Microsoft 365のベストプラン選び

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Microsoft 365の導入を検討する際に、豊富なプランからどれを選択するべきか迷いますよね。この記事では、Microsoft 365のプランの種類と選び方をまとめて解説します。

一つひとつプランの説明を読み込んでも「どれが自社に最適なのか」「どれが一番安く導入できるのか」が分かりにくいため、本記事では各プランを比較して紹介します。
特にMicrosoft 365の企業向けプランは細かく比較一覧にしているため、各プランの特徴や機能が簡単に把握できます。
自社のニーズにマッチしたプラン選びにぜひお役立てください。

Microsoft 365のプランは4種類

Microsoft 365は、サブスクリプションサービスです。
一度購入すると追加費用なしで使い続けられる買い切り型のOffice 2024と違い、サブスク型は、年単位や月単位で契約する必要がありますが、常に最新のアプリやセキュリティ機能が使え、サポート期限や買い替えを気にせず使い続けられるメリットがあります。

Microsoft 365のプランは、ニーズやターゲット別に下記の4種類があります。

Microsoft 365
  • 個人向け
  • 一般企業向け
  • 大企業向け
  • 教育機関向け

それぞれどのようなプランなのか、解説していきます。

1.個人向け

Microsoft 365 Personalは、家庭での使用を前提とした個人向けプランです。下記のような使い方ができます。

  • 家族や友人との情報共有や連絡に使用する
  • フリーランスや個人事業主の仕事に使用する
  • 個人のスケジュール管理に活用する

ExcelWordといったOfficeアプリで資料作成ができるのはもちろんのこと、Microsoft TeamsOneDriveなど個人ユーザーの生産性アップ、業務効率化に役立つ機能がそろっています。

また、1ライセンスでスマホやPCなどのデバイスから最大5台まで同時にログインして使用できるため、自宅だけでなく外出先でも手軽に使用可能です。

Microsoft 365 Personal
対象者 個人利用
費用(1ユーザーあたり) 月額1,490円(年契約:14,900円)

最新価格は公式サイトをご確認ください。

Microsoft 365 personalは同時に5台まで利用できる

2.一般法人向け

Microsoft 365 Businessは、中小企業をターゲットとしたMicrosoft 365の一般企業向けプランです。さらに料金や機能別で3種類のプランを用意しています。
Microsoft Teamsの同時接続が最大300ユーザーまでとなっており、従業員300人以下の企業の導入に向いています。大企業向けよりコストを抑え、個人向けよりも仕事に特化した機能が用意されているバランスの良さが大きな魅力です。

特に、セキュリティ面は家庭向けよりも充実しており、マルウェア対策やアクセス許可の設定ができます。

Microsoft 365 Business
対象者 中小企業
費用
1ユーザーあたり)
Microsoft 365 Business Basic :月額899円(税抜)
Microsoft 365 Business Standard :月額1,874円(税抜)
Microsoft 365 Business Premium :月額3,298円(税抜)

上記は年契約/月払いの場合の金額です。
また、BusinessプランではTeamsを含まないプランもお選びいただけます。Teamsを含まないプラン、年契約/年払い、月契約/月払いの金額が知りたい場合は、こちらから料金表をダウンロードしてください。
最新価格は公式サイトをご確認ください。

機能性とコストバランスがちょうどいい

3.大企業向け

Microsoft 365 Enterpriseは、従業員数301人以上の大企業向けプランです。Outlookのコミュニケーション機能やSharePointの情報管理機能、作業を効率化する業務アプリなど豊富な機能が備わっており、Microsoft 365のみで企業のさまざまな課題を解決できるでしょう。

また、リモートワークを始めとする多彩な働き方に対応する強固なセキュリティ対策も特徴です。Microsoft 365の大企業向けも、さらに機能と料金別で3種類のプランがあります。

Microsoft 365 Enterprise
対象者 従業員301人以上の大企業
費用
(1ユーザーあたり)
Microsoft 365 E3(Teamsなし) :5,059円(税抜)
Microsoft 365 E5(Teamsなし) :8,208円(税抜)
Microsoft 365 F3(Teamsなし) :1,124円(税抜)

上記は年契約/月払いの場合の金額です。
年契約/年払い、月契約/月払いの金額が知りたい場合は、こちらから料金表をダウンロードしてください。
最新価格は公式サイトをご確認ください。

大企業にマッチしたMicrosoft 365プラン

4.教育機関向け

Microsoft 365には、Microsoft 365 Educationという教育機関向けのプランがあります。このプランは教育機関が契約をすることで、所属している学生と職員がOutlookPowerPointなどのOfficeアプリやTeamsなどを利用できます。

タブレットを使ったオンライン学習やクラスで行うスケジュール管理など、より学びやすい環境を構築できるところが大きな魅力です。

Microsoft 365 Education
対象者 教育機関
費用
(1ユーザーあたり)
Microsoft 365 A3 :教員862円、学生637円(税抜)
Microsoft 365 A5 :教員1,611円、学生637円(税抜)

最新価格は公式サイトをご確認ください。

Microsoft 365の教育機関向けはオンライン学習などに最適

一般企業向けプランの詳細と料金を比較

一般企業向けプランは、以下の3種類に分かれています。

  • Microsoft 365 Business Basic
    1ユーザーあたり1,000円以下で利用できる価格帯が大きな魅力のプランです。一般企業向けプランの中では最も機能がシンプルなため、使用したい機能が付帯しているか事前に確認しましょう。特に注意すべきは、WindowsやMacのデスクトップ版Officeアプリには非対応な点です。アプリをPCにインストールすることはできません。
  • Microsoft 365 Business Standard
    価格と性能のバランスがいいプランで、必要最小限の機能がそろっており、中小企業での業務効率化やグループウェアとしての役割をしっかりと果たしてくれます。
  • Microsoft 365 Business Premium
    Microsoft 365 Business Standardよりもワンランク上のセキュリティ対策がほしい場合におすすめのプランです。マルウェアに対する防衛機能や遠隔操作でのデータ削除など、他のコースにはない高度なセキュリティ対策を取り入れています。
    また、最上位コースなだけあって最も機能が豊富で、さまざまな課題を解決したい場合に適しています。

それぞれの種類の料金や機能を、下記の一覧表で比較します。

Microsoft 365 Business Basic Microsoft 365 Business Standard Microsoft 365 Business Premium

費用
(1ユーザーあたり)

月額899円(税抜)

月額1,874円(税抜)

月額3,298円(税抜)

Officeアプリ(Web・モバイル)

Windows・Macのデスクトップ版Office アプリ

メールと予定表

一部使用可

一部使用可

ファイルストレージと共有

チームワークとコミュニケーション

一部使用可

セキュリティとコンプライアンス

一部使用可

一部使用可

サポート

ビジネス運営・管理ツール

高度なセキュリティ

Microsoft 365のプラン概要は公式サイトでも確認できます。

大企業向けプランの詳細と料金を比較

大企業向けプランは、以下の3種類に分かれています。

  • Microsoft 365 E3
    Microsoft 365 E3は、コストと機能のバランスが取れたコースです。Microsoft 365 E5よりコストを抑えつつ IT管理に役立つ機能が含まれています。
  • Microsoft 365 E5
    Microsoft 365の中で最上位のコースとなるのが、Microsoft 365 E5です。豊富な機能と強力なセキュリティを両立しており、大企業でも安全にリモートワークができる環境や一元化した仕組みを構築できます。
  • Microsoft 365 F3
    Microsoft 365 F3は大企業向けプランの中にありますが、正確には現場担当向け(Frontline)プランです。製造業で工場勤務している方やサービス業で店舗勤務している方など、自分専用のPCを持たず共有PCを利用している方が働く現場を想定しています。
    使用できる機能に制限があるものの、OfficeアプリやMicrosoft Intune、作業管理など業務効率化や生産性を向上させる機能がひと通りそろっています。

特に、セキュリティ性能は非常に高く、マルウェアなどの脅威対策や機密情報の保護ができる多彩な機能を搭載しています。

料金や機能は、下記の一覧表で比較できます。

Microsoft 365 E3
(Teamsなし)
Microsoft 365 E5
(Teamsなし)
Microsoft 365 F3
(Teamsなし)

費用
(1ユーザーあたり)

月額5,059円(税抜)

月額8,208円(税抜)

月額1,124円(税抜)

Officeアプリ

メールと予定表

Teams


※別売り


※別売り


※別売り
(Teamsを含むプランあり)

デバイスとアプリの管理

ソーシャルとイントラネット

ファイルとコンテンツ

作業管理

一部使用可

高度な分析

一部使用可
(Power BI Pro機能なし)

IDとアクセスの管理

一部使用可

一部使用可

脅威対策

一部使用可

一部使用可

一部使用可

情報保護

一部使用可

一部使用可

セキュリティ対応

コンプライアンス管理

一部使用可

一部使用可

また、Teamsは2024年4月以降大企業向けプランには含まれておらず、Teams EnterpriseやTeams Essentialsといったプランを別途契約する必要があります。
(Microsoft 365 F3プランは、Teamsを含むプランもあります)
Teams EnterpriseTeams Essentialsのプランは、公式サイトをご確認ください。

関連記事をご用意しております。併せてご覧ください。
▼Teamsのライセンスはどれを選ぶ?Microsoft 365プランが高機能?

Microsoft 365 E3やE5については、こちらの記事でも詳しく解説していますので参考にしてみてください。
▼Microsoft 365(M365)E3の基本機能や他プランとの違い
▼Microsoft 365(M365)E5の基本機能や3つの特長

Microsoft 365のプランの選び方

Microsoft 365のプランを比較したところで、最後にプランの選択方法を3つご紹介します。
どのような基準でプランを選択すればいいのか、あらかじめ把握しておくと適切に選択できるため、確認しておきましょう。

1.使用する規模に応じたプランを選定する

1つ目は、規模に応じたプランを選定することです。Microsoft 365は、下記のようにプランごとに使用する規模が異なります。

Microsoft 365のプラン
個人向け 個人利用を想定
一般企業向け 中小企業での使用を想定
大企業向け 大企業での使用を想定
教育機関向け 教育機関での学生、教員の使用を想定

例えば、どうしても使用したい機能があるなど特別な理由がないときに中小企業が大企業のプランを契約してしまうと、ランニングコストがかさみます。

まずは、使用する規模に応じたMicrosoft 365のプランを検討することで、無駄なコストがかからず、検討するポイントも的確になるはずです。

2.導入目的に応じた機能がそろっている

2つ目は、導入の目的に応じた機能がそろっていることです。
例えば、業務効率化を目指すなら、Microsoft 365だけで必要な機能を補えるか確認する必要があります。

また、リモートワーク時のセキュリティを強化したい場合は、どのようなセキュリティ機能が備わっているか、あらかじめ確認しておくと安心です。

せっかくMicrosoft 365を導入しても、今抱えている課題や目的を達成できなければ有効活用できません。Microsoft 365を導入する前に、必要な機能を把握してプランを選択してみてください。

関連記事をご用意しております。併せてご覧ください。
▼Microsoft 365にシングルサインオン(SSO)を導入するメリットと方法を解説
▼Microsoft 365の多要素認証を設定する方法は? 不正アクセスを防ぐセキュリティ対策

3.適切なランニングコストである

3つ目は、ランニングコストを考慮することです。
Microsoft 365のプランには、年契約と月契約があり、支払い条件を選ぶことができます。

Microsoft 365 E3
(Teamsなし)
年契約/年払い
Microsoft 365 E3
(Teamsなし)
月契約/月払い

月間料金
(1ユーザーあたり)

5,059円(税抜)

6,071円(税抜)

年間料金
(1ユーザーあたり)

60,708円(税抜)

72,852円(税抜)

特徴

・解約は年1回のみ
・年間総額が割安

・短期で契約・解約が可能
・年間総額が割高

他プランの年契約、月契約の比較が知りたい場合は、こちらから料金表をダウンロードしてください。
最新価格は公式サイトをご確認ください。

この金額差を念頭に置いてプラン決定をしないと、思った以上にコストがかかる可能性があります。
年契約の方が月契約より2か月分ほど安くなりますが、解約手続きができるのは1年に1度だけになります。初めから長期利用を検討している場合は年契約がお得ですが、年間を通して従業員の増減が多かったり、プランの見直しを行う可能性があったりする場合は、月契約が適しているでしょう。

Microsoft 365のプランを検討する際は、月額料金だけではなく人数×年間費用を計算して検討するのがおすすめです。

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Microsoft 365は目的・予算で検討を

Microsoftのお役立ち情報を知って喜ぶ男女

Microsoft 365は、個人向けやあらゆる企業規模に合わせた法人向けの多彩なプランが用意されているサブスクリプションサービスです。プランごとに料金や機能が異なるため、予算や目的に応じて検討することが大切です。
特に、法人向けのプランは導入時に機能とランニングコストのバランスを考慮して比較するといいでしょう。ぜひ、会社にとって課題解決や業務効率化につながる Microsoft 365の導入を検討してみてください。

テクバンは、Microsoft 365のオフシャルパートナー企業です。多数の導入事例があるため、導入や運用にお悩みの方はぜひご相談・資料請求などご検討ください。
テクバンのMicrosoft 365導入支援サービス

関連記事をご用意しております。併せてご覧ください。
▼Microsoft 365とは? 特徴やOffice 365との違いをわかりやすく解説
▼Microsoft 365の導入からセットアップ手順を解説

※本記事の内容は2024年12月時点のものです。Microsoft製品の仕様や利用環境は変更する場合があります。

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