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kintoneでガントチャート|設定方法と使用例

  • kintoneでの業務改善をご検討の方
複雑な工程管理も kintone のガンチャートならわかりやすく簡単に!

kintoneでもガントチャートが使えることをご存じですか? ガントチャートは工程管理に便利なツールです。kintoneでも簡単なプラグインの導入で、工程管理をスムーズに行えるガントチャートが使えます。

そこで今回は、ガントチャートとはどんなものか、kintoneでガントチャートを利用する方法や活用例について解説します。

kintoneでガントチャートを利用したいと考えていた方はもちろん、ガントチャートは難しいと感じて使用したことがない方も業務効率化のため、この記事を参考に取り入れてみてください。

ガントチャートとは

ガントチャート(Gantt chart)という言葉は聞いたことがあっても、実際には「使い方がよくわからない」という人は多いかもしれません。

簡単に説明すると、プロジェクト管理、または生産管理などで用いられる、工程をまとめて管理するための一覧表のこと。いわゆる「スケジュール表」です。IT業界や生産工場などではガントチャートがよく利用されています。Excelを使ったガントチャート形式のスケジュール表を構築している方もいらっしゃるでしょう。

ガントチャートは次のような工程管理に欠かせない情報が集約され、案件を登録すれば自動で一覧表示されます。修正や更新も簡単にできるので、プロジェクト管理には非常に便利なツールです。

  • 日付
  • 開始日、完了日
  • 管理の項目名
  • 作業の内容
  • 担当者
  • 作業メモ
  • マイルストーン

ガントチャートの例

出典:「ガントチャートプラグイン 」cybozu developer network
https://cybozu.dev/ja/kintone/tips/development/plugins/sample-plugin/ganttchart-plugin/

実際のガントチャートの例です。

縦軸には「作業の項目名」や「作業の内容」など項目(タスク)があり、横軸は「日付」が設定されています。色付けされているチャートの中身には「開始日と完了日」や「マイルストーン」を設定。マイルストーンとは、プロジェクトの中間目標点や節目のポイントです。

それぞれのタスクは誰が担当するのか、その他重要な情報が記されています。

このように情報が詰まったガントチャートを利用すると、スケジュールやタスクが管理しやすくなります。進捗状況が悪いタスクには人的リソースを割くなど、問題の早期発見を実現し、遅延防止に役立ちます。

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kintoneでプロジェクト管理すると進捗管理・情報共有がスムーズ! おすすめアプリ・プラグインも紹介

ガントチャートのメリット

ガントチャートを利用するメリットは次の3点です。

  • プロジェクトの全体像を可視化できる
  • ガントチャートを作ることで作業の見積もり時間を正確に出せる
  • 作業を細かく洗い出せるため、全員の進捗・状態が理解しやすい

プロジェクトは、管理する立場であれば全体像が見えていなければなりません。全体像の見えないプロジェクトは、どのくらいの工数がかかるのか、どれだけのメンバーを割り振るのが適切かなどの見積もりが立てられず、非常に効率の悪いものになります。

ガントチャートがあれば、プロジェクトに必要な工数、人員、そしてゴールが可視化され、作業の見積もり時間を正確に計算して反映できます。
納期などのゴールに向けて「稼働率を上げなければならないのか」「人員が増やすべきか」といった精度の高い情報からプロジェクトの調整が可能になるのです。

さらに、準備が整い案件がスタートしたとき、ガントチャートはその真価を発揮します。実際に案件が動き出すことで、全員の稼働状態や進捗率が可視化されるからです。ガントチャートを不備なく作れば、案件は進めやすくなります。

ガントチャートが役立つシーン

プロジェクトは大規模になればなるほど管理が難しくなるため、プロジェクト全体を常に見渡すことが大切です。

特に、次のようなシーンにおいてはガントチャートが有効で、効率よく人的リソースの割り振りを行えるでしょう。

  • プロジェクトの期間が3か月以上の長期案件
  • プロジェクトについて終了期日が決まっている
  • チームメンバーやそれに関連する人員が5人以上存在する
  • タスクが多く、マイルストーンの設定が必要なプロジェクトである

例えば、IT企業のアプリ開発プロジェクトで、チームメンバーは15人、200本以上のプログラムの作成が必要で、半年で完了しなければならない案件があったとします。

プログラムは作って終わりではなく、本番と同様の環境で動くのかテストを実施したり、マニュアルを作成したり、様々なタスクを含めて半年かけてプロジェクトの完遂が条件です。

優秀なプロジェクトマネージャーがいれば、どのプログラムが完成しなければ先に進めないのか、そのタスクについて正確な工数を見積もることができるかもしれません。
しかし、どんなにプロジェクトマネージャーが優秀でも、人の目と手でチェックを行う以上、抜け漏れが発生するリスクは高いでしょう。

そこにガントチャートを利用すれば、プロジェクト全体を見える化して計画を立てられ、同時にリスク回避にもつながるといえるのです。

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ガントチャートプラグイン設定方法

kintoneにはガントチャートプラグインがプリセット(標準機能)では用意されていません。そのため、次の無料または有料のガントチャートプラグインの活用が有効です

  1. KOUTEI|株式会社アーセス
  2. 日程・工程・稼働表作成プラグイン|TIS
  3. ガントチャートプラグイン|サイボウズ株式会社

サイボウズ社のガントチャートプラグインはサンプルプラグインのため、技術的なサポートが直接受けられないことに留意して検討してください。

その他、TISはプラグインを無料提供しています。アーセス社は有料ですが、30日間の無料トライアルが可能ですので、まずお試しして導入を検討してみると良いでしょう。

KOUTEI|アーセス社のガントチャートプラグイン設定方法

アーセス社のガントチャートプラグイン「KOUTEI」は有償提供です。

画面に従ってプラグインデータのダウンロードを行ってください。また、アプリテンプレートが必要なため、公式サイトに従って導入手順を確認してください。
アプリテンプレートの導入は済んでいると仮定して、プラグインの導入手順を紹介します。

  1. kintoneシステム管理をクリックして、kintoneシステム管理ページを表示

    kintone システム管理画面の画像

    出典:「プラグインの読み込み」Morinohiヘルプ
    https://morinohi-arces.jp/help/setting/koutei/

  2. プラグインの導入を行うため、プラグインをクリック

    kintone プラグイン選択画面の画像

    出典:「プラグインの読み込み」Morinohiヘルプ
    https://morinohi-arces.jp/help/setting/koutei/

  3. プラグインの画面が表示されるため、画面左上にある「読み込む」ボタンをクリック

    kintone プラグイン読み込み設定画面の画像

    出典:「プラグインの読み込み」Morinohiヘルプ
    https://morinohi-arces.jp/help/setting/koutei/

  4. プラグインの読み込みダイアログが表示されるため、参照ボタンをクリックし、プラグインの入っているzipファイルを選択

  5. プラグインが入っているzipファイルが選択され、表示されたことを確認し「読み込む」ボタンをクリック

    kintone プラグイン読み込み決定画面の画像

    出典:「プラグインの読み込み」Morinohiヘルプ
    https://morinohi-arces.jp/help/setting/koutei/

  6. プラグインが読み込まれ、プラグインの一覧に表示される

    kintone プラグイン一覧画面の画像

    出典:「プラグインの読み込み」Morinohiヘルプ
    https://morinohi-arces.jp/help/setting/koutei/

KOUTEIの特徴は、ガントチャート上の各タスクの設定を吹き出しから設定できることや、工数や進捗など詳細な情報を登録できることです。

また、新たな工程はガントチャートの中で設定ができるため、他のタスクとの兼ね合いを目視で確認しながら調整できることもメリット。工数や進捗などが入力できることから、工程管理や、スケジュール管理に向いています。

日程・工程・稼働表作成プラグイン|TISのガントチャートプラグイン設定方法

TISの「日程・工程・稼働表作成プラグイン」は無償で提供されています。
導入方法は、公式サイトよりプラグインデータのダウンロードしてください。

TISのプラグインにはアプリテンプレートが存在していないため、ダウンロードが完了したら、先ほどのKOUTEIと同じ要領でプラグインの導入を行います。

  1. kintoneシステム管理をクリック

  2. プラグインの導入を行うため、プラグインをクリック

  3. プラグインの画面が表示されるため、画面左上にある「読み込む」ボタンをクリック

  4. プラグインの読み込みダイアログが表示されるため、参照ボタンをクリックし、プラグインの入っているzipファイルを選択

  5. プラグインが入っているzipファイルが選択され、表示されたことを確認し「読み込む」ボタンをクリック

  6. プラグインが読み込まれてプラグインの一覧に表示されるようになる

プラグインの選択以降はKOUTEIと同じ作業となり、一覧に表示されることで導入は完了です。

TISのガントチャートの操作方法は直感的で、作成したいレコードの開始から終了までドラッグします。完了すると、レコード追加のポップアップが表示され作業区分などを入力して、登録が完了します。工数や進捗などの項目が存在しないため、タスク管理に向いているプラグインです。

ガントチャートプラグイン|サイボウズのガントチャートプラグイン設定方法

サイボウズ社にもガントチャートプラグインがあります。ただしこちらは、サンプルプラグインとして提供されており、動作保証や技術的なサポートはないため、注意が必要です。

導入方法は前述の2つと変わりがありません。まずは公式のcybozu developer networkより、パッケージングされたサンプルプラグインのダウンロードを行います。

  1. kintoneシステム管理をクリックして、kintoneシステム管理ページを表示

  2. プラグインの導入を行うため、プラグインをクリック

  3. プラグインの画面が表示されるため、画面左上にある「読み込む」ボタンをクリック

  4. プラグインの読み込みダイアログが表示されるため、参照ボタンをクリックし、プラグインの入っているzipファイルを選択

  5. プラグインが入っているzipファイルが選択され、表示されたことを確認し「読み込む」ボタンをクリック

  6. プラグインが読み込まれてプラグインの一覧に表示される

この手順によってプラグインが導入されます。各アプリの設定画面で利用するプラグインを追加することで、アプリとの連携が可能になりますが、なかでもkintoneアプリストアにある「To Doアプリ」は、設定画面から「案件名」「開始日」「終了日」など必要なフィールドを設定するだけで簡単にガントチャートを作成できます。
To Doアプリとの連携を想定して作成されているため相性がよく、タスク管理に向いているプラグインです。

ガントチャート使用例

kintoneでガントチャートを導入すると、どのような活用が考えられるでしょうか。特に次のような業務管理でガントチャートが有効です。

  • 工程管理
  • スケジュール管理
  • タスク管理

kintoneは業務改善プラットフォームのため、プリセットのアプリケーションとして工程管理、スケジュール管理、タスク管理などが用意されています。
視覚的な要素が強く、見える化が可能となるガントチャートを組み合わせることによって、工程管理はより全体像がわかりやすくなります。

特にスケジュール管理は、現在のスケジュールに無理がないかどうかといったことを把握しやすくなるため、使用してみることをおすすめします。また、タスク管理は進捗状況の把握が容易になります。

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▼kintone日報アプリのメリットは? 見える化の事例やポイントを解説

工程管理の活用例

工程管理では、工数や進捗状況がわかることが必要です。kintoneにもプリセットアプリとして、製造業工程進捗管理アプリが存在していますが、こちらのアプリはデータベースのように表で管理されているため、視覚的な情報が少ないことが難点です。

進捗に関しても、A工程、B工程、C工程についてのステータスが存在しているため、進捗状況が一見わかりやすく感じます。しかし、工程が遅れていることを把握するためには日付を設定する必要があり、ステータスが更新されていないときに「遅れ」と表示されるなど、詳細を確認する手間が発生します。

このアプリに対しガントチャートの利用によって、日付データはガントチャートに一括で表示できます。着手のステータスと日付が視覚的に理解できることから、遅れている工程が一目でわかるという利点があります。

視覚的に「遅れ」と「前倒し」で進んでいる工程を確認できるため、どの工程が遅れているのかチェックするためにわざわざデータを更新する手間もなく、効率化を図ることが可能です。

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kintoneで建設業の課題を解決! 導入メリットや業務に役立つ機能を紹介

スケジュール管理での活用例

kintoneではスケジュールの表示をするために、社内イベント管理などのアプリを利用します。
カレンダー表示にすることで、視覚的な情報としてスケジュール管理をシンプルに行えます。基本的には工程管理と同じく表で管理されているため、ダブルブッキングといった問題が起こることも考えられます。

しかし、例えば社内イベント管理のアプリにガントチャートを導入することで、日付データからどこにスケジュールが設定されているのかがわかるようになります。
ガントチャートでデータを追加した際、スケジュールがすでに入っている日程を回避できることがメリットです。

また、重要会議など、優先度の設定によって視覚的に色を変更できるため、優先度の高いスケジュールの見逃し防止にもつながります。

スケジュールに対して優先度を決めて行動することや、最重要な予定と後でよい予定の切り分けが可能になるなど、効率的な行動やスケジュール設定ができます。

タスク管理の活用例

タスク管理は、サイボウズ社のサンプルプラグインでも紹介しましたが、To Doアプリとの連携を想定して作成されています。タスク管理においては「どのタスクをいつまでの期間に解決するべきか」という優先度と、その期間が提示されることが大切です。

前述したプラグインのいずれかの利用で、優先度と視覚的な期間が明示的になります。特に、優先度はタスク管理においても重要な項目です。
また、重要度が低いものでも、放っておけば納期が迫り、結果的に重要度が高くなるなどの問題があります。日々視覚的に確認できるようにし、リマインダーアプリとの連携も取り入れれば、タスクの消費や管理を効果的に行うことが可能です。

kintoneのプラグイン開発に関する記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
kintoneのプラグイン開発|必要なファイル、開発手順を紹介

ガントチャートで業務管理を効率化

ガントチャートはプロジェクトを成功させるために必要なツールのひとつです。
kintoneで利用することで、工程管理・スケジュール管理・タスク管理のすべてに効率化をもたらします。

そして、プラグインは手軽に利用できるため、kintoneの通常のアプリと合わせて、プロジェクトを成功させるツールとしての活用してみましょう。
また、自社でカスタマイズしたガントチャートを利用したい場合は、自社独自のプラグインを開発する方法もあります。

業務効率化のために、kintoneをより便利に利用していきましょう。

その他のkintoneカスタマイズやプラグインについて詳しくはこちら
▼kintoneでのJavaScript活用し、さらなる業務改善へ!
▼kintoneでタスク管理! メリットとおすすめのプラグインも紹介
▼kintoneで名刺管理|アプリやプラグイン連携を紹介
▼kintone(キントーン)プラグインのおすすめをご紹介!【無料プラグイン】

※本記事の内容は2021年3月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。

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