Microsoft 365 とは、Office アプリや高水準のセキュリティ、生産性を向上させるクラウドサービスをひとつにまとめたソリューションです。
Microsoft 365 は2020年4月に、サブスクリプションサービスとして登場しました。その背景には、下記の3つの理由があります。
Microsoft 365 が登場した背景 |
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このようなことから、Microsoft 365 は多様な働き方に対応できるグループウェアとして、注目を集めています。
代表的な2つのグループウェアGoogle WorkspaceとMicrosoft 365のそれぞれの利用条件や選定ポイント、移行方法についてご紹介しています。
2022.07.28
#Microsoft 365#わかりやすく
業務改善やDX(デジタル・トランスフォーメーション)化、生産性向上をサポートするアプリとして、定番の Microsoft 365。実際にはどのようなアプリなのか、把握しきれていない担当者の方も多いのではないでしょうか。Microsoft 365 の機能性を知らずに使うことは、費用対効果の面でもデメリットといえます。
この記事では、Microsoft 365 の主な機能や特長、Office 365 との違いをわかりやすく解説しています。Microsoft 365 のプランや特長もまとめて紹介するので、Microsoft 365 の利用を検討している方はもちろん、既に使い続けている方も参考にしてみてください。
Microsoft 365 とは、Office アプリや高水準のセキュリティ、生産性を向上させるクラウドサービスをひとつにまとめたソリューションです。
Microsoft 365 は2020年4月に、サブスクリプションサービスとして登場しました。その背景には、下記の3つの理由があります。
Microsoft 365 が登場した背景 |
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このようなことから、Microsoft 365 は多様な働き方に対応できるグループウェアとして、注目を集めています。
Microsoft 365 と間違えやすいサービスに、Office 365 があります。Office 365 と Microsoft 365 は、それぞれ別のサービスです(2020年4月にマイクロソフト社の提供サービスに大幅な名称変更があったため、一部の Office 365 は Microsoft 365 に名称変更をしています)。
Microsoft 365、Office 365 両者の大きな違いは同等のプランで比較した場合、Microsoft 365 の中には Office 365 で使える機能がすべて含まれているところです。一例として Office 365 E3 と Microsoft 365 E3 の主な機能を比較してみると、一目瞭然です。
主な機能 |
Office 365 E3 |
Microsoft 365 E3 |
Office アプリ |
〇 |
〇 |
メールと予定表 |
〇 |
〇 |
Web会議と音声通話 |
〇 |
〇 |
Microsoft Teams |
〇 |
〇 |
デバイスとアプリの管理 |
一部利用可 |
〇 |
ソーシャルと |
〇 |
〇 |
ファイルとコンテンツ |
〇 |
〇 |
作業管理 |
〇 |
〇 |
アイデンティティと |
一部利用可 |
〇 |
脅威対策 |
なし |
〇 |
セキュリティ対策 |
なし |
〇 |
情報保護 |
一部利用可 |
一部利用可 |
コンプライアンス管理 |
〇 |
〇 |
上記の表を見ると、Office 365 E3 にはあって Microsoft 365 E3 にはない機能はひとつもありません。
Office 365 は生産性向上やコミュニケーションを活性化させるツールが中心ですが、Microsoft 365 は高水準なセキュリティが加わり、より多くの課題や目的が達成できるようになっています。
マイクロソフト社の公式ウェブサイト「Microsoft 365 とは」
Microsoft 365 は、プランにより付帯機能が大きく異なります。ここでは、どのプランにも備わっている基本的な機能を紹介しましょう。
Microsoft 365 は、業務に役立つ下記の Office アプリを使えるところが大きな強みです。
Office アプリ一覧 |
|
Excel での表作成や PowerPoint での資料作成、Word での文章作成など業務内容に応じて多彩な使い方ができます。
Microsoft Teams とは、チャットやオンライン会議をベースにさまざまな使い方ができるプラットフォームです。
リモートワークや出張などで社員が離れた場所にいても、Microsoft Teams でオンライン会議の開催や参加ができ円滑なコミュニケーションが取れます。
また、他部署や他チームとの連絡やファイル共有も Microsoft Teams 経由でできるため、複数のアプリやサービスを使いわける必要がありません。
コミュニケーションツールをひとつに集約することで、業務効率化や生産性の向上が見込めます。
リモートワークや他事業所との連携などといった働き方を容認する際に、気になるのがセキュリティ対策です。Microsoft 365 は、プランに応じたセキュリティ機能が備わっています。
セキュリティ対策アプリの一例(プランにより有無が異なります) | |
Microsoft 365 Defender | 自動的に脅威データを分析し Microsoft 365 の環境を保護 |
Microsoft セキュアスコア | 組織のセキュリティ体制を測定、数値化し、推奨されるセキュリティ対策が実施できているか可視化できる |
Azure Information Protection | 電子メールやドキュメントなどの機密データを保護、共有時は個別設定をして安全な共有をサポート |
コンプライアンス管理 | コンプライアンスリスクを評価し、規制要件に対応 |
Microsoft 365 内の環境を保護するだけでなくデータなどの情報や利用時のコンプライアンスにも目を配り、多方面から高いセキュリティを保持します。
Microsoft 365 ではメールやスケジュールを集約し、スムーズな予定管理が行えます。
メールと予定管理機能一覧 |
|
Outlook を活用しスケジュールを可視化したり、 Microsoft Bookings を使いメンバーの出欠を確認したりと多彩な使い方ができます。
Microsoft Teams など他のアプリとの連携もできるので、Microsoft 365 のみの機能で効率よく業務を進められます。
Microsoft 365 で行うスケジュール管理について、さらに詳しい記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
▼Microsoft 365 で効率よくスケジュール管理する方法
Microsoft 365 はプランにより、OneDrive クラウドのストレージ が2GB~5TB付与されます。
さらに、Office アプリは1アカウントにつき5台のパソコン、5台のタブレット、5台のモバイル端末にインストールしてサインインできます(家庭向けの場合は合計で5台)。
そのため、社内のパソコンのみでなくタブレットやスマホからも作業や確認ができ、1台の機器に縛られることなく柔軟に使えます。
SharePoint や OneDrive を利用すればファイルの保存や共有もスムーズに行えます。
Microsoft 365 には家庭向け、一般法人向け、大企業向け、教育機関向けの4つのプランがあります。それぞれどのようなプランなのか比較検討してみてください。
家庭向けは、個人使用を前提としたプランです。
上記のようなケースを想定しているプランです。法人向けと比較した場合、コストは安価ですが、セキュリティ対策に特化しておらず、付帯機能が少ないという違いがあります。
Microsoft 365 Personal | |
対象者 | 個人利用 |
費用 (月額・1ユーザーあたり) | 1,284円(年契約:12,984円) |
一般法人向けは、中小企業での導入を目的としたプランです。一般法人向けプランは、機能に応じて3つのコースが用意されています。主な強みは下記のとおりです。
Microsoft 365 には予定管理からコミュニケーションツール、業務用アプリまですべてがそろっているため、複数のサービスを使い分けるよりも簡単で社内に浸透しやすくなっています。
大企業向けよりもコストを抑えて、仕事に必要な機能や仕組みを整えられるのも大きな魅力といえるでしょう。
Microsoft 365 Business | |
対象者 | 中小企業 |
費用 (月額・1ユーザーあたり) |
Microsoft 365 Business Basic :650円(税抜) Microsoft 365 Business Standard :1,360円(税抜) Microsoft 365 Business Premium :2,390円(税抜) |
大企業向けは、従業員が301人以上の大企業での導入を目的としたプランです。大企業向けプランも、機能やコストに応じて3つのコースに分かれています。
Microsoft 365 の中で最も機能やセキュリティ対策が充実しており、業務効率化やセキュリティ強化など企業の課題をまとめて解決できる万能型である点が特長です。
また、部署間やチームでの情報共有やコミュニケーションがしやすくなるため、生産性の向上も期待できます。
大企業向け Microsoft 365 | |
対象者 | 従業員301人以上の大企業 |
費用 (月額・1ユーザーあたり) |
Microsoft 365 F3 :870円(税抜) Microsoft 365 E3 :3,910円(税抜) Microsoft 365 E5 :6,200円(税抜) |
Microsoft 365 には、教育機関向けのプランも用意されています。学校などの教育機関がライセンスを取得すると、学生と教員が利用できます。
Office アプリで学生の勉強をサポートしたり Microsoft Teams で情報の共有を円滑に行ったりと、教育機関の方針に合わせた活用が可能です。
教育機関向け Microsoft 365 | |
対象者 | 教育機関 |
費用 (月額・1ユーザーあたり) |
Microsoft 365 A1 :学生・無料 Microsoft 365 A3 :学生270円(税抜) Microsoft 365 A5 :学生650円(税抜) |
Microsoft 365 のプランについて、さらに詳しい記事をご用意しております。ぜひご覧ください。
Microsoft 365 の概要を把握できたところで、Microsoft 365 ならではの特長を確認してみましょう。
Microsoft 365 は多彩な業務に活用できる機能がそろっており、複数のサービスやアプリを使い分ける必要がありません。
例えば、オンライン会議からスケジュール管理、資料の共有やセキュリティ対策まですべて Microsoft 365 のみで完結できます。
その結果、業務のプラットフォーム一元化が実現し、生産性の向上や業務の効率化につながります。
Microsoft 365 は Office アプリや高水準のセキュリティ、生産性を向上させるクラウドサービスをひとつにまとめたソリューションであるため、初めから豊富な機能がそろっています。
Microsoft 365 は下記のような企業の課題に合わせて使用できます。
一部の Microsoft 365 では、Microsoft Power Platform が利用できます。Microsoft Power Platform を使うと、ローコードで業務に活用できるビジネスアプリの開発やビックデータの解析が行えます。
自社の業務内容や課題に合わせて手軽にアプリ開発ができるため、よりスピーディーに理想の状態へと近づけます。
Microsoft 365 のメリットについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので参考にしてみてください。
▼Microsoft 365 を導入するメリットとは?導入時の注意点も解説!
Microsoft 365 は機能が豊富なため、ただ導入しただけでは活用しきれないことがあります。だからこそ、導入段階で Microsoft 365 の価値を最大化できるような施策が欠かせません。
そこで、Microsoft 365 の導入支援や運用サポートを行うパートナー企業の活用がおすすめです。パートナー企業を活用すると、料金に応じた適切なプランの選定や課題に応じた Microsoft 365 の導入方法、導入後の定着サポートなどが受けられます。
テクバンでは、マイクロソフト社から認定されたパートナー企業として Microsoft 365 の導入から運用改善までをトータルで提供しています。Microsoft 365 の導入を検討している、Microsoft 365 の運用方法に悩んでいる組織のご担当者は、お気軽にお問い合わせください。
Microsoft 365 は Office アプリと高水準のセキュリティ、業務改善につながるクラウドサービスをすべて持ち合わせたソリューションです。
Microsoft 365 を導入すると、リモートワークを始めとする会社での多様な働き方に対応できるようになるでしょう。
正しい製品知識をもとに豊富な機能を最大限活用することで、企業の最新の課題解決にも一役買ってくれます。Microsoft 365 の導入でお悩みの場合は、お気軽にお問い合わせください。
Microsoft 365 の導入手順などをご紹介しております。ぜひご確認ください。
▼Microsoft 365 の導入からセットアップ手順を解説
※本記事の内容は2022年7月時点のものです。Microsoft の仕様や利用環境は変更する場合があります。
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