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Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の違いとは? 機能や価格を徹底比較し自社に最適なMAツールを選ぼう
BtoBの見込み顧客の発掘や育成、管理業務の効率化に有効なMA(マーケティングオートメーション)ツールの導入を検討していませんか。Marketo Engage やPardot(現Account Engagement)、Hubspot など多くの企業からツールがリリースされているため、MAツール選びに迷う方も多いでしょう。
この記事では、代表的なふたつのMAツールである Marketo Engage と Pardot の特徴や機能、操作性、価格などの項目を徹底比較し、違いを解説します。自社に最適なMAツール選びに、ぜひ役立ててください。
Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の概要
MA(マーケティングオートメーション)ツールである、Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の概要をかんたんに説明します。
Marketo Engage とは
Marketo Engage(マルケトエンゲージ)とはAdobe社のMAツールです。業種を問わず多くの企業に導入されていて、2023年1月現在全世界で5,000社以上導入、国内ユーザーコミュニティ数は2,200名とMAツールでも大きなシェアを誇ります。
Pardot(現Account Engagement)
Pardot(パードット)とはセールスフォース社のMAツールです。2022年4月7日に製品名が変更となり、現在は「Account Engagement(アカウントエンゲージメント)」の名称となっています。
リリース当初は日本語非対応でしたが、現在は日本語版もリリースされています。同社のリリースするCRM「Sales Cloud」とデータ連携が容易にできることから、国内外の多くの企業に導入されているのが特徴です。
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Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の比較1:特徴
Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の特徴を比較しました。
Marketo Engage の特徴
Marketo Engage は顧客体験を重視したMAツールとして開発されています。そのため、見込み顧客の発掘からロイヤル顧客化するまでのデータを可視化できる設計が特徴です。SNSをはじめとした各チャネルとの連携ができるなど、顧客体験を良好にするための機能がそろっています。
Pardot(現Account Engagement)の特徴
Pardot は、営業活動を前提としたMAツールとして開発されているのが特徴です。見込み顧客とのやり取りを営業チーム、サービスチームと共有、連携するためのツールという位置づけとなっています。
見込み顧客の発掘、育成、選別と顧客のレベルごとに3つのプロセスへアプローチするための機能を搭載しています。
Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の比較2:機能
Marketo Engage と Pardot の代表的な機能を比較しました。
Marketo Engage の機能
Marketo Engage はクロスチャネルマーケティングや顧客の追跡など、以下のような顧客体験の最適化に特化した機能が充実しています。
- クロスチャネルマーケティング
SNS、メール、モバイルデバイス、デジタル広告、チャット機能と複数のチャネルにまたがって顧客とコンタクトを取れる機能です。顧客がカスタマージャーニー上のどの段階にいるかの把握や、顧客に対してチャネルを選ばずすぐに対応することで、エンゲージメントの向上につながるでしょう。 - セールス部門とマーケティング部門の連携
営業とマーケティングの連携機能です。AIによる新規ターゲット顧客のプロファイリングや見込みが高い顧客の特定、最適なリーチなど営業支援のための機能がそろっています。 - コンテンツインテリジェンス
AIがリアルタイムの顧客行動を分析し、もっともパフォーマンスの高いコンテンツの創出、特定、配信を行う機能です。顧客それぞれに合わせて個別最適化されたコンテンツを配信することで、最高の顧客体験の提供につなげます。 - データとインサイト
マーケティング活動の分析機能です。成果を可視化できるレポートの一覧表示、顧客のマッピングによる高度なカスタマージャーニーの追跡と分析、顧客情報の一元管理機能が利用できます。
Pardot(現Account Engagement)の機能
Pardot には、フォームやLP、メール作成や配信を中心にした営業活動へのサポートやリードの獲得に特化した機能が充実しています。
- フォーム・フォームハンドラー
フォーム作成機能です。HTMLの知識がなくても簡単にフォーム作成ができます。外部で作成したフォームの連携やインポートも可能です。 - ランディングページ作成
ABテスト、ダイナミックコンテンツ、など多彩な仕組みを盛り込んだ、ランディングページを簡単に作成できます。 - スコアリング
見込み客の興味関心の度合いを点数化できる機能です。 - カスタムリダイレクト
Pardot が生成した計測用URLから、指定したURLへリダイレクトさせた顧客のアクセスをトラッキングできる機能です。メールやSNS、Webページに貼った計測用URLのクリック計測、クリックした見込み顧客のスコアリング設定やリスト登録ができます。 - ダイナミックコンテンツ
顧客属性によって表示される動的コンテンツを切り替えられる機能です。 - ダイナミックリスト
設定した条件に基づいて作成されるリストです。自動的に顧客の追加や削除、管理を行うため、特定の企業に属する対象者のリスト化が簡単にできます。変化の多い情報の管理も効率化できるでしょう。 - メール作成・配信
メールの作成・配信、メールの開封率、クリック率などの効果測定機能です。ウェビナー参加者のリストに対するメール一斉送信機能も搭載されています。
Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の比較3:インターフェースと操作性
Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)のインターフェースと操作性を比較しました。
Marketo Engage のインターフェースと操作性
Marketo Engage はマーケター向けのインターフェースとなっています。MAツールは顧客のある行動に対して設定された命令を行い(例:ターゲットが資料をダウンロードした→メールを送信)、トラッキングやデータ収集を行うのが特徴です。MAツールの命令実行のきっかけとなる顧客の行動を「トリガー」と呼びます。
Marketo Engage はトリガーの設定数が多く、柔軟性に富みます。トリガーは一つひとつ内容を確認しながら設定していくため、MAツール初心者でも使いやすい仕様です。
Pardot(現Account Engagement)のインターフェースと操作性
Pardot はセールス向け、またはセールスとの連携を前提したインターフェースとなっています。トリガーの設定数は少なく、シンプルな設定ができるのが特徴です。
複数のトリガーをまとめて選定し、一括設定ができます。すでにMAツールの使い方に慣れている場合は、トリガー一つひとつを確認する手間がないため、より効率的な使い方ができるでしょう。
Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の比較4:他サービスとの連携
Marketo Engage と Pardot の他サービスとの連携状況を比較していきます。
Marketo Engage の他サービスとの連携
Marketo Engage はAdobe社製品のため、以下の同社サービスとの親和性が高いです。
- Adobe Real-Time CDP
データ連携により包括的かつリアルタイムでのリードプロファイル、アカウントプロファイル、商談プロファイルを構築できる。 - Adobe Target
ターゲットの属性ごとのプロファイルを同期し、あらゆるチャネルで最適な顧客体験を提供できる。 - Adobe Analytics
顧客ニーズに合わせたより高度な分析が可能になる。
Adobe社は独自のパートナーエコシステムである「LaunchPoint」を構築しています。700以上の外部ソリューションとの連携も可能です。
Pardot(現Account Engagement)の他サービスとの連携
Pardot はSalesforce社製品のため、同社のCRM・SFAツールである「Sales Cloud」をはじめとした各種サービスと連携できます。Salesforce社はCRM市場で世界ナンバーワンのシェア(IDC社、『Worldwide Semiannual Software Tracker』調べ)を誇り、同社のツールやサービスは日本国内外の多くの企業に導入されています。
すでに Sales Cloud を導入している場合には、Pardot の方が親和性は高いと言えるでしょう。
Marketo EngageとPardot(現Account Engagement)の比較5:強みとメリット
BtoBマーケティングに関する作業を自動化し、業務の効率化やマーケティングの最適化ができるメリットはどのMAツールを導入しても同じです。それに加えて、Marketo Engage と Pardot それぞれで異なる強みやメリットを持っています。
Marketo Engage の強み・メリット
Marketo Engage の強みやメリットを以下にまとめました。
- AIと自動化により、顧客の属性や段階ごとに最適なコンテンツと体験を提供できる
- 顧客をアカウント単位でターゲットできるのでスピーディなエンゲージメントや商談につなげられる
- カスタマージャーニー全体の顧客体験を統一できるため、マーケティング部門からセールス部門へのスムーズな連携ができる
- 社内データ活用による部署間でのコラボや、CRMデータのGoogleやFacebook、LinkedInへの連携が可能。マルチチャネル戦略に強い
Pardot(現Account Engagement)の強み・メリット
Pardot の強みやメリットを以下にまとめました
- フォーム、LPの作成が簡単にできる
- 多変量テスト、A/Bテストなど施策への効果測定ができるテスト機能が豊富
- メール配信、リストの作成、スコアや属性情報の変更はもちろん、自動化できる項目が多い
- Google検索広告とアカウント連携をして、広告経由でのリードの追跡や効果測定ができる
- スコアリングにより見込み客の状態を可視化し、効果が把握できる
Marketo Engage と Pardot(現Account Engagement)の比較6:プランと価格
Marketo Engage と Account Engagement それぞれで利用できる機能や施策の範囲によって異なるプランを設けています。各ツールのプランと価格を紹介します。
Marketo Engage のプランと価格
Marketo Engage のプランは以下の通りです。なお価格は要問合せとなっています。
プラン名 | 利用できる機能 |
Select | 基本的なマーケティングオートメーションと効果測定
|
Prime | リード管理とABM、カスタマージャーニーの分析、AIによるパーソナライゼーション
|
Ultimate | 包括的で強力なオートメーション機能とアトリビューション機能
|
Enterprise | 最大のスケーラビリティと柔軟性 具体的な機能は要問合せ |
Pardot(現Account Engagement)のプランと価格
Pardot のプランと価格は以下の通りです。
プラン名 | 価格(月額) | 利用できる機能 |
Growth | 150,000円 | 最初のMAツール導入に必要な基本機能を搭載
|
Plus | 300,000円 | Growthの機能+以下の機能を搭載
|
Advanced | 480,000円 | Plusの機能+以下の機能を搭載
|
Premium | 1,800,000円 | Advancedの機能+以下の機能を搭載。大企業向け
|
自社に最適なMAツールを導入するチェックポイント
何を重要視するかにより、自社に最適なMAツールは異なります。MAツールの選定時、確認したいチェックポイントを開設します。
既存システムやサービスとの親和性
Marketo Engage と Pardot それぞれで連携できるサービスやシステムが異なります。自社ですでに導入しているシステムやサービスと連携できるもの、相性が良いものを選びましょう。
実際に運用する従業員との相性
MAツールを活用するのが営業担当者かマーケティング担当者かによっても、Marketo Engage と Pardot どちらが良いかが異なります。担当者がMAツールを使い慣れているかどうかもチェックしましょう。初心者なら Marketo Engage、より効率化を求めるときや乗り換えなら Pardot が向いています。
MAツール導入の目的
Marketo Engage と Pardot 両方ともMAツールとしての基本的な機能が備わっていますが、独自の強みもあります。MAツール導入の目的に合うものを選びましょう。たとえばSNSやメールなどマルチチャネルで顧客へのフォローを展開したいなら Marketo Engage、営業部門とマーケティング部門の連携を円滑にしたいなら Pardot がおすすめです。
MAツールをスムーズに導入するためには
せっかく自社にふさわしいMAツールを選び導入したとしても、使いこなせなければマーケティングの成果は出せません。とはいえ「MAツールに関する知識やスキルを勉強する時間がない」「人的なリソースが足りない」などのMAツールの運用上での課題が発生することもあるでしょう。
MAツールの効果を最大化するには、運用支援サービスを利用するのもおすすめです。たとえば「テクバン」の提供する「Pardot運用支援サービス」では、お客様に代わって Pardot の設定はもちろん、運用も行います。課題や悩みに対する幅広いサポートの提供はもちろん、Pardot のトレーニングサービスも提供しています。将来的に Pardot 運用の内製化を目指したいときにも選択肢となります。
Marketo EngageとPardot(現Account Engagement)の違いを知って自社への導入を検討しよう
Marketo Engage と Pardot は一見同じMAツールに見えても、特徴や機能、操作性などが異なりますが、自社で Salesforce を導入している場合は、同社の製品である Pardot のほうが親和性が高く、おすすめです。自社のMAツール導入目的や解決したい課題に合わせたMAツールを選び、BtoBマーケテイングの業務効率化や利益の最大化につなげましょう。
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