まずはPower Appsの有用性を確認するため、実際にPower Appsで課題解決をした企業の事例を見てみましょう。
生産性向上を目指してPower Appsを導入し、課題解決に成功した事例をご紹介しています。
2022.07.28
#Microsoft Power Apps#事例
「Microsoft Power Apps」はマイクロソフト社が提供するローコードアプリ作成ツールで、多くの企業が活用しています。本記事を読んでいる企業担当者の中には、Power Appsの利用を検討しているが、どのような活用ができるのか具体的にイメージができず、ためらっているという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、Power Appsの実際の導入事例やアプリの作成例、活用ポイントなどを解説します。Power Appsの利用をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
Power Appsについては、以下記事でも詳しく解説しています。
▼Power Appsとは? 基本情報やメリット、注意点を解説
まずはPower Appsの有用性を確認するため、実際にPower Appsで課題解決をした企業の事例を見てみましょう。
プラント建設業T社ではプラント業界の業務改革に取り組もうとしましたが、デジタル化が進まないという課題を抱えていました。
このため、同社ではDX推進プロジェクトを発足、「Microsoft Teams」を導入し、まずは社内コミュニケーションをデジタルツールで行うことから始めました。デジタル化のメリットを体感できれば現場の意識は変わる、と社員に根気強くDX化を推進する狙いを説明することで利用が定着しました。
同時に、Power Appsでローコードのアプリ作成や「Microsoft Power Automate」によるワークフローの自動化にも取り組み、業務工数の削減や決裁者のスピーディーな意思決定につながっています。長年根付いた業界文化の改革には時間がかかるものの、着実に現場のIT化を進め、活用ユーザー数は年々増加、生産性向上を実現しています。
製造・販売業J社は、老朽化したシステムを刷新し、多様化する顧客と現場のニーズに応える業務システムの構築が課題でした。
様々な地域で販売を行い、海外展開や多角化に取り組む同社では、これまでの営業スタイルを根本的に見直し、各営業が柔軟に動ける業務システムを構築する必要がありました。
そこで導入されたのが、短期間でアプリ作成ができ、各種サービスとの連携が柔軟なPower Appsです。
手軽にアプリを作成できるPower Appsの導入により、担当者自身でまず小規模にアプリのプロトタイプを作成・展開し、各種サービスとの連携状況を確認して調整といった細やかな対応ができるようになりました。
結果的に、大規模な業務システムの構築を待たず、現在では営業部門の数千人規模の担当者がPower Appsを活用して業務の効率化を進めています。
Power Appsを使用して作成できるアプリの例を紹介します。
タスク状況を付せん形式で表示して共有・管理したり、登録した予定が近づいたらリマインドを行ったりと、多機能な営業活動支援アプリの作成ができます。また、日報アプリと連携させ、日々の営業活動の内容や成果を収集し、グラフによって可視化する機能も実装できます。
より高度な利用になると、「Microsoft Power BI」や「Microsoft Dynamics 365」などの分析ツールと連携し、営業活動の細かい分析や顧客ごとの成約可能性の推測、将来の成果予測など、充実した営業活動支援システムの構築も可能です。
ワンアクションで出退勤の打刻や勤務時間の集計、休暇申請などを行える勤務管理アプリの作成ができます。Power Appsはクラウドサービスのため、作成したアプリはインターネットにつながる環境とアクセス権があればどこからでもアクセスでき、増加しているリモートワークにも対応できるでしょう。勤怠管理アプリであれば、会社出勤・在宅勤務の判別や取りまとめ、勤務時間の管理などの負担を軽減でき、より効率的な勤怠管理を実現できます。
ヘルプデスク業務など、顧客向けのサポートを提供する業務では、対応履歴をチケットとして管理している組織は多いでしょう。Power Appsはチケットを管理するアプリを作成できます。
チケット管理アプリは、Excelからのデータ取り込みやTeamsのチャットからチケット入力・起票できるなど、チケット入力の手間を削減する連携も可能です。
また、チケット管理アプリのデータをPower BIやDynamics 365などと連携すれば、対応時間の可視化やUXの改善に役立ちます。
Power Appsでは、顧客情報を管理するCRMアプリの作成もできます。顧客情報をPower Appsに取り込むだけで、簡単にCRMアプリができあがります。
さらに、作成したCRMアプリとチケット管理アプリなどを連携させれば、顧客ごとに対応リソースの可視化や過去対応の紐づけができ、業務効率化や成約率向上など様々な効果を得られます。
Power Appsをうまく活用するための3つのポイントを解説します。
Power Appsによるアプリ作成は、Office製品との親和性が高くOffice製品の元データを取り込むだけで簡単にアプリ作成ができます。
WordやExcelなどのOffice製品を使用し、グラフ作成や関数による計算処理といった手動で行っていた業務は特にアプリ化しやすいでしょう。Office製品による業務が多い組織は業務効率化の第一歩として、それらの業務を洗い出し、Power Appsに移行していくことをおすすめします。
Power Appsは、他のマイクロソフト製品とも柔軟に連携できます。Teamsなどと連携すれば、アプリへの情報入力の手間を削減でき、業務効率化につながります。また、Power BIや Dynamics 365などと連携すれば、簡単に高度なデータ分析を行えます。
Power Appsの利便性を最大限に享受するためにも、積極的にマイクロソフト製品との連携を試してみると良いでしょう。
Power Appsは非IT部門でも簡単にアプリ作成が可能になる分、アプリが乱立し管理がブラックボックス化するリスクがあります。管理がブラックボックス化すると、利用されない野良アプリが放置されてしまうだけでなく、放置されたアプリに退職した社員がアクセスするとセキュリティリスクが生まれます。
Power Appsを利用する際は、アプリの作成・運用・管理に関するルールを整備しましょう。自由で安全にアプリの作成と活用をするために、ある程度ITリテラシーのある社員がアプリ管理を担当するような仕組みを構築することがおすすめです。
Power Appsは、ノーコードで高度なプログラミングは不要、ITエンジニアでなくてもPowerPointやExcelを操作する感覚でアプリを作成できるのが特徴です。
Power Appsには無料試用版があるため、実際の作業画面や操作性、使い勝手を確認したい方はまずはこちらを試してみてはいかがでしょうか。
詳しくはこちらから。
Power Appsを使用すれば、営業活動支援アプリや勤怠管理アプリ、チケット管理アプリ、CRMアプリなど現場のさまざまな目的やニーズに合わせたアプリを作成することが可能です。
さらに、Power AutomateやPower BIなど他サービスと連携させることで、より幅広い活用が期待できます。他サービスと組み合わせ、それぞれの機能を追加・拡張することでより効果を発揮できるでしょう。
「アプリを作成したいけれど社内のリソースが足りない」「機能や使い方が良く分からない」「自社システムと連携させたいけれどどこから手をつければいいか分からない」といったお悩みがあれば、テクバンにご相談ください。
テクバンは、マイクロソフト社公認のパートナー企業です。Microsoft製品を長年取り扱ってきた経験と確かな技術力で、お客様のPower Appsに関するお悩みを解決します。
Power Appsの導入事例や活用ポイントについて解説してきました。Power Appsの機能を上手く活かすには、Office製品との連携やアプリ作成のルール整備が重要です。
テクバンでは、他にもPower Appsで進捗管理アプリを開発し現場の負担を減らした事例や、複数のシステムを1つのアプリにまとめて一元化した事例などをまとめた資料をご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
本記事でご紹介した事例をヒントに、お客様の業務に置き換えた活用イメージを膨らませることが出来たら幸いです。Power Appsを活用して、業務効率化の実現を目指しましょう。
※本記事の内容は2022年7月時点のものです。Microsoft製品の仕様や利用環境は変更する場合があります。
Microsoft が生み出した革新的なサービス、PowerPlatform。どのような機能?利点は?自社で使う用途は?など多くの情報を詰め込んだ資料をご用意しています。ぜひご覧ください。