kintoneで見積書作成～印刷まで一気通貫できる方法｜おすすめプラグインはコレ！

企業の見積書は、相見積もりの際に競合と比較されることも多く、ミスなく、素早く発行することが基本です。しかし、見積書作成だけはシステム化できず、Excelで作成しているという現場もあるでしょう。すべての帳票発行をシステム上で一元化できれば、業務効率も上がり、ミスもなくせるはずです。

kintoneでは、見積書作成・印刷といった帳票発行の一元化を実現できます。kintoneの標準機能だけでなく、プラグインや外部連携サービスを活用すれば、見積書を希望に沿うレイアウトにすることも可能です。

そこで、kintoneによる見積書作成・印刷の方法、おすすめのプラグインについてご紹介します。

kintone（キントーン）は、サイボウズ社が提供するクラウドベースの業務アプリケーションプラットフォームです。導入した多くの組織が、業務プロセスの効率化やアプリ作成などに活用しています。

主なkintoneのサービス概要について、具体的に解説します。

• 業務アプリの作成
  kintoneでは独自に業務アプリをノーコードで簡単に作成可能です。様々な業務プロセスをアプリ化することで業務を効率化し、データの収集、管理、共有をスムーズにします。
  アプリ作成について詳しくはこちらをご覧ください。
  ▼kintoneのアプリとは？ 作成方法やサンプルを解説
• カスタマイズ可能なデータベース
  kintoneにはデータベース機能があり、データの収集、表示、検索、集計、および管理が容易です。必要なデータフィールドを作成し、自社に合うようカスタマイズしてデータを整理できます。
  詳しくはこちらをご覧ください。
• ワークフロー管理
  kintoneによってワークフローを管理すれば、承認プロセスの設計、タスクの自動化や割り当てなどを簡単に行えるようになります。
  ワークフロー管理について詳しい記事をご用意しております。こちらもぜひ参考にしてください。
  ▼kintoneでワークフロー管理を効率化！ 申請業務や情報伝達を迅速に
• 外部サービス連携
  kintoneは必要な機能を追加できるプラグインが多く、外部サービスとの連携をサポートしています。拡張性が高く、様々な業務ニーズに対応可能です。
  外部サービスとの連携方法について、詳しい記事をご用意しております。
  ▼kintoneとデータを連携！ その種類と方法を解説
  ▼kintoneでデータ連携！ 他システムとつなげる方法を解説
• セキュリティとアクセス制御
  kintoneはデータセキュリティに重点を置いており、アクセス制御、認証、データの暗号化など、業務環境を安全に保つセキュリティ機能が万全です。
  kintoneのセキュリティ対策について、詳しい記事をご用意しております。ぜひご確認ください。
  ▼kintoneのセキュリティは安心？ 製品の各種機能と設定を解説

例えば、見積書はExcel、請求書は専用システムと、帳票によってバラバラのツールで作成・発行している企業は意外と多いのではないでしょうか。

しかし、kintoneではこれら帳票発行を一元化できます。一元化によって、過去の見積もりや売り上げ情報を簡単に検索したり、コピーしたり、迅速で効率的な見積書作成を可能にします。

また、kintoneで見積書を作成する際、標準機能だけでなく、プラグインや外部連携サービスを活用した幅広い選択肢があることもメリットです。

kintoneによる請求書作成について解説した記事もご用意しております。ぜひご確認ください。
▼kintoneで請求書作成から管理ができる？ 活用ポイントを紹介

kintoneでの見積書作成では、「商品リストアプリ」と「見積書作成アプリ」が一体となったサンプルアプリ「商品見積書パック」が大変便利です。
次項より作成方法を簡単にご紹介します。

追加費用なしで利用できるサンプルアプリについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。
▼kintoneのアプリは無料で使える？ おすすめのサンプルアプリをご紹介

商品見積書パックにある商品リストアプリでは、サービスのカテゴリ・型番・商品名・価格などの基本情報の登録が容易です。また、入力項目も自社の商品やサービスに合わせてカスタマイズできます。

次に、あらかじめフォーマットを作成しておいた見積書アプリに、商品リストアプリにある型番や単価などの情報をコピーするだけで、見積書を作成・発行できます。
商品リストアプリに登録した商品情報は「ルックアップ機能」を使用して、簡単に見積書アプリへコピーできます。また、テーブル形式での行も追加可能です。商品名や金額の入力ミスを発生させず、商品の登録を行えます。
ルックアップ機能やテーブルの詳細については、下記記事をご覧ください。
▼kintoneのルックアップ機能とは？ 使い方や利用メリットを紹介
▼kintoneのテーブル（表）とは？ 機能のメリット・デメリットや活用方法を紹介

発行した見積書はPDFに出力し、顧客にメール送信すれば完了です。

引用元：「商品見積書パック」kintoneサンプルアプリ
https://kintone-sol.cybozu.co.jp/apps/054-mitsumori.html

見積書作成の際に、社内メンバーとのやりとりや指示には、アプリ上のコメント欄が便利です。その場でコミュニケーションできるだけでなく、データの変更履歴も管理されています。後日、変更の経緯確認が必要になっても困ることはないでしょう。

引用元：「商品見積書パック」kintoneサンプルアプリ
https://kintone-sol.cybozu.co.jp/apps/054-mitsumori.html

kintoneで見積書を作成したら、次は印刷・発行です。
その方法として、kintoneの標準機能を使う手順とプラグインを使う手順を紹介します。

kintoneの標準機能では、レコードの詳細画面から印刷できます。

まず、レコード詳細画面にアクセスし、右側の3点リーダーをクリック。その中から「レコードを印刷」を選択します。
印刷プレビュー画面になったら、「印刷する」ボタンを押し、送信先を選択し、印刷、または指定のフォルダへ保存します。

あくまでレコードの詳細画面をそのまま印刷する、というイメージのため、取引先への見積書・請求書といった帳票形式としての印刷には向いていません。例えば、JavaScriptのカスタマイズを行えば、kintone単体でも単票の帳票を作成することは可能です。
しかし、JavaScriptを扱える技術者が必要であること、「複数レコードを一括で印刷したい」「1ページ目と2ページ目で配置を変えたい」などといった難易度の高いカスタマイズはできないため、あまりおすすめできません。

そこで次項より紹介する、帳票印刷の代表的なプラグインであるプリントクリエイターの活用をおすすめします。

プリントクリエイターで印刷する手順は以下の通りです。

1. アプリを登録する
   

   

2. 帳票設定を登録
   見積書の設定を登録します。今まで使っていた見積書があれば、PDF形式で読み込み、レイアウトを適用したり、背景として使用したりできます。
   

   

3. 見積書のレイアウト編集
   kintoneアプリのデータを出力したい場所にマッピングするだけで表示可能です。
   

   

   フィールドごとに設定します。
   

   

   見積書を編集後、kintoneアプリのプラグインでプリントクリエイターを設定して終了です。
4. 見積書のPDFを作成
   kintoneアプリでレコードを作成します。
   

   

5. 「出力」ボタンを押す
   レコードを保存すると、左上部にドロップダウンと「出力」ボタンが表示されるため、これを押下します。
   

   

6. PDFの完成
   

   

プリントクリエイターの概要を紹介した記事をご用意しております。参考になさってください。
▼kintoneプラグイン「プリントクリエイター」で帳票印刷！

詳しい専門知識がなくても、アプリや見積書の作成、ワークフローを構築でき、業務効率化を進められるのがkintoneの強みです。

しかし、kintoneの運用中に「ここがわからない」「うまくいかない」といったお悩みが生じることがあるかもしれません。そんなときの解決策をいくつかご紹介します。

kintoneには「kintoneお悩み相談ナビ」というkintoneのお悩み事をサポートするWebページがあります。ユーザーのレベルに寄り添った解決策の提示や豊富な資料、セミナーなどがあるため、ぜひ活用してみましょう。

それでも解決しない場合は、カスタマーサポートがあります。電話・メール・チャットと3つの手段から問い合わせが可能です。

サイボウズ公式サイト「cybozu developer network」では、サイボウズ製品をカスタマイズしたいと考える人向けに、必要な情報を提供しています。カスタマイズ方法が学べる他、個別に質問もできるため、活用をおすすめします。

その他、勉強会といったイベントや、kintoneをカスタマイズしている技術者同士のコミュニティも用意されています。多くのkintoneユーザーからアドバイスや問題解決へのヒントを得られるでしょう。

サイボウズ社のオフィシャルパートナーとは、kintoneの導入前後や開発のサポート・コンサルティング・研修など、kintoneの様々なサービスを提供する協力企業のことです。
オフィシャルパートナーは、サイボウズ社から技術的な支援や製品活用のトレーニングを受け、製品に対する深い理解とノウハウを持ち合わせています。

テクバンもサイボウズのオフィシャルパートナーです。kintoneの利点を最大限に生かすソリューションや活用方法の提案を得意としています。
「kintoneの活用が広がらない」「もっと効率化する方法を知りたい」などのお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
ご相談はこちらから

サイボウズの公認パートナーについて、詳しい記事もご用意しております。ぜひご確認ください。
▼kintoneのパートナー企業を活用してみよう！

kintoneで見積書を作成・発行する方法について、ご紹介しました。
kintoneのプラグインやAPI（Application Programming Interface）連携を活用すれば、効率的な見積書作成や請求書発行、販売データの一元管理、ワークフロー構築などが実現します。
大量に見積書を作成しなければならない繁忙期でも、顧客を待たせることなく、素早く発行できるでしょう。

見積書作成プロセスをスムーズにするkintoneの豊富な機能を生かして、生産性の向上と業務効率化へ向けて、一歩前進しましょう。

※本記事の内容は2023年10月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。