まずは、Microsoft 365 導入前に行う3つの事前計画を解説します。効果的な導入につなげるためにも、しっかりと事前計画を立てることが重要です。
代表的な2つのグループウェアGoogle WorkspaceとMicrosoft 365のそれぞれの利用条件や選定ポイント、移行方法についてご紹介しています。
代表的な2つのグループウェアGoogle WorkspaceとMicrosoft 365のそれぞれの利用条件や選定ポイント、移行方法についてご紹介しています。
2022.07.29
#microsoft 365 導入
Microsoft 365 のビジネスユーザー、特にIT管理者の方向けに、2022年最新版として導入前の事前準備からインストール、初期設定の手順一覧を簡単に解説します。
様々な業務を効率化させるメリットがある Microsoft 365 の導入が決定している方、これから導入を考えていて準備をしている方など、ぜひご参考ください。
まずは、Microsoft 365 導入前に行う3つの事前計画を解説します。効果的な導入につなげるためにも、しっかりと事前計画を立てることが重要です。
Microsoft 365 の導入で達成したいゴールや目標を設定します。
そのために、まずは現在の業務状況の分析をしましょう。手作業で行っているアナログな作業や、無駄が多いと感じている作業があるなど、何かしら業務の問題が見つかるはずです。
現状分析から業務課題を特定したり、不透明となっている業務を明確にしたりすることで、Microsoft 365 で解決できるゴールを設定できます。正しい現状分析が、業務改善や生産性向上へとつながる Microsoft 365 の導入となるでしょう。
ゴール達成のために必要となる機能を検討します。Microsoft 365 は様々なライセンスを用意しており、ライセンスによってコストや利用できる機能は異なります。費用に対して高い効果を生むためにも、自社に必要な機能を利用できるライセンスを選定しましょう。
例えば、コミュニケーションツールとしてよく利用される「Microsoft Teams」には、ライセンスの契約が必要です。Teams のライセンスについて、下記記事で詳しく解説していますのでご参考ください。
▼Teams のライセンスはどれを選ぶ? Microsoft 365 プランが高機能?
Microsoft 365 はグループウェアであり、多くの社員に使ってもらうことで効果を発揮します。しかし、導入しただけでは社内に浸透しません。そのため、ひとつの例として、下記のような運用計画の立案と全社内への共有を行い、社員へ実施の徹底を意識させましょう。
ここからは Microsoft 365 のインストール手順をご紹介します。
インストールの前に、利用中のPC(Windows・Mac)が Microsoft 365 を利用できる要件・環境を満たしているかどうか確認します。
【Windows】
【Mac】
下記表は主なシステム要件・環境をまとめたものになります。
要件 | Windows | Mac |
CPU | 1.6GHz以上、2コア | Intel プロセッサ |
メモリ | 4GB RAM 32ビットの場合は2GB RAM |
4GB RAM |
ハードディスク | 使用可能ディスク領域4GB以上 | 使用可能ディスク領域10GB以上 |
ディスプレイ | 1280 × 768ピクセル | 1280 × 800ピクセル |
グラフィック |
DirectX 9以 |
要件なし |
オペレーティングシステム | Windows 11、Windows 10、Windows 8.1 | 最新バージョンとそれ以前の2つのバージョンをサポート |
「プロダクトキー」とは、マイクロソフト社の製品を購入した際に発行されるライセンス所有の証明書です。ボリュームライセンスサービスセンター(VLSC)でプロダクトキーを確認しましょう。
Microsoft に新規登録する際は、アカウント作成時にプロダクトキーが発行されます。購入した Microsoft を有効にするには、http://www.office.com/setupにアクセスし、プロダクトキーの入力(ハイフンなし)が必要となります。
プロダクトキーを入力したら、まずは Microsoft 365 の管理者ユーザーを設定しましょう。
管理者ユーザーとは、コンピューターを使用するすべてのユーザーに影響を与えるような変更・設定を、そのコンピューターに対して行うことができるユーザーです。また、ユーザーやドメインの追加も可能です。
一般法人向け Microsoft 365 のサブスクリプションを購入し、サインアップをすると管理者権限が付与されます。管理者としてログインするには、そのコンピューター上で、種類が「Administrator」であるユーザーアカウントが必要です。
アカウントの種類がAdministratorではない場合、そのコンピューターにある管理者アカウントのユーザー名とパスワードがわかっていなければ、管理者としてログインできません。管理者ではない場合、管理者に依頼して、アカウントの種類を変更してもらうことができます。
まず、Microsoft 365 アプリのダウンロード手順を説明します。
既定ではデバイスに64ビット版がインストールされます。ただし、Office で32ビット版の Office (または Project や Visio などのスタンアロンの Office アプリ)が既にインストールされていることが検出された場合、代わりに32ビット版の Office がインストールされます。
その逆を行う場合は、まず(Visio の Project などがあるスタンドアロンの Office アプリなどの)Office を[アンインストール]します。アンインストールが完了したら、http://www.office.comにもう一度サインインし、[その他のインストールオプション]を選択します。希望の[言語とバージョン](64または32ビット版)を選び、[インストール]をクリックします。
(これらのスタンドアロンアプリを再インストールする必要がある場合は、「Visio をインストールする」または「Project をインストールする」を参照してください)
あとは「Office をインストール」をクリックし、インストールへと進みます。
Microsoft 365 のインストール手順は以下の通りです。
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」というメッセージが表示される場合は「はい」をクリック
インストールが開始されます。
出典:「Microsoft 365 または Office 2021 をPCまたは Mac にダウンロードしてインストール、または再インストールします。」Microsoft 365 サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/microsoft-365-または-office-2021-を-pc-または-mac-にダウンロードしてインストール-または再インストールします-4414eaaf-0478-48be-9c42-23adc4716658#bkmk_signintodownload
「すべて完了です。Office はインストールされました」と表示され、コンピューター上の Office アプリの場所などを示すダイアログのアニメーションが再生されると、インストールは終了
出典:「Microsoft 365 または Office 2021 をPCまたは Mac にダウンロードしてインストール、または再インストールします。」Microsoft 365 サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/microsoft-365-または-office-2021-を-pc-または-mac-にダウンロードしてインストール-または再インストールします-4414eaaf-0478-48be-9c42-23adc4716658#bkmk_signintodownload
これで Microsoft 365 のインストールが完了しました。
ここからは、会社のドメインやユーザーの追加、グループ作成方法を解説します。
Microsoft 365 の Starter や Apps のみのプランを導入した場合、Exchange Online(クラウド型のメールサービス)で電子メールはできないため、会社ドメインの追加は不要です。
Starter と Apps 以外のプランを導入した場合、会社ドメインを Microsoft 365 に追加すれば、電子メールアドレスのドメインとして利用できます。
以下では、会社ドメインを Microsoft 365 に追加する手順を見ていきましょう。
この時点では、MXなどのレコード登録をしていないため、会社ドメインの状態は「セットアップ未完了」となっています。
1人ずつユーザーを追加する手順は以下の通りです。
複数のユーザーをまとめて追加する方法は、以下4つあります。
今回はスプレッドシートを使った複数ユーザーの追加手順を紹介します。
Microsoft 365 の「グループ」とは、複数のユーザーをチームやプロジェクト単位などでまとめる機能です。グループを使用すると、共同作業するチームメイトを選定し、それらのメンバーが共有するリソースでの共同作業を簡単にセットアップすることができます。
グループの追加手順をご紹介します。
Microsoft 365 はセキュリティの機能も備えています。Microsoft 365 Business Premium では、コンプライアンス機能とプライバシー機能が含まれており、これらの機能は会社のデータや機密情報をセキュリティで保護するのに役立ちます。
Microsoft 365 Business Premium でのコンプライアンス機能の設定方法を見ていきましょう。
これでコンプライアンスポリシーの設定が終了しました。
条件付きアクセスと Microsoft Intune を組み合わせれば、ゼロトラストセキュリティの構築を行えます。
ゼロトラストとは、エンドポイントとサーバー間の通信を暗号化し、すべてのユーザーやデバイス、接続元を前提として「信頼できない」ものとして捉え、重要な情報資産やシステムへのアクセス時にはその正当性や安全性を検証することで、マルウェアの感染や情報資産への脅威を防ぐという、近年注目されている新しいセキュリティの考え方です。
Microsoft Intune を利用することで、組織はデバイスやデバイスがアクセスするリソースに対して非常に高度な保護を実現できるでしょう。
以下では条件付きアクセスの設定方法を紹介します。
「作成」をクリックして完了
最後に利用者向けのセットアップ方法を解説します。今回は既存PCで設定を進めていきます。
画面下部の「このデバイスを Azure Active Directory に参加させる」を選択
出典:「このデバイスを Azure Active Directory に参加させるのリンクが表示されない場合の確認点」Japan Azure Identity Support Blog
https://jpazureid.github.io/blog/azure-active-directory/aadj-link-is-not-displayed/#:~:text=Windows%20にて、%5Bスタート%5D,に参加させる%5D%20をクリック。
「参加する」をクリック
出典:「このデバイスを Azure Active Directory に参加させるのリンクが表示されない場合の確認点」Japan Azure Identity Support Blog
https://jpazureid.github.io/blog/azure-active-directory/aadj-link-is-not-displayed/#:~:text=Windows%20にて、%5Bスタート%5D,に参加させる%5D%20をクリック。
これでセットアップ完了です。一度アカウントからログアウトしたのち、再度ログインします。
多要素認証やPINコードの入力などを行うと、企業仕様に沿ったPCの安全な利用ができます。セキュリティ強化の面から、併せて検討してみるのもよいでしょう。
Microsoft 365 の導入から運用までは、複雑なセットアップ作業が必要であり、膨大な時間を要します。初期のセットアップ段階でつまずくケースや、「Microsoft 365 を使いこなすためには特別なIT知識が必須で、セミナーなどでまず学ぶ必要があるのでは・・・」とお悩みのお客様も少なくありません。
そこでマイクロソフト社認定のパートナー企業に導入から運用までサポートを依頼するのもおすすめです。パートナー企業は製品知識も豊富で、企業ごとの状況や目的に合った最適な支援を行うための様々なソリューションを用意しています。
テクバンも、Microsoft 365 のオフシャルパートナー企業です。多数の導入事例があるため、導入や運用にお悩みの方はぜひご相談・資料請求などご検討ください。
※本記事の内容は2022年7月時点のものです。Microsoft 製品の仕様や利用環境は変更する場合があります。
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