「せっかくkintone(キントーン)を導入したのに、なかなか脱Excelが進まない」「これからkintoneを使いたいけど、Excelで扱っているデータが多くて不安」このように、kintoneの使い方でお悩みではないでしょうか。そこでおすすめしたいのが、kintoneの有料プラグイン「krew(クルー)」シリーズです。
この記事では、krewについて詳しく解説します。脱Excel化してkintoneの運用を定着させたい企業様は、ぜひご覧ください。
kintoneの活用事例をご用意しておりますので、併せてご参考にしてください。
▼kintoneで業務改善! 活用事例を業種別からチェック
krewで「脱Excel」を実現
krewとは、メシウス社が提供するkintoneの有料プラグインシリーズの総称です。以下3種類のプラグインがあり、それぞれ異なる機能を提供しています。
- krewSheet(クルーシート):kintoneの入力・編集作業の効率化
- krewData(クルーデータ):kintone上のデータの集計
- krewDashboard(クルーダッシュボード):kintone上のデータの可視化・分析
上記3つのプラグインは個別に提供されているため、必要なプラグインのみ導入可能です。kintoneの運用に課題を持つ会社が多く利用しており、導入実績は2,000社以上に達しています。
なお、kintoneのプラグインとは、kintoneに独自機能を追加する拡張システムです。無料で使えるプラグインもありますが、krewなどの高機能なプラグインは基本的に有償で提供されています。
kintoneの無料プラグインについて、下記記事にて詳細を解説しています。
▼【2024年11月】無料版kintoneプラグインのおすすめをご紹介!

krewSheetはExcel感覚の操作性を実現
krewSheetとは、ExcelのようなUI(ユーザーインターフェース)でデータを編集できるプラグインです。
krewSheetを導入すると、kintoneのアプリのレコード一覧はExcel風に表示されます。レイアウトの変更にも対応しており、用途に合わせて「Sheetモード」と「Xrossモード」の2つから選べます。
Sheetモードは、レコード一覧のレイアウトは変更せず、Excelと同等の機能を使える形式です。対するXrossモードは、レコード一覧のレイアウトを変更でき、柔軟なクロス集計や行列変換を行えます。
krewSheetのデザインや操作は、Excelライクに設計されているため、kintoneの運用定着に役立ちます。「条件付き書式」「数式」といったExcelと同等の機能も利用可能です。
使い慣れたExcel操作をkintone上で再現することで、効率的な入力・編集につながり、またユーザーは直感的に使いこなせるため、kintoneへのスムーズな移行および運用定着が期待できます。
krewSheetの機能やできることは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
▼krewSheetでkintoneをExcelのように操作! 機能や活用方法を解説
krewSheetのサービス詳細についてはこちらから。
krewSheetの価格
krewSheetは、ユーザー数によって料金体系が変わります。(※すべて税込)
ユーザー数 | 月額 | 年額 |
~100名 | 25,300円 | 275,000円 |
101~200名 | 33,000円 | 363,000円 |
201~500名 | 45,100円 | 495,000円 |
501~1000名 | 75,900円 | 825,000円 |
1001名~無制限 | 126,500円 | 1,375,000円 |
30日間の無料お試し版も用意されているため、まずはこちらを利用してから導入を検討するとよいでしょう。
krewSheet無料お試し版申し込み
krewDataでアプリ間の集計が可能に
krewDataとは、kintoneアプリをまたいだデータの自動集計が行えるプラグインです。
kintoneアプリはそれぞれ独立しており、標準機能では異なるアプリ同士のデータは集計できません。そこでkrewDataを利用すれば、複数アプリのデータを収集し、加工した集計結果を特定のアプリへ出力できます。
外部連携にも対応しており、データの取得・出力先に外部サービスを選べます。たとえば、外部サービスから集計・加工したデータを、クラウドストレージへCSV形式で出力するといった使い方が可能です。
krewDataによるデータの取得先や出力先、集計方法の設定は、ノンプログラミングで行えます。マウス操作で集計コマンドを組み合わせるだけで、簡単に請求管理や在庫管理などの集計フローを構築できます。
集計処理の頻度は「スケジュール実行」「リアルタイム実行」のいずれかの方法を指定。「定期集計したい情報はスケジュール実行」など、業務内容に合わせた柔軟なデータ集計が可能です。
krewDataの機能やできることは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
▼krewData×kintoneで仕事効率UP! データ集計も自動化へ
krewDataのサービス詳細についてはこちらから。
krewDataの価格
krewDataは、スケジュール実行プランとリアルタイム実行プランでそれぞれ料金体系が異なります。また、スケジュール実行プランはスケジュール数、リアルタイム実行プランはフロー数によって金額が決まります。(※すべて税込)
スケジュール・フロー数 | スケジュール実行プラン | リアルタイム実行プラン |
~3 |
13,200円(月額) 132,000円(年額) |
19,800円(月額) 198,000円(年額) |
~10 |
24,200円(月額) 242,000(年額) |
31,900円(月額) 319,000円(年額) |
~30 |
38,500円(月額) 385,000円(年額) |
57,200円(月額) 572,000円(年額) |
~100 |
55,000円(月額) 550,000円(年額) |
83,600円(月額) 836,000円(年額) |
101~ | 要問い合わせ |
krewDataの無料お試し版の申し込みは、以下のページからお問い合わせください。
krewDataスケジュール実行プラン無料お試し版申し込み
krewDataリアルタイム実行プラン無料お試し版申し込み
krewDashboardとは
krewDashboardとは、kintoneのアプリのデータをまとめて可視化するプラグインです。kintoneの標準機能でもグラフ作成は可能ですが、複数アプリで作ったグラフの一覧表示はできません。krewDashboardであれば、1つのダッシュボード画面に異なるアプリのグラフをまとめられます。
また、Excelと同等のピボットテーブル機能も利用できます。元となる数値を選択するだけでわかりやすい表を作れるため、的確なデータ分析および意思決定に役立つでしょう。
krewDashboardは、kintoneの標準機能よりもグラフの種類が多く、各種機能も豊富です。条件でフィルタリングして目的のデータを表示する「スライサー」、複数のグラフをフィルタリングする「クロスフィルター」など、他にも多彩な機能があります。さらに、ダッシュボード上の各種データは、リアルタイムな数値が反映される仕様です。ダッシュボードを開けばいつでも最新情報を確認できるため、データ分析作業の効率化を実現できます。

krewDashboardについてさらに知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。
▼krewDashboardとは? kintoneデータのグラフ化と一覧表示が可能!
krewDashboardのサービス詳細についてはこちらから。
krewDashboardの価格
krewDashboardは、スタンダードエディション・シンプルエディションの2つのプランが用意されており、それぞれユーザー数によって料金が変わります。(※すべて税込)
スタンダードエディション | シンプルエディション | |
~100名 |
22,000円(月額) 220,000円(年額) |
13,200円(月額) 132,000円(年額) |
101~200名 |
28,600円(月額) 286,000円(年額) |
16,500円(月額) 171,600円(年額) |
201~500名 |
39,600円(月額) 396,000円(年額) |
23,100円(月額) 237,600円(年額) |
501~1000名 |
66,000円(月額) 660,000円(年額) |
39,600円(月額) 396,000円(年額) |
1001名~無制限 |
110,000円(月額) 1,100,000円(年額) |
66,000円(月額) 660,000円(年額) |
無料お試し版はスタンダードエディションでの試用となります。
krewDashboard無料お試し版申し込み
krewを組み合わせたユースケース
krewの3つのプラグインを組み合わせて、高度な業務改善を行えます。ここでは「予実管理」と「SFA(営業支援システム)・CRM(顧客関係管理)」の利用例を紹介します。
予実管理の活用例
kintoneで予実管理を行うには、まず「予算管理アプリ」と「実績管理アプリ」を作成します。それぞれのアプリにkrewSheetを導入すれば、Excel感覚で効率よくデータを入力可能です。
予算管理アプリと実績管理アプリに入力したデータを基に、予実を算出します。そのためには「予実管理アプリ」を作成し、krewDataで予算管理アプリと実績管理アプリから集計。予実管理アプリに最新の予実データが自動的に反映されるようになります。
さらに、予実管理アプリに蓄積されたデータを、krewDashboardでグラフにしてわかりやすく可視化します。予算の消化率・達成率を部署ごとにゲージ形式で表したり、複合グラフを使って年月ごとの予実状況を可視化したりすることが可能です。
これらのデータの可視化によって迅速な意思決定につながり、ビジネススピードに後れをとらずに生産性の向上や企業利益の増加を目指せるでしょう。
kintoneでの予実管理について、関連記事をご用意しております。
▼kintoneで予実管理! 作成手順や活用方法をわかりやすく紹介
SFA・CRMの活用例
krewを使ってSFA・CRMを行うには、全部で7つのアプリを作成・設定します。アプリのテンプレートはこちらからダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
- 企業リストアプリ
取引先の名称や住所など、基本的な情報を管理するアプリ。他アプリと関連して所属する担当者や案件の情報などを1画面上で確認できます。 - 企業担当者リストアプリ
企業に所属する担当者の情報を管理するアプリ。同じ企業に属する他の担当者も1画面で把握できます。 - 営業案件リストアプリ
見込み案件の管理をするアプリ。確度別に色分けをしたり、一定期間アプローチをしていないお客様は色でハイライトさせたりして、わかりやすく把握できます。 - 営業活動履歴アプリ
案件を進めるために活動した履歴を記録するアプリ。誰がどんな活動をしているのか、といった情報を登録します。 - 予実管理アプリ
予算情報と実績情報を管理するアプリ。実績情報は、営業案件リストのデータを定期的にkrewDataで集計してインポートします。指定した間隔で自動インポートを実行するため、実績集計をする手間が省けます。 - 営業ダッシュボード
各アプリの情報をグラフやピポットテーブルで、視覚的にわかりやすく表現したものを確認するためのアプリ。 - krewData
krewDataで設定を行うためのアプリ。ここでは2つのスケジュールを設定します。1つ目は、営業案件リストから予実管理へ実績情報を定期的に集計してアップロード。2つ目は、営業活動履歴からアプローチをしていない顧客を割り出し、営業案件リストにアラートを出します。
営業活動履歴が追加されたら、営業案件リストの最終コンタクト日を更新。どのお客様にアプローチできていないかを把握することが可能となります。
営業案件リストから見込情報を予実管理にインポートします。予算と実績の対比を確認できることを実現します。
先ほどの予実管理の活用例と同様、各アプリの入力や情報の確認はkrewSheetでスムーズに。krewDataで営業活動履歴アプリのデータを集計し、営業案件リストに反映。さらに営業案件リストのデータを予実管理アプリへと集計・反映させます。
そして、krewDashboardで営業ダッシュボードに、営業案件リストと予実管理のデータを組み合わせて可視化する流れです。
また、アプリ間のデータ連携には「ルックアップ」や「関連レコード一覧表示」の機能を使います。他のアプリのデータを参照して自動で反映したり、関連するレコードをレコード詳細画面に表示させたりすることができる機能です。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
▼kintoneのルックアップ機能とは? 使い方や利用メリットを紹介
▼kintone「関連レコード一覧」の便利な使い道は? 設定方法も解説
krewシリーズを組み合わせて使おう
krewシリーズの3種類をそれぞれ単体でも利用できますが、多くの組織で2つ以上または3つすべてを組み合わせて活用されているようです。krewを導入する際は、kintoneで解決したい課題に合わせてプラグインを選びましょう。
テクバンは、krewを含むkintoneプラグインの導入支援を行っています。「krewのどのプラグインを選べばいいかわからない」「他に合うプラグインはあるの?」とお悩みのお客様は、ぜひテクバンへご相談ください。ヒアリングにもとづいた最適なプラグインをご提案し、導入フローをサポートいたします。
テクバンのkintone導入支援サービスの詳細についてはこちらから。
テクバンのkintoneプラグインサービスの詳細についてはこちらから。
※本記事の内容は2025年7月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。
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また、kintoneの標準機能に加えて、拡張機能であるプラグインを利用することで kintoneの活用の幅がより広がります。プラグイン選定から導入までサポートいたします。
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