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krewDataの「リアルタイム実行」で編集フローを自動実行!

  • kintoneアプリ・プラグインについて知りたい方
krewDataのリアルタイム実行を使ってみよう!

業務改善プラットフォーム「kintone」は、プラグイン(拡張機能)を使うことで機能の幅を広げます。
データ集計や分析によく利用されるプラグインが、krewDataです。

本記事では、krewDataの概要や2つあるプランから「リアルタイム実行」について、詳しく解説します。これからkrewDataを導入したいと検討中の方は、ぜひご参考にしてください。

krewDataとは?

krewDataは、kintoneアプリにまたがるデータの集計を可能にします。kintoneは、標準機能としてフィールドの計算は行えますが、同一アプリ内のフィールド同士に限ります。
そのため、各アプリに登録されたデータの集計を行いたい場合にkrewDataが利用されているのです。

パズル感覚で集計コマンドを操作できる手軽さや、集計の実行結果をkintone上のログで確認できる点が魅力で、また外部SaaS(Software as a Service)や基幹システム、Excel業務で発生するデータをkintoneに連携できます。

krewDataについて、下記記事でも詳細を解説していますので、併せてご覧ください。
▼krewData×kintoneで仕事効率UP! データ集計も自動化へ

2つのプラン「リアルタイム実行」と「スケジュール実行」

krewDataには、「リアルタイム実行」と「スケジュール実行」の2つのプランがあります。

リアルタイム実行は、アプリ操作と連動した処理やアプリ操作のタイミングで特定のデータを処理したい場合に適しています。Webhook・API・krewSheet連携の3種類から実行方法を選ぶことができ、Webhookはレコードの追加・更新時に、APIとkrewSheet連携は任意のタイミングで設定します。
krewSheetの詳細はこちらの記事をご覧ください。
▼krewSheetでkintoneをExcelのように操作! 機能や活用方法を解説

スケジュール実行は、決まった時刻・日程でデータを集計する場合や、大量のデータを手軽に処理したい場合に適しています。スケジュールは月次・日次・時間単位や曜日、月の最終日での指定が可能です。1回のフローで20万レコードまで処理できるため、データクレンジングに向いています。

次章より、リアルタイム実行の詳細を解説していきます。

リアルタイム実行の利用の流れ

リアルタイム実行では、最初にWebhook通知か任意実行APIからの呼び出しとなる「実行単位」を作成します。そして、kintoneアプリのデータを集計・加工する手順を「データ編集フロー」として定義します。

次に、データ編集フローにkrewDataのコマンドを追加、最後に作成したデータ編集フローを実行してkintoneアプリへデータの登録・更新・追加を行う、というのが大まかな流れです。

次項より、各手順の詳細を説明します。

1.実行単位の作成と管理

実行単位は、プラグイン設定画面の「リアルタイム実行」タブにて作成します。

キャプチャ画像:リアルタイム実行タブ

出典:「実行単位の作成と管理」krewData
https://docs.krew.mescius.jp/krewdata/realtime_create_unit.html

まず、デフォルトのログ出力先アプリを設定します。ログ出力先アプリには、Webhookか任意実行APIによる実行の都度、リアルタイム実行の実行結果が出力されます。デフォルトのログ出力先アプリは、実行単位を作成する前に設定が必要です。

  1. 画面右上の「デフォルトのログ出力先アプリ」の[アプリを選択]ボタンをクリック
  2. アプリ選択ダイアログが表示されたら[新しいログ出力先アプリを作成する]をクリックし、任意のアプリ名を入力してデフォルトのログ出力先アプリを作成
  3. 作成したログ出力先アプリが選択されていることを確認したら、[OK]ボタンをクリック

次に、画面上部にある「1.実行単位」にて、Webhook通知か任意実行APIから呼び出されるデータ編集フローの実行単位を作成します。

  1. [+実行単位を追加]をクリックし、新しい実行単位を設定
  2. 一覧の各項目を設定
    実行単位(実行単位名)/有効/実行結果/呼び出し元アプリ/実行方法/ログ出力先アプリなどの項目を設定します。「有効」のチェックボックスがオンになっていると、URLが公開されリアルタイム実行が有効となりますが、オフの場合、URLが無効となりリアルタイム実行は行われません。

最後に、データ編集フローの作成です。画面下部「2.データ編集フロー」で実行単位に配置するデータ編集フローを作成します。

  1. [+データ編集フローを追加]をクリックし、実行単位に新しいデータ編集フローを設定
  2. 一覧の各項目を設定
    データ編集フロー(データ編集フロー名)/有効/実行結果など、実行単位同様に項目を設定します。

2.データ編集フローの設定

データ編集フローの設定は、プラグイン設定画面「フロー設定」タブにて行います。データ編集フローは「1.入力アプリを選択」「2.編集コマンドを定義」「3.出力アプリを選択」の3つの手順で設定します。「入力アプリ」コマンドで始め「出力アプリ」コマンドで終わり、その間に編集コマンドを配置することで、データの集計・加工方法を定義できます。

それでは、まず入力アプリを設定します。

  1. コマンドパネルからフロー作成エリアに「入力アプリ」コマンドを追加
  2. 設定タブで[アプリ選択]ボタンをクリックし、アプリ選択ダイアログにて入力データとして使用するkintoneアプリを設定

    キャプチャ画像:入力データとして使用するアプリを設定

    出典:「データ編集フローの設定」krewData
    https://docs.krew.mescius.jp/krewdata/flow_setting.html

  3. データ編集フローで使用する入力アプリのフィールドを選択
  4. データの集計・加工に不要なデータを除外するため、設定タブにある「標準フィルター」から入力データのフィルターを設定

入力アプリコマンドの設定が完了したら、次は編集コマンドの定義を設定します。

  1. 入力アプリから必要なフィールドを抽出し、不要なフィールドは除外するため、フロー作成エリアに「フィールド選択」コマンドを追加
  2. 入力アプリコマンドとフィールド選択コマンドを接続
    接続元のコマンドに囲まれている丸いマーカーからマウスをドラッグし、接続先のコマンドのアイコンまでドロップします。

    キャプチャ画像:入力アプリコマンドとフィールド選択コマンドを接続

    出典:「データ編集フローの設定」krewData
    https://docs.krew.mescius.jp/krewdata/flow_setting.html

  3. 設定タブのフィールド接続ドロップダウンから、以降のデータ編集フローで使用するフィールドを選択
  4. プレビュータブでフィールド選択コマンドの実行結果を確認
  5. 任意フィールドを基にレコード値を集計するため、フロー作成エリアに「グループ化」コマンドを追加し、フィールド選択コマンドとグループ化コマンドを接続
  6. 設定タブにて、グループ化するフィールドや集計値が保存されているフィールド、集計方法などを設定
  7. プレビュータブでグループ化コマンドの実行結果を確認

最後に、ここまでの手順で設定したデータ編集フローの結果を出力するアプリを作成します。

  1. データ編集フローの最後に、「出力アプリ」コマンドを追加し、グループ化コマンドと接続
  2. 設定タブにて[アプリ選択]ボタンをクリックし、結果を出力するkintoneアプリを選択
  3. 新しくアプリを作成する場合は[新しいアプリを作成する]をクリックし、任意のアプリ名を入力
  4. 作成したアプリとデータ編集フローの結果フィールドが表示
    既存アプリに出力する場合やフィールドの対応が正しくない場合は、ここで修正できます。

上記の手順を終えたら[アプリの更新]をクリックし、作成したデータ編集フローを保存して完了です。

3.処理の実行

1の手順にて作成した実行単位を実行します。実行方法は以下の3つです。

  • Webhook:kintoneアプリでレコードを操作した際に送信されるWebhook通知によって実行
  • API実行:カスタマイズしたkintoneアプリや外部アプリケーションから任意実行APIを使用して実行
  • krewSheet連携:krewData連携を設定したkrewSheetの一覧画面にて、リアルタイム実行要求ボタンをクリックして実行

Webhookで実行するための設定は以下の手順で行います。

  1. 「実行方法」列の▼をクリックし、実行方法の設定ダイアログを開く
  2. 「実行方法」で「Webhook」を選択し、「同時実行の動作」から要求をキャンセル/実行を待機のどちらかを選ぶ
  3. URLをコピーし、[OK]ボタンをクリック
  4. 実行単位の「有効」列のチェックボックスをオンに設定し、プラグイン設定画面にて[アプリを更新]をクリック
  5. 実行単位の「呼び出し元アプリ」に設定したkintoneアプリを開き、アプリ設定画面の「設定タブ」から「カスタマイズ/サービス連携」の[Webhook]をクリック
  6. [+]の追加ボタンをクリックし、各項目を入力
    説明:krewDataで作成した実行単位の名称など、任意の説明を記入します
    Webhook URL:手順3にてコピーしたURLをペーストします
    通知を送信する条件:Webhook通知を送信する条件を指定します
    有効化:チェックを入れて有効化します
  7. [保存]をクリックし、画面右下の[アプリの設定に戻る]をクリック
  8. 画面右上の[アプリを更新]をクリック
  9. Webhook設定を行ったkintoneアプリで、「通知を送信する条件」で指定した操作を行い確認する
    kintoneアプリからWebhook通知が送信され、設定したURLの実行単位が実行されればOKです。

API実行とkrewSheet連携も同じように設定します。

4.実行ログの確認

実行ログは、ログ出力先アプリに保存されます。ログ出力先アプリでリマインダーの条件通知を設定し、リアルタイム実行の処理が完了すると実行結果を通知します。

  1. ログ出力先アプリでアプリの設定画面の「設定」タブを開き、「通知」の[リマインダーの条件通知]をクリック
  2. リマインドの条件を追加し、以下のように設定

    キャプチャ画像:リマインド条件の追加

    出典:「実行ログの確認」krewData
    https://docs.krew.mescius.jp/krewdata/realtime_confirm_log.html

リアルタイム実行プランが向いている用途

ユーザーの操作をきっかけに処理を行うリアルタイム実行プランは、「在庫管理」と「経費予算管理」での使用に向いています。次項より、詳細を解説します。

在庫管理

在庫管理において重要なのは「リアルタイム性の情報」だといえます。

例えば、出庫管理アプリにて担当者がレコードのステータスを“引当”に更新すると、krewDataで集計を行い、在庫管理アプリの関連する品目の有効在庫数を即時で集計してレコードに反映することが可能です。また、ステータスを“出荷”とすると、在庫管理アプリの実在庫数が即時に更新される仕組みを作れます。

在庫管理を行っている組織には、krewDataのリアルタイム実行プランを使用して、常に最新の在庫情報を管理することをおすすめします。

kintoneでの在庫管理について、関連記事をご用意しております。
▼kintoneで在庫管理! 総務・人事向けサンプルアプリとは

krewDataでリアルタイムの在庫管理が可能

経費予算管理

在庫管理同様に、経費予算管理でもリアルタイム性が求められます。

例えば、実績管理アプリと予算管理アプリの情報を結合し、売上実績から部門ごとの売上比率を算出します。そこから、売上比率を基準に本社の経費と共通経費を配賦できます。これを基に、売上実績を予算計画に反映して作成することが可能です。

関連記事をご用意しております。
▼kintone(キントーン)で経費精算業務をシステム化する方法を解説

リアルタイム実行プランの価格

リアルタイム実行プランは、動作するデータ編集フローの数によって価格が決まります。実行単位で設定しているすべてのデータ編集フロー数の合計が“リアルタイム実行フロー数”とみなされます。

実行フロー数 月額 年額
3個まで 19,800円 198,000円
10個まで 31,900円 319,000円
30個まで 57,200円 572,000円
100個まで 83,600円 836,000円
101個~ 要問い合せ

※すべて税込

リアルタイム実行・スケジュール実行の両プラン契約している場合

リアルタイム実行とスケジュール実行は、別々にデータ編集フローを作成しますが、スケジュール実行で作成したデータ編集フローをリアルタイム実行でも利用できます。その場合、フローを「有効」に設定すると、リアルタイム実行のフロー数としてカウントされるため注意が必要です。

krewDataを集計業務に活用しよう

現在のビジネスにおいて、データ活用は企業成長や競争優位性を高めるためには必要不可欠です。データは正しいだけでなく、常に最新であることも求められます。

本記事で紹介したkrewDataを使うことで、データ活用をさらに効率化できるでしょう。「krewDataを導入したいが、アプリ間のデータ連携が難しい」「どのようにデータ編集フローを作成すればいいかわからない」などお悩みごとがありましたら、テクバンまでお気軽にご相談ください。

データ連携について、下記記事も併せてご参考にしてください。
▼kintoneでデータ連携! 他システムとつなげる方法を解説

※本記事の内容は2025年2月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。

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