「フォームブリッジ」は、トヨクモ社が提供する、kintoneにデータを自動保存するWebフォームを簡単に作成できるサービスです。
様々なWebフォームが作成できるのに加え、入力したデータは kintoneに自動保存されるため、入力ミスの削減や業務効率向上にもつながります。
本記事では、フォームブリッジの特長、実際のフォーム作成方法まで、詳しく解説します。
フォームブリッジの特長
以下では、フォームブリッジの主な特長を紹介します。
kintoneのライセンスがなくともデータ登録可能
通常、kintoneにデータを登録するにはkintoneのアカウント、つまりライセンスが必要です。
しかし、フォームブリッジで作成したWebフォームであれば、kintoneアカウントがなくともデータを登録できます。kintoneアカウントがない外部のメンバーやアルバイトの人でもフォームを共有・登録できるのです。
多様なWebフォームの機能
フォームブリッジでは、プログラミングをせずとも豊富な機能で様々なWebフォームが作成できます。ここでは、作成できる機能の一例をご紹介します。
ステップフォーム |
複数ページにわたるフォームを作成。項目が多くなっても、最後の確認画面を表示・再入力させる、という流れも可能。 |
条件分岐 |
フォームに入力された内容によって、追加で入力して欲しい項目の内容を変更できる。 |
自動入力 |
郵便番号を入力すると該当する住所を自動入力したり、料金の自動計算を行ったりなど、入力項目に合わせた自動計算や関連する値を設定可能。 |
その他の機能については、こちらをご覧ください。
ドラッグ&ドロップで簡単にフォーム作成
フォームブリッジは、kintoneアプリの同様に、ドラッグ&ドロップの操作でフォームを作成できます。データの保存先には、kintoneアプリが自動的に紐づけられるため、データベースの構築は必要ありません。
また、フォームの作成数に上限はありません。複数フォームを効率よく作成できるように、フォームテンプレートの入出力もできます。フォーム上の細かな動きや見た目・デザインを変更したい場合は、JavaScript/CSSによる高度なカスタマイズも可能です。
その他、iframeの埋め込みも可能で、別サイトへの埋め込みコードを自動で生成します。Webサイト上にフォームを表示させたい場合、埋め込みコードを入力するだけで表示できます。
自動返信メール機能付き
フォームブリッジは、フォームに入力されたメールアドレス宛に、入力した情報を引用して自動返信メールを送信できます。
例えば、会員登録や予約登録時のように、ユーザーに登録した情報を自動返信したい場合に便利です。
また、なんらかのエラーでフォームに入力された情報がkintoneに登録できなかった場合、管理者にメールで通知する機能も備わっています。
さらに、フォームブリッジのプレミアムコースでは、kintoneアカウントを持っていないユーザーでも投稿があったことや、投稿内容を含めた通知メールを受け取ることが可能です。
多言語設定が可能
フォームブリッジのスタンダードコース以上であれば、日本語、英語、中国語に対応しています。1つのフォームで3つの言語に対応しているため、それぞれの言語に合わせてフォームを作成する必要はありません。
フォームタイトルや固定文言、完了画面のメッセージを変更可能です。また、自動送信メールの文面も多言語設定した内容に合わせて変更されます。
利用価格はkintone1ドメインにつき1契約
フォームブリッジの利用料金は、初期費用・解約費用0円であり、月額費用のみ発生します。
使用できる機能によって4つのコースがあります。
月額費用(税抜) |
年額費用(税抜) |
|
ライト |
6,000円 |
68,400円 |
スタンダード |
9,000円 |
102,600円 |
プレミアム |
14,000円 |
159,600円 |
プロフェッショナル |
24,000円 |
273,600円 |
なお、フォームブリッジを利用するには「kintoneスタンダード」の契約が必要です。
kintoneスタンダードコースの詳細については、下記記事をご参考にしてください。
▼kintoneのスタンダードコースとは? 機能や月額料金、ライトコースとの違いを解説
kintoneドメイン1つにつき、フォームブリッジ1つの契約となります。kintoneユーザー数には関係しないため、注意しましょう。
また、プレミアムコース以上の契約で、メールアドレスだけで誰とでも情報共有ができる「Toyokumo kintoneApp認証」が利用可能となりました。
一度のログインでトヨクモ社の複数サービスにアクセスできるため、フォームブリッジ以外にトヨクモ社の製品を利用されている方は、こちらも検討するとよいでしょう。
フォームブリッジは、無料で30日間のお試し期間も設けられています。導入を検討している際は、まずはそちらの利用をおすすめします。
フォームブリッジ無料お試しの申し込みはこちらから。
フォームの作成方法を紹介
以下では、ケースごとのフォーム作成方法を具体的に解説します。
プログラミング知識がなくとも作成できる
フォームブリッジでフォームを作成する際には、以下の3ステップを行います。プログラミング知識がなくとも、簡単に作成できます。
- フォームに入力された内容を保存するためのアプリを作成
フォームに入力された内容を、kintoneに登録するためのアプリをkintoneで作成します。 - アプリのURLとAPIトークンをフォームブリッジの画面にコピー
作成されたアプリのURLと、フォーム作成に必要なAPIトークンをコピーし、フォームブリッジの画面にペーストします。その後、保存ボタンを押せば、フォームが作成されます。 - 作成されたフォームを公開する
作成されたフォームのレイアウトを調整し、問題なければ公開ボタンを押します。
これで回答入力者は、インターネット上からフォームに接続できます。
フォームのURLも自動生成されるため、素早くアクセスできるだけでなく、QRコード化して配布したり、ホームページに埋め込んだりすることも可能です。
スマホ対応フォームも作成できる
スマホ対応のフォームも簡単に作成できます。通常のフォーム作成のステップ2までは同じ手順で行い、フォームを作成します。その後、「スマートフォン用フィールド設定」を開き、表示するフィールド、表示しないフィールドを選択します。
選択したフィールドや設定が正しく反映されているか確認後、「編集中の設定をフォームに反映」を選択し、完了です。
以上のように、Webフォームとスマホ対応フォームどちらも同じ流れで、特別なスキルを使うことなく簡単に作成できます。
柔軟な設定が可能
簡単にWebフォームが作成できるだけでなく、柔軟な設定が可能な点も特長の1つです。ここでは、設定項目の例を紹介します。
- 投稿数の上限設定
フォームからの投稿数に上限を設定し、それ以上の投稿を受け付けないようにする機能です。
例えば「セミナーの参加フォームで定員に達したら参加を締め切る」「キャンペーンで先着数に到達したときに受付を終了する」などの制限を設定できます。 - 公開期間の設定
フォームを公開する期間を設定できます。例えば、イベント開催期間のみ特別なフォームを公開したい場合に便利です。 - フォーム閲覧制限
ユーザー名/パスワード、メールアドレス、GoogleやMicrosoftなどのソーシャルログインによる認証機能を利用して、閲覧制限を設定できます。これにより、特定の人のみフォームを閲覧可能となります。
また、一度のログインで複数のフォームの認証もできるため、スムーズな情報共有につながるでしょう。 - 他サービスとの連携
外部サービスと連携してより使いやすくすることもできます。
例えば「kViewer」と連携すれば、kintone内のデータを引用してフォームを入力したり、ユーザーごとの専用ページを作成したりできます。他にも帳票出力サービス「プリントクリエイター」と連携すれば、Webフォームに入力した内容を使って帳票を出力することも可能。
このように、フォームに入力しデータを保存するだけでなく、他サービスと連携して様々な機能の追加も可能です。
kViewer、プリントクリエイター については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考としてご覧ください。
▼kintone連携サービス「kViewer」でできることや活用例を紹介
▼kintoneプラグイン「プリントクリエイター」で帳票印刷!
フォームブリッジ活用事例
フォームブリッジを活用することで、様々な業務の効率化を実現できます。ここでは、フォームブリッジの活用事例をいくつかご紹介いたします。
- 資料請求フォーム
自社製品の資料請求フォームをフォームブリッジで作成すると、資料請求時に登録する会社名や担当者、連絡先をkintoneに登録できます。
この情報を基に、資料請求した企業に対してのマーケティングに活用できるでしょう。 - 問い合わせ受付フォーム
お問い合わせの内容をkintoneに登録し、広く社内に共有。スピーディーに対応できれば、企業のイメージアップにもつながるでしょう。 - 採用フォーム
kintoneにはエントリーから面接やフォロー、入社後の研修まで一元管理する「採用管理機能」が備わっています。
自社サイトの採用ページにフォームを作成し、エントリーの情報をkintoneに直接保存することで、採用担当の入力の手間を省けます。採用活動の業務効率化を実現します。 - アンケート回答フォーム
例えば、顧客へのアンケート回答フォームを作成します。回答内容はkintoneに自動で保存され、組織全体へ素早く共有できます。顧客の改善要望を対処するために、業務に生かし要望を実現できれば、顧客満足度向上につながるでしょう。
アンケートフォームを作成・集計する方法については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考としてご覧ください。
▼kintone(キントーン)を活用してアンケート業務を効率化! 作成方法や注意点を解説
フォームブリッジを活用しよう
本記事では、kintoneにデータを保存できるWebフォームを簡単に作成できるツール、フォームブリッジをご紹介しました。
通常、kintoneはライセンス登録された人しかkintoneへのデータ登録はできませんが、フォームブリッジを使用すれば、セミナーに参加する人の情報や問い合わせなど、不特定多数の人が登録したデータをkintoneに保存できるようになります。
すでに自社でkintoneを使用されているのであれば、Webフォームから登録された情報もkintoneで一元管理できます。また、その情報はkintoneアプリからも参照可能になるため、大変便利です。今まで転記していた作業も不要になり、入力ミスもなくせます。
フォームブリッジを試してみたい、導入を検討したいという方には、30日間無料でお試しできますので、そちらを利用してみるとよいでしょう。
※本記事の内容は2023年3月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。
開発支援承ります
テクバンではkintoneの開発支援を受け付けております。日々の運用でお困りの方は以下より弊社サービスをご覧ください。
また、kintoneの標準機能に加えて、拡張機能であるプラグインを利用することで kintoneの活用の幅がより広がります。プラグイン選定から導入までサポートいたします。
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