「工数計算はこのツール、タスク管理はあのシステム」というように、ひとつのプロジェクトを用途やタスクごとに、様々なツールでバラバラに管理しているビジネス現場は多いようです。これではプロジェクトの知りたい情報がどこにあるのかわからなくなるなど、参加メンバーがタスクに集中できない事態につながりかねません。
こんな状況を救うのが kintone です。kintone でプロジェクトのすべてを一元管理することで、担当者やスケジュールが可視化され、全体進捗もひと目で把握可能になります。
そこで kintone でプロジェクト管理する利点と、さらに効率的に管理するために便利な kintone アプリや無料で使えるプラグイン、高機能な有料プラグインについて紹介します。
kintone でプロジェクト管理すると効率化が格段に進む
多くのメンバーが参加するプロジェクトほど、予算オーバーや進捗の遅延を避けるため管理項目やマネージャーが増える傾向にあり、管理がどうしても複雑になりがちです。現場やタスクによっては独自のツールを利用していることも多く、プロジェクト全体を把握している人はごく一部という状況に陥る恐れも。こうなるとメンバーの当事者意識が薄れることにもつながりかねません。
そんな現場を救うのが、kintone です。プロジェクトの動きを可視化することはもちろん、管理をサポートする機能が豊富にそろっています。
そこでまずは、kintone を導入するとプロジェクト管理でどんなメリットがあるのか、紹介します。
情報を一元化し進捗状況・担当者を可視化。属人化を避ける
kintone でプロジェクト管理を行えば、情報を一元管理・可視化することができます。そのため、自分以外のメンバーのタスク進捗状況や担当者も把握しやすくなり、これを踏まえたアクションをおのおのが取ることを促します。
また、一元管理することでプロジェクトのボトルネックもつかみやすく、例えば、タスクの属人化を解消できるでしょう。
このように、kintone によるプロジェクト管理の可視化は、あらゆる問題を浮き彫りにし、計画通りに進めるために役立ちます。
処理漏れをリマインド機能で防止
計画通りのプロジェクト進行を脅かすタスクの対応漏れ。これを潰すためリマインド機能を使用して、「対応期限1週間前」などタイミングを設定すれば、タスクの締め切りがリマインド通知されます。タスクを多く抱えているチームやメンバー、プロジェクト管理者にとって心強い機能です。
レポート機能で全体の進捗状況をひと目で把握可能に
プロジェクト全体の進捗状況はもちろん、各担当者の作業量や未処理の案件数など、知りたい情報をグラフ化してレポートする機能があります。人の手で様々なデータを引っ張り出してグラフ作成するといった手間も必要なく、プロジェクトの現況を直感的にひと目で把握できます。
脱 Excel で効率化
使い慣れたビジネスツールのため、プロジェクトの管理で Excel を利用している現場も多いでしょう。
しかし、煩雑なタスク管理、予算管理、スケジュール管理をしていくうち、Excel の容量が重くなったことで、スムーズな共有がしづらくなったり、場合によってはファイル破損する事態に陥ったりする場合も。佳境に差し掛かった時期に管理ツールでトラブル発生となれば、プロジェクトの障害にもなりかねません。
そこで、kintone の導入で脱 Excel、脱アナログを推進し、プロジェクト管理の効率化につなげることが期待できます。
評判が高い kintone の優位性とは?
プロジェクトの管理・推進に力を発揮する kintone ですが、ここからは中小企業から支持される商品性、特長を紹介していきましょう。
低コストである
クラウドサービスのため、導入までに時間がかからず、ユーザー数、利用期間によるサブスクリプションであること、かつ他のシステムと比較して年間コストが低い点が、業種問わず支持されているようです。
拡張性が高い
特別なITスキルが必要ないアプリやプラグイン、JavaScript/CSSファイル、API連携が豊富にあるため、kintone の標準機能を拡張することが容易です。
カスタマイズも可能
kintone は自社に合わせてカスタマイズすることが可能です。kintone にはプラグインが用意されているなど自らカスタマイズするハードルも低い上、kintone のオフィシャルパートナーも多く、企業の「かなえたい」をサポートしています。
テクバンもそんな kintone オフィシャルパートナーのひとつ。導入サポートから開発支援、導入後の運用相談など幅広く対応しています。
さらに詳しい記事をご用意しています。ぜひご覧ください。
▼kintone オフィシャルパートナーとは? 導入時のお悩みを解決
日本製品のため商習慣になじみやすい
kintone は国内製品のため、機能面も日本の商習慣になじみやすいといえるでしょう。また、サポート情報や活用Tipsもネット上に多く、日本語で記載されているものがほとんどなので、それらを参考にして活用するのに困りません。
直感的に使えるUI
UI(ユーザーインターフェース)がシンプルでわかりやすく、ドラッグ&ドロップの簡単操作でアプリの作成が可能。業務ツールとしてストレスを感じさせないことも大きな利点です。
kintone のプロジェクト管理で使いやすいアプリと無料プラグイン
kintone にはプロジェクト管理するために便利なアプリとプラグインが用意されています。そこで、無料で活用できるおすすめのアプリとプラグインを紹介します。
プロジェクト管理アプリ
各プロジェクトの内容や対応状況を一元管理できる kintone のサンプルアプリ、プロジェクト管理です。サンプルアプリとは、kintone に用意されているアプリのひな型です。これを基に現場に合わせて設定やデザインを変更して導入する企業も多いようです。もちろんアプリをそのまま使用することもできます。
プロジェクトを推進する上で欠かせない内容やスケジュール、体制や費用などを、このプロジェクト管理アプリに記録すれば、リアルタイムにプロジェクト状況を把握できるようになるのです。
TODOアプリ
チームのタスクを効率的に管理できるサンプルアプリ、TODO(トゥードゥー)は、タスクごとに担当者、期限、進捗などを登録して、メンバー間で共有が可能。スムーズなタスク処理をサポートします。
ガントチャートプラグイン
ガントチャートプラグインは、kintone 開発者が集まるコミュニティー「cybozu developer network」が配布している無料のサンプルプラグインです。前出の「TODOアプリ」のレコードを、ガントチャートで表示させられます。
優先度の色分け、大項目と小項目に分けたタスク管理、時間単位での表示など基本的なガントチャートとしての機能は、このプラグインで十分といえるでしょう。
ただし、カレンダービューには対応していないこと、あくまでもサンプルのプラグインであること、動作保証や技術的なサポートはないことを理解した上で利用する必要があります。
要求レベルが高度でない、手軽にガントチャートを使いたいという場合におすすめです。
日程・工程・稼働表作成 プラグイン
日程・工程・稼働表作成プラグインは、kintone だけで月次・年次のガントチャートが表示可能なプラグイン。タスクの開始日、終了日、ガントチャート上に表示するタスク名を指定するだけの簡単操作で登録できます。また、基本的には16色用意されているガントチャートの色が、カラーコードの直接入力で16色以外を指定することもできます。
kintone カレンダー Plus プラグイン
「カレンダー Plus」は、kintone のカレンダー表示の機能を追加するためのプラグイン。リソース別表示機能を使えば、案件ごと・プロジェクトごとのタスクをガントチャート式に見える化できます。また、ドラッグ&ドロップで日程を移動することができるなど、操作も簡単です。
kintone での高度なプロジェクト管理には有料プラグインもおすすめ
kintone で高度なプロジェクト管理をする場合、有料のプラグインの導入を検討してもいいでしょう。おすすめのラインアップとそれぞれのメリットを紹介します。
KOUTEI
KOUTEI (コウテイ)は、kintone のサブテーブルをガントチャートで表示する有料プラグインです。トライアルとして、無料で30日間利用することもできます。
各タスクの担当者や期間など詳細情報を、ガントチャート上に表示される吹き出しから確認、編集することが可能。アラート表示もでき、案件の未着手・未完了タスクがひと目でわかるようになっています。
KANBAN
KANBAN(カンバン)は、タスク管理をカンバン方式で行うための有料プラグインです。
カンバン方式とは、ホワイトボード上に、ひとつひとつのタスク名を記したカードを置いて管理すること。ホワイトボードを区切って「作業中」「確認中」「完了」などのステータスのエリアを作り、進捗状況によって、該当するステータスエリアへタスクカードを移動させていきます。
KANBAN は、kintone のレコードをこのカンバン方式で表示。ドラッグ&ドロップ操作でタスク作成と移動ができるため、タスク管理が容易になります。
KAIZEN KANBAN
ひとつ前に紹介した KANBAN と同様のカンバン方式の有料プラグインとして、KAIZEN KANBAN(カイゼン・カンバン)もあります。こちらはリピート機能により、毎日や毎週、毎月といった繰り返し発生するタスクをその都度登録せずに済むのが特長です。
カンバン方式の利点は、プロジェクトメンバーの作業状況が把握可能なため、遅れている原因や今後のタスクのシェアなどをスムーズにできること。紙や実際のホワイトボートで行っているタスク管理、ステータス別で進めている案件のタスク管理なども、KANBAN や KAIZEN KANBAN を活用することで、プロジェクトの進捗をスムーズに把握できるでしょう。
krewData
krewData(クルーデータ)は、kintone の複数アプリ間のデータを自由に集計・加工できる有料プラグインです。
また、指定した日時にタスク作成するように設定するだけで、タスク作成自体も自動化できます。定期的なタスクが特に多い現場では、タスク作成の省略、及びタスクの抜け漏れを防ぐことができるでしょう。
こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼kintone でタスク管理! メリットとおすすめのプラグインも紹介
kintone でプロジェクト管理の省力化を
kintone にはプロジェクト管理のための機能に加え、多くのアプリやプラグインが用意されているため、効率的に全体の進捗状況の可視化やプロジェクト管理の効率化を進めるのにピッタリなソリューションといえるでしょう。
プロジェクトが計画より遅れがち、タスクの担当者がわかりにくいといった問題を抱えている現場や、管理の効率化を進めたいプロジェクトマネージャーは、一度 kintone の活用を検討してみることをおすすめします。
また、kintone の導入や活用についてお悩みや相談がある場合、素早い解決に向けて kintone オフィシャルパートナーへ相談することも賢明です。テクバンも kintone のオフィシャルパートナーとして多くの実績を誇ります。お気軽にお問い合わせください。
本記事を参考にしつつ、kintone で効率よく管理が進み、プロジェクトが成功裏に終わることを願っています。
※本記事の内容は2023年1月時点のものです。kintone の仕様や利用環境は変更する場合があります。
開発支援承ります
テクバンではkintoneの開発支援を受け付けております。日々の運用でお困りの方は以下より弊社サービスをご覧ください。
また、kintoneの標準機能に加えて、拡張機能であるプラグインを利用することで kintoneの活用の幅がより広がります。プラグイン選定から導入までサポートいたします。
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