ビジネスパーソンにとってタスク管理は欠かせません。多くの人が使い慣れたExcelを利用しているのではないでしょうか。
しかし、Excelを使った方法やタスク管理アプリの活用だけでは個々人での進捗管理となり、管理者が各タスクの担当者や進捗状況を把握しづらいという側面もあります。
そこで、業務改善ビジネスプラットフォーム「kintone(キントーン)」が役立ちます。
本記事では、kintoneで可能なタスク管理方法の種類やメリット、おすすめのプラグインなどを紹介します。
kintoneのできること・できないことについて、下記記事にて詳細を解説しています。
▼kintoneでできること・できないことは何? 導入メリット・デメリットも解説
kintoneでタスク管理するメリット
kintoneでタスク管理をするメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 各担当者のタスクと案件を紐づけられる
- リアルタイムでコミュニケーションがとれる
- タスクの優先順位が判別しやすい
次項より、詳細を解説します。
各担当者のタスクと案件を紐づけられる
メンバー各個人の予定やToDoリスト、作業内容など共有カレンダーに記載されている場合は確認できますが、「誰に、どんなタスクがあり、その進捗状況はどうか」など、全体的な管理・確認は通常のタスク管理ではなかなか難しいものです。
これを解消できるのが、kintoneです。
案件ごとのタスク管理がkintone上で一元化でき、各担当者のタスクとスケジュールをわかりやすく可視化することも可能です。また、それらと紐づけた全体の進捗情報も、一目で把握可能になります。
複数メンバーや部署、協力企業が関わる案件のタスク管理に、kintoneはとても有用です。
納期一週間前や納期が過ぎた場合などにアラートを出すように設定も行えるため、タスクの抜け・漏れ防止にもつながるでしょう。
リアルタイムでコミュニケーションがとれる
kintoneは、タスク管理ツールの機能だけではなく、業務支援ツールとして様々な機能をもっており、「コメント機能」もそのひとつです。
kintoneは、チャットツールとしてリアルタイムでコミュニケーションが可能で、かつ情報に基づいたコメントを残すことができます。
「チャットは別ツールを使っていて、やり取りが漏れていた」といった心配がないため、円滑な進捗管理につながります。
タスクの優先順位が判別しやすい
ひとつのアプリにすべての案件を登録すれば、全体を把握できると同時に、進捗やタスクの種類を重要度によって色分けして視覚的に示すことが可能です。
メンバー各自がやるべき業務が瞬時に判別できるため、適切な仕事の振り分けが行えるようになるでしょう。より効率的なタスク管理が行えます。
kintoneの評判や特長における詳しい説明は以下で解説しております。
▼kintoneの評判や口コミは? メリットや特徴を類似製品と比較
kintoneのタスク管理の主な機能
kintoneのタスク管理ではどんなことができるのか、主な機能を紹介します。
- リマインド通知機能
日付や時間を条件にしたリマインド通知が可能です。タスクの抜け漏れや顧客フォローなどの防止に役立ちます。
- レポート機能
データを集計して自動でグラフ化。日々の活動が可視化されるため、タスクの進捗状況や担当者ごとのタスク数など、一目で現状の把握ができます。
- プロセス管理機能
案件やタスクのステータスを管理。各メンバーの進捗状況が一目でわかり、またどの作業にどの程度時間がかかっているか工数管理も行えるようになります。
kintoneプロセス管理の詳細については、下記記事を参考にしてください。
▼kintoneのプロセス管理|基本設定とワークフローの設定例
- メンション機能
特定の相手へメッセージ送信。個人はもちろん、組織単位でのメンションも可能です。タスクについての連絡・相談を集約でき、経緯の確認や引き継ぎもスムーズに行えます。
- コミュニケーション機能
チームに必要な情報やファイルを集約する場。公開範囲は柔軟に設定できるため、セキュリティ面でも安心です。
- マルチデバイス機能
kintoneはPCやスマホ、タブレットなどで使用可能。外出先でも、タスク管理・進捗の共有・スケジュールの更新などが行えます。
このように、kintoneには業務効率化の実現、生産性を高める機能が豊富にそろっています。
特に、業務プロセスに沿った進捗管理ができる「プロセス管理」や個人と組織単位でメッセージ送信できる「メンション」はタスク管理で重宝します。
その他、kintoneの便利な機能について、関連記事をご用意しております。
▼kintoneのルックアップ機能とは? 使い方や利用メリットを紹介
kintoneのタスク管理の主な使い方
実際の現場でどのように活用できるのか、kintoneのタスク管理の主な使い方を解説します。
社外のタスク管理
kintoneは社外メンバーと進めるプロジェクトのタスク管理にも非常に適しています。その理由は2つあります。
- 外部メンバーに負担をかけずタスク管理できる
専用システムを開発することなく、外部メンバーもアプリやブラウザ上でタスク管理・工程管理を行えます。
- ゲストスペース機能で外部メンバーと情報共有できる
ゲストスペース機能を活用すれば、プロジェクトに関わる外部メンバーのタスク管理の他、必要な情報共有を円滑に行えます。公開範囲は詳細に設定できるため、外部メンバーとのやり取りに最適な場です。
これらの理由から、環境設定に時間や工数をかけず、またタスク管理とリアルタイムでのコミュニケーションを両立できるツールでもあることから、社外メンバーとのタスク管理にkintoneはおすすめであるといえます。
プロジェクトの見える化
kintoneでタスク管理を行う際には、標準機能と合わせてサンプルアプリを活用するのもおすすめです。サンプルアプリとは、無料で利用できるアプリのひな型で、業務ごとに適したものが用意されており、kintoneをベースに業務をより効率化できます。
サンプルアプリについては、下記の記事をご覧ください。
▼kintoneのアプリは無料で使える? おすすめのサンプルアプリをご紹介
サンプルアプリ「プロジェクト管理」は、プロジェクトの内容や対応状況を管理・支援します。これを活用すれば、タスクはもちろん、議事録や予算などの一元管理ができます。
各プロジェクトの状況をリアルタイムで更新・把握できるため、効率よくプロジェクトを進められます。また、お互いに優先すべき業務があるとわかれば、適切な仕事の振り分けができるようになるでしょう。
プロジェクト管理アプリによるタスク管理は、数多くのプロジェクトを並行して進める企業にとって有効な手段のひとつになるでしょう。
その他、kintoneはベンダー企業から提供されている様々なプラグインを導入することで、ますます便利にタスク管理を行えます。プラグインの導入は、kintone のライセンスプラン「スタンダードコース」のみ可能です。
次章より、おすすめのプラグインをいくつか紹介します。ぜひ参考になさってください。
kintoneでカンバン方式のタスク管理
アーセス社の「KANBAN」とは、有料のタスク管理プラグインです。
カンバン方式とは、ホワイトボード上に、一つひとつのタスク名を記したカードを置いて管理するイメージです。
ホワイトボードを区切って「作業中」「確認中」「完了」などのステータスのエリアを作り、カードを置いてタスク管理する方法です。ステータスが変われば、カードを移動させます。
KANBANを利用すれば、kintoneのレコード(各フィールドに入力したデータがひとつにまとめたもの)をカンバン方式で表示できます。
また、ドラッグ&ドロップ操作でタスク作成と移動ができ、チェックボタンでカードに表示する情報を絞り込めば、必要なタスクだけを把握することが可能です。
カンバン方式のメリットは、プロジェクトメンバーの作業状況が把握できるため、遅れている原因の調査や今後のタスクのシェアなどを円滑に行える点です。
紙や実際のホワイトボートで行っていたり、ステータス別で進めていたりする案件のタスク管理も、KANBANを活用することで、プロジェクトの進捗をスムーズに把握できます。
料金体系は、月額10,000円(税別)・年額98,000円(税別)のドメイン2つのプランです。1つの契約につき、1個のサブドメインで利用できます。
30日間のお試し無料期間も設けられているため、まずはこちらを利用するとよいでしょう。
kintoneでガントチャート方式のタスク管理
ガントチャートとは、各タスク内容やタスクの担当者、タスクの開始から終了期間などを可視化したチャートのことです。Excelを使ってガントチャート形式のスケジュール表を作成している方も多いのではないでしょうか。
JavaScriptを使用すれば、kintoneでタスクをガントチャート化はできますが、プログラミングの専門知識を持ち合わせていないと難しいかもしれません。
そこで、アーセス社の有料プラグイン「KOUTEI」を使えば、難しい操作は一切不要で、ガントチャート方式でのタスク管理ができるようになります。
ガントチャート方式でタスク管理をするメリットは、プロジェクト計画の妥当性を確認できることです。ガントチャートにタスクを振り分けることで、各メンバーが抱えるタスクやスケジュール管理、作業工程の順番などが可視化されます。適切にプロジェクト管理がされているか確認できるのです。
複雑なプロジェクトのタスク管理、紙やホワイトボードでのタスク管理、外部メンバーを含むタスク管理などに最適です。
料金体系は、月額:10,000円(税別)・年額98,000円(税別)の2つのプランです。KANBAN同様、1つの契約につき、1個のサブドメイン、30日間の無料お試し期間を利用できます。
プラグインを使ったガントチャート方式のタスク管理を、以下の記事で解説をしております。
▼kintoneでガントチャート|設定方法と使用例
その他おすすめのプラグイン
先述のカンバン方式・ガントチャート方式の他に、タスク管理に活用できるプラグインを紹介します。
krewSheet
「krewSheet」は、誰でも簡単に高機能なデータ一覧を作成できるプラグインです。Excelライクな操作性とUI(ユーザーインターフェース)のため、長年Excelを使っていた方でも、スムーズにkintoneへと移行できるでしょう。業務効率の改善とkintoneの浸透化を同時に進められます。
2種類のレイアウトが用意されており、「Sheetモード」を使えばアプリのデータを一覧表示できます。一覧レイアウトを変更し、データ集計をしながらの入力に適したピポットテーブル表示にできる「Xrossモード」も便利です。
料金単位はユーザー数によって異なり、月額:25,300円(税込)・年額:275,000円(税込)で100ユーザーまで使用可能です。101ユーザー数以上の場合の料金はこちらのページをご確認ください。
30日間の無料お試しを利用できます。
krewData
「krewData」は、kintoneの複数アプリ間のデータを自由に集計・加工できるプラグインです。krewDataを追加すれば、タスクの作成業務を自動化できます。タスク作成の自動化は、「スケジュール実行」で指定した日時にタスクを作成するように設定するだけです。
その他、スケジュール実行の活用例として、例えば毎月27日に「勤怠実績の提出」や請求書の作成・送付など、処理の設定を行えば業務を自動化できます。
定期タスクが多い組織は、krewDataのスケジュール実行機能を活用することで、タスク作成業務の省略やタスクの抜け・漏れを防げるでしょう。
料金体系は、スケジュール実行プランとリアルタイム実行プランの2つがあります。
スケジュール実行プランは、月額:13,200円(税込)・年額:132,000円で、スケジュール数は3個まで利用できます。
リアルタイム実行プランは、月額:19,800円(税込)・年額:198,000円で、実行フロー数3個まで利用可能です。
こちらも、30日間の無料お試し期間が設けられています。
kViewer
通常kintoneの情報を閲覧できるのは、登録ユーザーのみです。しかし、プラグイン「kViewer」を利用すれば、kintoneライセンスを保有していないユーザーへも kintone内のデータを公開できるようになります。
IPアドレスでの閲覧制限設定や公開期間の設定、簡易認証の設定も可能なため、安心してデータを共有できます。また、kintoneでは作れない高度なグラフやダッシュボードの作成も可能です。
新たにkintoneのアカウントは購入せずに、外部メンバーのタスク管理が必要な企業や、高度なグラフ・ダッシュボードを作成したい企業におすすめです。
料金体系は、以下5つのプランがあります。(※すべて税抜)
ライト | スタンダード | プレミアム | プロフェッショナル | エンタープライズ |
月額 6,000円 |
月額 9,000円 |
月額 15,000円 |
月額 24,000円 |
月額 50,000円 |
年額 68,400円 |
年額 102,600円 |
年額 171,000円 |
年額 273,600円 |
年額 600,000円 |
2024年11月に価格改定が行われます。詳しくはプレスリリースの価格改定に関するご案内をご確認ください。
kintoneを使ってタスク管理を効率化しよう
kintoneでタスク管理を行えば、各メンバーのタスクと案件やプロジェクトを紐づけられるため、全体の進捗状況の可視化やプロジェクト管理の効率化を進められます。そのため、部署内はもちろん、複数部署や外部企業を巻き込んだプロジェクトのタスク管理にもぴったりといえるでしょう。
ぜひ本記事を参考に、kintoneでタスク管理を実施し、効率よくプロジェクトを進めてください。
※本記事の内容は2024年8月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。
開発支援承ります
テクバンではkintoneの開発支援を受け付けております。日々の運用でお困りの方は以下より弊社サービスをご覧ください。
また、kintoneの標準機能に加えて、拡張機能であるプラグインを利用することで kintoneの活用の幅がより広がります。プラグイン選定から導入までサポートいたします。
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