Microsoft SharePoint の予定表(カレンダー)を使おう
部署やチームプロジェクト、設備などのスケジュールをしっかりと管理し、業務効率を向上させたいのであれば、SharePoint の予定表がおすすめです。
SharePoint は、マイクロソフト社が提供する組織向けのSaaS(Software as a Service)です。他の Microsoft 製品とシームレスな連携が可能で、情報共有や共同作業を効率化できます。例えば、SharePoint で作成したカレンダーを Teams へ連携することも可能です。
また、Google カレンダーと連携をすれば、SharePoint の予定表で情報共有やスケジュール管理ができるようになります。
アクセスできるメンバーの制限が可能なため、セキュリティ上のリスク管理も行いやすいツールだといえるでしょう。
SharePoint の予定表(カレンダー)の機能でできること
この章では、SharePoint の予定表の機能がどのようなことに役立つのか、メリットや使用イメージ例などを交えながら紹介します。
複数の予定表を並べて表示できる
SharePoint の予定表では、他のユーザーと共有している予定表を、横に並べて表示できます。複数人が参加する会議やアポイントの時間を設定したいときなどに便利な機能です。
カレンダーを重ね合わせたビューで予定を確認できる
SharePoint の予定表では、並べて表示するだけでなく、カレンダーを重ね合わせて表示することもできます。競合や空き時間がある場所を素早く把握できるため、会議室やプロジェクターなどの設備管理にもおすすめの機能です。
また、カレンダーを重ね合わせたビューを活用すれば仕事の全体像を把握できるため、対応漏れを防いだり優先度を可視化したりと、自身のタスク管理にも応用可能です。
チームや個人のタスク管理、進捗管理なども簡単に行えるようになり、コミュニケーション効率の向上も期待できるでしょう。
他のユーザーの予定表を管理できる
SharePoint の予定表では、スケジュールの編集権限(代理人アクセス機能)があれば、他のユーザーの予定表を編集できます。例えば、秘書が代わりに部長や社長の予定を管理・編集するといった使い方も可能です。
SharePoint のWebサイトにカレンダーを表示できる
情報共有の場として作成した SharePoint のWebサイトで、カレンダー表示が可能です。うまく活用することで、全体へ告知したい内容やチームなどのイベント予定をスムーズに共有できます。
オフラインで作業している場合でも、インターネットへつなげば自動で同期され、変更内容を更新します。
予定やイベントに合わせてカレンダーの色分けができる
SharePoint の予定表は、特定の条件で色分けが可能です。会議・イベントごとに条件を設定して色分けしておけば、予定の種類を色で識別でき、予定の特定や分類ごとのトラッキングなどを素早く行えます。
SharePoint の予定表(カレンダー)の使い方【基本編】
前章で紹介した機能を実現するための方法を紹介します。
まずは、基本となる3つの操作手順を紹介しますので、参考にしながら実行してみてください。
基本|カレンダー内に予定とイベントを作成する
他のユーザーのスケジュールを伴わない、基本的な予定の作成方法です。
- カレンダーの予定を入れたい日を選択してクリック
- 件名、開始・終了時刻、場所、を入力する
- [保存]を押して、予定を保存する
基本|メールのメッセージから予定を追加する
メールの内容から、メール件名や時間、本文が自動で予定表に反映されます。適切なものに入力し直すことも可能です。
- Outlook を起動し、予定を追加したいメールをクリック
- 選択状態のまま、ナビゲーションバー(クイックリンクメニュー)にある「予定表」のアイコンまでドラッグする
- 表示された[予定]のポップアップ画面で必要項目を入力し、保存する
基本|カレンダーの表示を予定やイベントごとに色分けをする
予定やイベントごとで色を分けることで、複数の予定を重ね合わせても見やすくなります。
- [予定表]を開き、設定の[予定表の重ね合わせ]をクリック
- プルダウンで表示された色の中から選択
- [OK]をクリックして設定を完了させる
SharePoint の予定表(カレンダー)の使い方【応用編】
SharePoint の予定表をより使いこなすための応用として、4つの操作手順を紹介します。
応用|SharePoint のサイトトップにグループのスケジュールを表示する
全社員向けのイベントをお知らせしたいときなどにおすすめです。
- SharePoint のサイトを開き、右上の[編集]をクリック
- 編集モードになったら、予定表を追加したい場所にある[+]をクリック
- [グループ予定表]を選び、[グループ予定表の追加]をクリック
- 表示させたい予定表のグループの名前を検索
応用|予定表を並べて表示する
メンバーの予定を比較したり照らし合わせたりしたいときなどに便利です。
-
[予定表]ナビゲーションウィンドウで、表示させたい予定表をオンにする
出典:「予定表グループを作成、表示、または削除する」Microsoft サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/%E4%BA%88%E5%AE%9A%E8%A1%A8%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%82%92%E4%BD%9C%E6%88%90-%E8%A1%A8%E7%A4%BA-%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF%E5%89%8A%E9%99%A4%E3%81%99%E3%82%8B-04fc64f2-b658-450b-8dce-dd27ed660570
- グループ予定表は、左右に並べて表示するか、横のスケジュールビューで表示
応用|スケジュールを重ねて表示する
各スケジュールが重なって表示されるオーバーレイモードで、仕事の全体像を把握しましょう。
- [ホーム]タブの[配置]から、「日」「稼働日」「週」「月」のいずれかを選択
- 並べて表示されたら、重ね合った各予定表のタブにある[オーバーレイモードで表示]矢印をクリック
応用|外部カレンダーをインポートする
プライベートや個人の業務予定などを入力している外部カレンダーを連携することで、一元管理化が可能です。ここでは Google カレンダーのインポート方法を紹介します。
- Google Gmail アカウントにログインし、プロダクトの一覧から[カレンダー]を選択
- マイカレンダーの[設定]を開く
出典:「Outlook への Google カレンダーのインポート」Microsoft サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/outlook-%E3%81%B8%E3%81%AE-google-%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88-098ed60c-936b-41fb-83d6-7e3786437330
- [カレンダーをエクスポート]を選択し、エクスポートしたファイルを保存する
- 保存されたファイルを選び[すべて展開]で解凍をして、インポートする準備を完了させる
- [予定表]の「ファイル」から[開いてエクスポート]の[インポート/エクスポート]を選ぶ
- [iCalendar(.ics)または vCalendarファイル(.vcs)のインポート]を選択し、[次へ]へ進む
出典:「Outlook への Google カレンダーのインポート」Microsoft サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/outlook-%E3%81%B8%E3%81%AE-google-%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88-098ed60c-936b-41fb-83d6-7e3786437330
- 手順4のファイルの保存先を参照し、ファイル名の最後が「gmail.com」となっているファイルを選んで、[OK]をクリック
- [インポート]をクリックし、Outlook に Google カレンダーが追加されていることを確認
応用|会議室や設備を予約できるようにする
仕事のスケジュールも設備のスケジュールも、ひとつの管理画面で管理できるようになります。
- [予定表]タブの[リストの設定]をクリック
- [リストの設定]ページにある[タイトル、説明、ナビゲーション]をクリック
- [全般設定]を開き、[グループの予定表オプション]の[設備の予約にこの予定表を使用しますか?]で[はい]を選択し、設定を[保存]する
SharePoint の予定表(カレンダー)を使う際の注意点と解決方法
SharePoint の予定表を使用する上での注意点と解決方法を紹介します。
SharePoint のカレンダーはモバイル版の Outlook からは表示できない
SharePoint のカレンダーはモバイル版の Outlook に対応していません。
スマホから SharePoint の予定表を見たい場合は、SharePoint アプリをダウンロードする必要があります。
Microsoft Outlook 経由で登録された定期的な予定表アイテムは同期されない
SharePoint では、Outlook を介して送信される定期的な予定表アイテムに対応していません。そのため、定期的な予定表アイテムを表示させたい場合は、SharePoint から直接作成する必要があります。
「ネクストセット・組織&グループカレンダー for Microsoft 365」でカレンダー機能をより便利に
上記の「モバイル表示不可」「Outlook 経由で送信される定期的な予定表アイテムはサポート不可」の問題を簡単に解決するアドオンアプリがあります。それが「ネクストセット・組織&グループカレンダー for Microsoft 365」です。
Microsoft 365 と同じ環境で機能し、クラウド上で動作するため、PCだけでなくスマホから予定表を確認できます。また、Microsoft 365 の Exchange Online のライセンスがあれば、Outlook デスクトップアプリからも SharePoint 予定表の利用が可能です。定期的な予定を編集できる機能も備えています。
課題をクリアにして、より便利に SharePoint のカレンダーを使いたいという場合は、ネクストセット・組織&グループカレンダー for Microsoft 365 の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
詳しくは公式サイトをご参考ください。
SharePoint の予定表(カレンダー)でスケジュールを可視化して業務を効率化しよう
業務で何気なく使っている予定表も、使い方次第で業務効率化を実現するようなツールに代わります。
個人のカレンダーと SharePoint によるチームサイトの予定表を組み合わせ、業務に応じて使い分けたり可視化したりと工夫をこらすことで、効率のよいスケジュール管理につながります。
SharePoint の予定表の基本的な使い方に加え、応用的なカスタマイズをうまく活用し、オリジナルのカレンダーでタスク・プロジェクト、備品や設備の管理を可視化させ、業務の効率化を目指してみませんか。
※本記事の内容は2023年4月時点のものです。Microsoft 製品の仕様や利用環境は変更する場合があります。