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kintoneアプリで営業日を計算できる? 日付の算出方法を解説

  • kintoneでの業務改善をご検討の方
kintoneで土日祝を除いた営業日の計算方法

kintoneの標準機能である計算式を利用すると、アプリのフィールドに入力された値に沿って自動で値を算出し、フィールドに反映します。手入力でのミスや計算間違いを防げるため、計算式を使って入力できる項目には積極的に活用したい機能です。

本記事では、営業日を計算する方法について解説します。土日・祝日を除いた営業日の算出にはJavaScriptカスタマイズやプラグインの導入が必要となるため、そちらも併せて紹介します。

kintoneの計算機能とは

kintoneアプリではフィールドに計算式を設定すると、自動で値を算出することが可能です。複数のフィールドに入力された値の合計値や、選択状況に応じた計算を自動で指定のフィールドに反映させます。

様々な計算方法があるため、入力の手間がかからず、入力ミス・計算ミスを防げるメリットがあります。ExcelのSUM関数やIF関数と同じようなイメージです。

kintoneの計算式について、下記記事でも詳細を解説しています。併せてご覧ください。
▼kintone計算式の設定|使い方・関数一覧・利用シーンを紹介

基本的な計算式の設定方法

計算式を設定する際に、気を付けるポイントが3つあります。

  • 「計算」フィールド、または「文字列(1行)」フィールドで計算式を設定
  • 計算式を入力するときは、フィールドコードを利用
  • 計算式には、演算子や関数を利用

フィールドコードとは、一つひとつのフィールドを識別するための文字列であり、任意の文字で設定可能です。計算式ではフィールドコードを参照して他のフィールドと計算します。

また、計算式では半角の「+」「-」「*」「/」などの演算子や、「SUM」「IF」などの関数を利用できます。演算子と関数の詳細については、次項にて紹介します。

ここでは、単数×数量の合計値を算出する計算式の設定手順について紹介します。

  1. レコード一覧画面の右上にある歯車アイコンをクリックし、「フォーム」タブを選択
  2. 左側のフィールド一覧から「数値」フィールドを2つ配置する

    キャプチャ画像:数値フィールドの設置

    出典:「計算式の基本的な使いかた」kintoneヘルプ
    https://jp.cybozu.help/k/ja/user/app_settings/form/autocalc/set_autocalc.html

  3. 数値フィールドの右上にある歯車アイコンから「設定」をクリック
  4. 「フィールド名」と「フィールドコード」に「単価」と入力し、右下[保存]ボタンをクリック
  5. 上記の手順を、設置したもう一つの数値フィールドに設定。フィールド名とフィールドコードは「数量」と入力し、[保存]ボタンをクリック
  6. 「計算」フィールドを設置

    キャプチャ画像:計算フィールドを設置

    出典:「計算式の基本的な使いかた」kintoneヘルプ
    https://jp.cybozu.help/k/ja/user/app_settings/form/autocalc/set_autocalc.html

  7. 計算フィールドの右上にある歯車アイコンから「設定」をクリック
  8. 「フィールド名」に「小計」、「計算式」に「単価*数量」を入力

    キャプチャ画像:フィールド名と計算式を設定

    出典:「計算式の基本的な使いかた」kintoneヘルプ
    https://jp.cybozu.help/k/ja/user/app_settings/form/autocalc/set_autocalc.html

  9. [保存]ボタンをクリック、画面左上の[フォームを保存]ボタンをクリック
  10. 画面右上の[アプリを更新]または[アプリを公開]をクリック

演算子と関数の一覧

kintoneで使用できる演算子は、以下の通りです。

演算子 説明
+ 数値の足し算を行う
-
  • 数値の引き算を行う
  • 単項演算子として、フィールドの値の正負を変換する目的にも使用可能
* 数値のかけ算を行う
/ 数値のわり算を行う
^
  • 数値のべき乗の計算を行う(-100乗から100乗まで計算可能)
  • べき乗の指数に小数を指定すると、整数に切り下げて計算される
    例:3^2.5は3^2に変換され、計算結果は「9」となる
&
  • 文字列または数値を結合
  • 数値型または文字列型のフィールドが参照され未入力の場合は、空文字列とみなして結合される
=
  • 文字列または数値の値が等しければ「真」、等しくなければ「偽」を返す
  • 型が異なる比較は「偽」となる
!=または<>
  • 「=」の比較結果を反転させたもの
  • 型が異なる比較は「真」となる
< 左の値が右の値より小さければ「真」、右の値以上であれば「偽」を返す
<= 左の値が右の値以下であれば「真」、右の値より大きければ「偽」を返す
> 左の値が右の値より大きければ「真」、右の値以下であれば「偽」を返す
>= 左の値が右の値以上であれば「真」、右の値より小さければ「偽」を返す

関数は以下の通りです。大文字と小文字どちらでも使用できます。

関数 説明
SUM 数値のフィールドコード、値が数値になる計算式、または数値を合計
YEN 計算結果を指定した桁数で四捨五入し、3桁ごとの桁区切りの「¥(円)」形式で表示
DATE_FORMAT 日時の形式やタイムゾーンを変更
IF 条件を指定し、その条件の真偽によって異なった値を返す
AND
  • 計算式で指定した条件がすべて真となる時は「真」を返し、そうでなければ「偽」を返す
  • 32個までの引数を指定可能
OR
  • 計算式で指定した条件のいずれかが真となる時は「真」を返し、そうでなければ「偽」を返す
  • 32個までの引数を指定可能
NOT 条件を反転させる
ROUND 数値を四捨五入する
ROUNDDOWN 数値を切り捨てる
ROUNDUP 数値を切り上げる
CONTAINS 指定したフィールドが条件(選択肢)と一致しているか、またはテーブル内に条件(検索文字列)と一致する行があるかどうかを判定

kintoneアプリで日数や週の計算をするには

アプリの計算フィールドを使って、日数や週の計算ができます。
kintoneでは、日付・時刻・日時のフィールドの値は「UNIX時刻」として扱われます。UNIX時刻とは、コンピューターシステム上での時刻表現の一種です。協定世界時での1970年1月1日午前0時0分0秒から形式的な経過秒数で表します。

日付や日時は秒単位で扱い、計算式も秒単位で指定します。例えば、1分間は「60」と入力し、1時間は「3600」または「60*60」、1日は「86400」または「60*60*24」と入力します。

「日付」フィールドの開始日から終了日までの「日数」を計算する場合は、以下のように設定してください。

  • 計算式:(終了日-開始日)/(60*60*24)
  • 表示形式:数値
  • 小数点以下の表示桁数:0
  • 単位記号:日([後ろに付ける]を選択)

「日付」フィールドの開始日から終了日までの「週」を計算する場合の設定は、以下の通りです。

  • 計算式:(終了日-開始日)/(60*60*24*7)
  • 表示形式:数値
  • 小数点以下の表示桁数:0
  • 単位記号:週([後ろに付ける]を選択)

営業日だけを計算して表示させることは可能?

前章で紹介した日数の計算では、曜日は考慮されず、ただ単に日数の差異を表したもので標準機能ではここまでしかできません。

2つのフィールドに入力された日付から、土日・祝日を除いた営業日を算出するには、まずkintoneアプリで土日・祝日の登録(マスタアプリの作成)が必要となります。作成したマスタアプリの情報をフィールドに紐づけ、計算のカスタマイズ設定を行えば、土日・祝日を除いた営業日の日数を表示できるようになります。

カスタマイズ設定には、JavaScriptとプラグインを利用する2つの方法があります。

マスタアプリに土日・祝日を登録し、フィールドに紐づけ計算式のカスタマイズを行うことで、土日・祝日を除いた営業日の算出が可能

JavaScriptコードのカスタマイズ

JavaScriptコードのカスタマイズで土日・祝日を除いた営業日を算出するには、それなりに難易度が上がります。非エンジニアであればプラグインの方が手軽に設定できますが、JavaScriptでカスタマイズしたい場合は、以下のページにサンプルコードが紹介されていますので、こちらをご参考にしてください。
アプリで営業日数を計算する|アプリ活用研究会

プラグインの利用

土日・祝日を除いた営業日を算出できる3つのプラグインについて紹介します。

  • gusuku Customine/アールスリーインスティテュート社
  • 【kintone】 営業日計算プラグイン/towa12
  • krewData/メシウス社

gusuku Customine」は、様々なカスタマイズ項目を備えており、Customineで利用できる「やること」を組み合わせてお好みのkintoneカスタマイズを実現するプラグインです。やることの「日数を計算する」機能と、土日・祝日、またはお盆休みや年末年始休暇などの非営業日を登録したマスタアプリを組み合わせることで、営業日を算出します。
無償で利用できるプランから月額・年額での利用プランが設けられているため、使いたい機能に合わせてプランを検討してみるとよいでしょう。

【kintone】営業日計算プラグイン」は、フィールドの日付から○日前or後の日付を指定のフィールドに表示します。計算元のフィールドと出力先のフィールド、何営業日分か、前か後かを指定可能です。こちらも「祝祭日管理アプリ」というマスタアプリを作成し、祝日情報の登録を行います。無償でインストールできるプラグインですが、サポート体制は特にないため利用には十分に注意しましょう。

krewData」は、kintoneでの集計業務に役立つプラグインですが、祝日や会社独自の休日の情報を扱うことができます。事前に休日情報をアプリに登録し、営業日のみのスケジュールを設定したり、営業日数を計算したりすることが可能です。30日間無料お試し期間が設けられているため、そちらを利用して使い勝手を確認してから導入を検討することをおすすめします。
krewDataでの営業日算出方法については、こちらのページをご参考にしてください。

営業日の算出にはプラグインがおすすめ

kintone標準機能での計算は、入力ミス・計算ミスを防げる効率的な機能ですが、土日・祝日を除いた営業日の算出をはじめ、カスタマイズ設定を行うにはJavaScriptやプラグインの活用が求められます。

手軽に利用できるプラグインがおすすめですが、どのプラグインを選べばよいかわからない、プラグインをさらにカスタマイズしたい、などのご要望がありましたら、ぜひテクバンまでお問い合わせください。お客様のkintone環境に最適なプラグインの選定や開発・カスタマイズを提供します。

関連記事をご用意しております。
▼kintoneのプラグイン開発|必要なファイル、開発手順を紹介

※本記事の内容は2024年7月時点のものです。kintoneの仕様や利用環境は変更する場合があります。

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また、kintoneの標準機能に加えて、拡張機能であるプラグインを利用することで kintoneの活用の幅がより広がります。プラグイン選定から導入までサポートいたします。

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