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kintoneで在庫管理を実現しよう! 必要なアプリやプラグインの紹介

  • kintoneでの業務改善をご検討の方
kintoneで在庫管理! プラグインでさらに機能を拡張

kintone(キントーン)はあらゆる業務を効率化させるビジネスプラットフォームです。顧客管理や案件管理など、多くの組織・企業で行っている管理業務に活用できます。

在庫管理もその一つです。本記事では、kintoneで行う在庫管理について、揃えるべきアプリや在庫管理で活用できるプラグインについて紹介します。在庫管理の業務改善を検討している方や、在庫管理の運用でお悩みの方はぜひご覧ください。

kintoneの在庫管理について、下記記事でも詳細を解説しています。
▼kintoneで在庫管理! 総務・人事向けサンプルアプリとは

企業における在庫管理の重要性

在庫は企業が持つ資産の一つであり、適切な在庫管理は生産性・利益の向上につながります。ここでは、なぜ適切な在庫管理が重要なのか解説します。

生産性や利益の向上を目指すことができる

在庫管理によって正しい在庫数を常に維持できれば、効率よく利益を生み出せるようになります。例えば、在庫が多い場合は無駄な仕入れにコストをかけていることがわかり、在庫が少なければ販売機会を逃している恐れがあります。

在庫管理を正しく行うことは、企業の生産性や利益向上を目指す上で非常に重要な業務です。そのような背景から、効率的な在庫管理を実現する在庫管理システムが多く提供されています。

在庫責任の所在が明確になる

組織や企業によって、営業部門や製造部門など、在庫管理を行う部門は異なることでしょう。しかし、適切な在庫管理への意識を高めるためにも、在庫管理の専門部門を作り、その担当者に責任を持たせることが必要です。
そうすることで、在庫に関する問題が発生した時に責任の所在が明確となり、問題解決まで迅速に進められるでしょう。複数の部門にわたって在庫管理を行っている場合は、責任を持つ部門を明確に定めることが推奨されます。

在庫管理の専門部門を作り、責任者を定めよう

適切な倉庫スペースの確保や品質向上につながる

適切な在庫管理をするには、定期的な在庫整理や棚卸し、商品のカテゴリごとに管理番号・タグなどをつけるといった業務が必要です。在庫をカテゴリ分けし、管理しやすいように配置・保管しておくと、倉庫の無駄なスペースを減らせ、効率よく在庫を収納できるようになります。保管場所である倉庫にも、もちろんコストはかかるため、在庫の整理整頓は無駄なコストの削減につながります。

また、在庫を整理する際、製造日の古い順に出荷するようにルールを定めれば、在庫の品質の劣化を防ぐことにもつながります。品質を維持することは顧客の満足度向上に直結し、経営面でのメリットも得られるでしょう。

キャッシュ・フローを改善する

在庫があるということは、将来の販売に向けて、商品を製造したり原材料を仕入れたりしたということです。それらが滞留している状態となれば、キャッシュ・フローの悪化につながる恐れがあります。在庫は企業の資産として計上されますが、経年とともに劣化や市場価値の低下となれば、在庫を購入・製造時と同じ価値を維持することができなくなってしまいます。
在庫を適切な数で保つことは、キャッシュ・フローの改善も実現するのです。

kintoneで在庫管理を行うメリット

前章にて在庫管理の重要性がわかったと思いますが、在庫管理を適切に行うのにkintoneは有効なツールです。
kintoneで在庫管理を行うメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 在庫状況を正確に把握できる
  • 発注漏れやヒューマンエラーを防ぐ
  • コミュニケーションの可視化

次項より、解説していきます。

在庫状況を正確に把握できる

kintoneアプリに入荷・出荷数を登録すれば、自動的に在庫数が算出されます。明確な在庫数を把握した上で、在庫の過不足を確認できれば適切な在庫管理が行えるでしょう。
また、受注済み・納品済み・手配中・発送中といった業務プロセスに沿って案件の進捗も管理できます。そのため「現在、誰が何を行っているか」という情報がkintone上で可視化され、進捗状況がわからなくなってしまうことを避けられます。

kintoneはマルチデバイスに対応しているため、倉庫で実際の在庫を確認しながら、kintoneに登録されている在庫数と一致しているかをスマホやタブレットを用いて照らし合わせることも可能です。

発注漏れやヒューマンエラーを防ぐ

kintoneアプリにはリマインダー通知機能があり、例えば、在庫数が指定した値を下回った時に自動的に担当者へ通知を送るように設定できます。この機能を使えば、発注漏れを防げるでしょう。また、発注依頼は履歴としてkintone上に記録されるため、いつ・誰が発注したか、発注済みであるか、といった情報をいつでも確認できます。

kintoneの通知機能について、下記記事にて詳細を解説しています。
▼kintoneの通知機能をカスタマイズする方法を紹介! メール設定で見逃し防止

在庫管理をクラウド上で行うことは、ヒューマンエラーの削減にもつながります。
例えば、紙媒体・Excelを使った従来の在庫管理では、記入漏れや数え間違いといったミスが発生する恐れがあります。在庫数を確認する際にも、倉庫に出向いて目視で確認したり、外出している場合は社内にいる従業員に連絡して確認してもらったりと、非効率な確認方法となるでしょう。
kintoneであれば、入・出庫数から自動で在庫数を算出するため、数え間違いのミスもありません。また、外出時もスマホからkintoneにアクセスして在庫数をすぐに確認できます。

コミュニケーションの可視化

kintoneアプリにはコメント機能があり、登録した情報に紐づいて担当者間で連絡をとることが可能です。また、チーム単位で参加ユーザーを指定してコミュニケーションがとれる「スペース」、スペースをさらにテーマごとに分けたコミュニケーションの場「スレッド」の機能があります。
プロジェクトごとに分け、必要なメンバーだけを揃えれば、情報共有も正しく行われます。余計な確認作業を減らすことで、求めている情報にすぐにたどり着け、それぞれの業務に集中できるでしょう。

kintoneのスペースについて、下記記事にて解説していますので併せてご参考にしてください。
▼kintoneのスペースとは? 機能や活用方法を解説

必要なメンバーを揃え、コミュニケーションの可視化により適切な情報共有を

在庫管理に必要なアプリ

kintoneで在庫管理を行うには、1つだけのアプリでは情報が足りず、複数のアプリを作らなくてはなりません。
在庫管理に必要なアプリの例を紹介します。

商品マスタ

商品マスタアプリは、自社で取り扱うすべての商品を登録します。例として、以下の項目を設定するとよいでしょう。

  • 商品名
  • 商品カテゴリ
  • 商品番号
  • 単価
  • 仕入単価

商品名や商品番号は重複しないように注意します。

入・出庫管理アプリ

入・出庫管理アプリでは、入庫・出庫に関する情報を登録します。例えば、以下の項目を登録しましょう。

  • 入・出庫日
  • 入・出庫した商品名
  • 入・出庫数
  • 入・出庫した商品の単価

商品ごとに登録するとレコード(各フィールドに登録した情報を1つにまとめたもの)の作成に時間がかかるため、テーブル(表)を使ってそれぞれ商品を登録していくと便利でしょう。テーブルについて、下記記事をご覧ください。
▼kintoneのテーブル(表)とは? 機能のメリット・デメリットや活用方法を紹介

商品名フィールドには「ルックアップ」を設定し、商品マスタから参照すると入力の手間やミスを省けます。ルックアップ機能について、下記記事にて解説しています。
▼kintoneのルックアップ機能とは? 使い方や利用メリットを紹介

在庫管理アプリ

商品マスタアプリと入・出庫管理アプリを準備したら、次は在庫管理アプリを作ります。在庫管理アプリでは、以下の項目を設定します。

  • 棚卸し実施日
  • 棚卸し数量
  • 管理番号
  • 商品名(商品マスタからルックアップ)
  • 仕入単価
  • 販売単価

在庫管理アプリに、入・出庫数が反映された「実在庫数」が確認できるようになりますが、アプリ間をまたがる計算が必要となるため、プラグインの導入やJavaScriptカスタマイズが必要です。在庫管理プラグインについて、次章にて紹介します。

任意:倉庫マスタ

商品を管理している倉庫が複数ある場合は、倉庫マスタアプリを必要に応じて作成しましょう。入・出庫管理アプリや在庫管理アプリに「保管倉庫」のフィールドを作成し、ルックアップで参照します。
各レコードに倉庫情報を登録しておけば、レコード一覧画面にて倉庫ごとにレコードを一覧表示できます。

在庫管理で活用できるプラグイン

kintoneの標準機能をさらに拡張させるプラグインが提供されています。無料・有料プラグインをそれぞれ紹介します。

【無料】在庫管理プラグイン/TIS

TISの「在庫管理プラグイン」は、商品アプリと入・出庫アプリを基に在庫数を算出するプラグインです。
在庫を算出時に発注点(在庫の最小数量)/適正在庫数割れをアラート表示する場合は、商品マスタ内にその数量を入力する数値フィールドを設置します。プラグインを在庫管理アプリにインストールしたら、プラグイン設定画面を開き、内容に沿って各フィールドを指定しましょう。
在庫管理アプリのレコード一覧画面では、指定されたアプリと日付に基づき、各商品の在庫数が表示されます。また、算出結果が発注点/適正在庫数割れを下回っている場合は、アラートが表示されます。

在庫管理アプリのレコード一覧画面で、各商品の実在庫数が確認できるため、正確な在庫管理が行えるでしょう。

【有料】krew/メシウス社

メシウス社の「krew」シリーズは、krewSheet/krewData/krewDashboardの3つのプラグインで構成されています。これら単体でも利用可能ですが、それぞれを組み合わせることで高度な機能を実装できます。

krewSheetは、レコード一覧画面をExcelのようなUI(ユーザーインターフェース)で操作でき、データの一括編集やコピー&ペーストが可能です。「Sheetモード」で条件付き書式に数式を活用すれば、在庫状況を3段階で色付けし、瞬時に状況確認が行えます。

kreDataは、複数のアプリにまたがるデータの集計・加工が行えるプラグインです。kintoneの標準機能では同一アプリ内のデータの算出は行えますが、アプリ間をまたいだ集計は行えません。出荷数を更新したタイミングで在庫数を自動反映する設定が可能なため、リアルタイムでの在庫数を確認できます。

krewDashboardは、各アプリのデータを1画面でダッシュボート化し、分析も可能とします。データを多彩なグラフで表現できるため、多角的な分析・調査にもつながるでしょう。
在庫推移を把握するダッシュボードを作り、商品のカテゴリと商品名ごとの入出庫数の推移をグラフで表示できます。適切な在庫管理を行うには、このようにデータをグラフで確認することも有効です。

関連記事をご用意しております。
▼krewでkintoneをExcel風に! データ分析に活用
▼krewSheetでkintoneをExcelのように操作! 機能や活用方法を解説
▼krewData×kintoneで仕事効率UP! データ集計も自動化へ
▼krewDashboardとは? kintoneデータのグラフ化と一覧表示が可能!

kintoneで在庫管理を行うポイント

kintoneで在庫管理を行うことが決まったら、気を付けておきたいポイントがあります。次項より紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

現場にヒアリングを行う

在庫管理の責任部門だけでなく、在庫を保管している倉庫で作業をする従業員にもヒアリングを行いましょう。指示を出す側と指示を受ける側で求めることが一致しないと、kintoneを導入してもうまく運用できない可能性があります。

kintoneを使用する双方の声を反映させることが重要です。また、双方のすべての意見をはじめから反映するのは難しいかもしれません。はじめは必要十分な機能を揃え、運用していく中で必要となる機能を追加するなど、工夫してアプリを構築していきましょう。

現場と在庫管理責任部門の双方の意見を反映させよう

関連部署ごとで課題を洗い出す

在庫管理業務における課題を洗い出すことが必要です。複数の部署が関わる場合は、すべての部署で課題を明確にしましょう。
例えば「在庫の欠品状態がよく発生する」「在庫状況の確認に時間がかかる」「在庫数の情報共有が円滑に進まない」など様々な課題があります。社内で抱えている課題を把握した上で、在庫管理アプリによる業務改善を実現するための設計が求められます。適切な設計ができていないと、kintoneを導入しても費用対効果を期待以上に得ることは難しくなってしまうため、課題の洗い出しは明確に行いましょう。

導入コストを試算する

kintone導入にあたり、必要なコストの算出も重要です。
kintoneは3つコースがあり、それぞれ価格や利用できる機能が異なります。在庫管理を行うにはプラグインの導入やJavaScriptカスタマイズが必要となるため、スタンダードコース・ワイドコース(大規模企業向け)をおすすめします。

また、kintoneのランニングコストとは別に、プラグインの料金もかかります。kintone導入後に足りない機能が発覚すると、追加費用がかかり負担となってしまうため、必要な機能や費用を事前に試算しておきましょう。

関連記事をご用意しております。
▼kintoneの料金は高い? プラン別費用について解説
▼kintoneのスタンダードコースとは? 他のコースとの違いを解説

kintoneの在庫管理をプラグインで最適化

kintoneを使って効率的で整合性の高い在庫管理を行うには、インストールするだけで機能を拡張できるプラグインの導入がおすすめです。有料プラグインならサポートや自動アップデートにも対応しており、セキュリティ機能が装備されているため、安心して利用できます。

各ベンダー企業から様々なプラグインが提供されているため、自社に最適なプラグインを選定するのに時間と手間がかかるかもしれません。そんなときは、ぜひkintoneオフィシャルパートナーであるテクバンにご相談ください。お客様にとって最適なプラグインの選定やアプリの構築をサポートいたします。

※本記事の内容は2025年3月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。

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