファイルフィールドを削除していくことが考えられます。
しかし、これは非効率な上、kintone 上に添付ファイルを保管できないのは kintone を利用するメリットを大きく損なってしまうでしょう。
これを解消するために、便利な kintone 連携サービスを活用する手もあります。次項で紹介します。
kintone 連携サービスで容量オーバー回避する方法
では、ディスク容量を回避するために便利な kintone 連携サービスについて紹介します。
1.Smart at tools for kintone CSV 入出力
Smart at tools for kintone CSV 入出力は、指定した定期スケジュールで、CSVファイルをkintone上のアプリへの取り込み、または出力が自動で行える Windows 向けの kintone 拡張サービスです。
kintone のアプリに格納した添付ファイルも一括ダウンロードでき、バックアップを自動化します。
2.クラウド連携プラグイン for Box
クラウド連携プラグイン for Box は、Box と連携することで kintone 上で大容量のファイルを管理することが可能になるプラグインです。
kintone 上から Box にファイル添付したり、保存ファイルを閲覧したりも可能。kintone のディスク使用量を気にすることなく、担当者間の情報共有を円滑に進めることができるようになります。
kintone のディスク容量オーバーは放置せず、正しく対処すれば問題なし
kintone のディスク容量オーバーの回避方法を紹介しました。
低コストで運用できる kintone をうまく活用していくには、定期的に kintone のディスク使用量をチェックし、何が容量オーバーの原因になるのか把握しておきましょう。
また、ここまで紹介した回避策を講じてもうまくいかない場合は、kintone のオフィシャルパートナーの助けを借りることも一案です。
テクバンは kintone オフィシャルパートナーとして、組織のITソリューションをサポートする豊富なノウハウと信頼を誇ります。ぜひ一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
▼kintone オフィシャルパートナーとは? 導入時のお悩みを解決
※本記事の内容は2023年1月時点のものです。kintone の仕様や利用環境は変更する場合があります。
開発支援承ります
テクバンではkintoneの開発支援を受け付けております。日々の運用でお困りの方は以下より弊社サービスをご覧ください。
また、kintoneの標準機能に加えて、拡張機能であるプラグインを利用することで kintoneの活用の幅がより広がります。プラグイン選定から導入までサポートいたします。
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